「食ってみな、飛ぶぞ!」というインパクト抜群のフレーズ。元ネタは、元プロレスラーの長州力さんがテレビ番組『相席食堂』で北海道・猿払村のホタテを食べた際に口にした言葉です。おいしさを伝える何気ない食レポが、なぜ若者の間でも使われる流行語になったのでしょうか。
この言葉には、長州力さんならではの飾らないリアクション、千鳥のツッコミ、そしてSNSで拡散されやすい短く強烈な表現という、複数の要素が重なっています。2026年に意味や使い方を振り返るうえでも、単なるネットミームとして片付けられないエピソードです。
【元ネタを解説】「食ってみな飛ぶぞ」は誰の言葉?本当の意味とは

「食ってみな、飛ぶぞ」の発言者は、プロレス界で長年活躍してきた長州力さんです。テレビ番組『相席食堂』のロケで北海道の猿払村を訪れ、ホタテの燻製を口にした際、そのおいしさを伝える言葉として飛び出しました。
「飛ぶぞ」は、ここでは物理的に空を飛ぶという意味ではありません。おいしさや感動があまりにも強く、意識が飛びそうになるほど衝撃を受ける、というニュアンスです。「食ってみな」という勧めの言葉と組み合わせることで、食べた人にしかわからないほどの感動を、勢いよく伝えています。
このフレーズが印象に残る理由は、言葉の強さと場面の意外性にあります。ホタテのおいしさを表現するなら「絶品」「うまい」「最高」といった言葉も考えられます。しかし、長州さんが選んだのは「飛ぶぞ」という、日常の食レポではなかなか聞かない表現でした。
加えて、長州さんの独特な話し方や真剣な表情も相まって、言葉そのものの面白さが際立ちました。視聴者にとっては、おいしさを伝えるコメントであると同時に、思わず笑ってしまう名場面にもなったのです。
なお、検索で見かける「食ってみな飛ぶぞ」「食ってみな、飛ぶぞ!」「食ってみな!飛ぶぞー」といった表記には、句読点や感嘆符の違いがあります。いずれも、長州さんの発言をもとに広まったフレーズです。
【誕生秘話】『相席食堂』の何年何月の放送?ホタテ発言の経緯
発言の舞台となったのは、ABCテレビのバラエティー番組『相席食堂』です。2018年5月20日と27日に放送された前後編で、長州力さんと尼神インターの渚さんがそれぞれ旅をする企画が放送されました。
ABCテレビの公式番組紹介によると、長州さんが訪れたのは北海道の猿払村。オホーツク海に面し、ホタテ漁が盛んな地域です。後編では地元の一家との交流や牧場での体験などが描かれ、長州さんらしい予想外の言動が番組を盛り上げました。
発言の背景については、長州さん自身も2021年5月の公式ブログで振り返っています。長州さんの説明によると、猿払村で子どもたちに声をかけたところ、子どもたちが食べていたホタテの燻製を一つもらい、口にしたそうです。そこで、おいしさに驚いて「食ってみな!飛ぶぞー!」という言葉が出たといいます。
つまり、あらかじめ考えられた決めぜりふというより、実際に食べたときの驚きから生まれた表現だったのです。本人が後年に語ったエピソードによって、言葉が生まれた場面も具体的に伝わっています。
また、番組のスタジオでは、千鳥の大悟さんとノブさんがVTRを見ながらツッコミを入れます。『相席食堂』特有の演出と長州さんの予測不能なリアクションが組み合わさり、この場面は番組を代表する名場面の一つとして語り継がれるようになりました。
【時系列で整理】「飛ぶぞ」の誕生からSNS拡散、猿払村への影響まで
「飛ぶぞ」が一時的なテレビの名言にとどまらず、広く知られる言葉になった背景には、番組放送後のSNSでの拡散と、若者文化への浸透がありました。公表された情報を時系列で整理すると、次のようになります。
| 時期 | 出来事 | 意味・影響 |
|---|---|---|
| 2018年5月20日・27日 | 『相席食堂』で長州力さんの猿払村ロケを前後編で放送 | ホタテ発言につながる名場面が登場 |
| 2020年 | 「egg流行語大賞」で「飛ぶぞ」が6位に入賞 | 若者を中心とした流行語として広く認知 |
| 2021年7月20日 | 長州さんが猿払村のふるさと納税大使に就任 | フレーズをきっかけに生まれた地域とのつながりが形になる |
| 2022年4月12日 | 『相席食堂』で「長州推薦相席」企画を放送 | 番組公式紹介でも「伝説の名言」として振り返られる |
| 2025年9月 | 長州さんが冷やしうどんを食べて「飛びましたね」とXに投稿したことが報道される | 本人の食の感動を表す表現としても継続して使われる |
2020年の「egg流行語大賞」6位入賞は、この言葉がプロレスファンやテレビ視聴者だけでなく、若い世代にも浸透していたことを示す出来事です。デイリースポーツは2020年11月、長州さん本人が流行語大賞への入賞をSNSで報告したことを伝えています。
地域への影響も見逃せません。猿払村の広報記事によると、「飛ぶぞ」ブームをきっかけに、村の漁業協同組合が製造・販売するソフト貝柱の人気が高まり、売り上げは前年の4倍に伸びたといいます。村は知名度向上につながったことを背景に、2021年7月20日から長州さんをふるさと納税大使に任命しました。
2022年4月12日放送の『相席食堂』でも、番組公式紹介は猿払村での旅を「伝説の名言『飛ぶぞ』を生んだ」企画として振り返っています。テレビ番組の一場面が、流行語、商品への関心、地域PRへと広がったことがわかります。
【若者言葉としての意味】「飛ぶぞ」の使い方と例文
現在の「飛ぶぞ」は、食べ物のおいしさを強調するときだけでなく、音楽や映像、旅行先での体験など、感動や興奮が大きいものを勧める場面でも使われます。共通しているのは、単に「よい」と評価するのではなく、体験したときの衝撃を大げさに表現する点です。
代表的な使い方を見てみましょう。
- 食べ物:「この店の焼き肉、食ってみな、飛ぶぞ」
- スイーツ:「このチーズケーキ、甘さと口どけが最高。食べたら飛ぶぞ」
- 音楽:「このライブ映像、音響まで迫力がある。聴いてみな、飛ぶぞ」
- 映画・アニメ:「終盤の展開がすごい。観てみな、飛ぶぞ」
- 旅行・景色:「この場所から見る夕焼け、実際に見たら飛ぶぞ」
このように「食ってみな」の部分を「聴いてみな」「観てみな」「行ってみな」などに置き換えると、さまざまな場面で応用できます。ただし、元ネタの長州さんの言い回しを連想させることが、面白さの一部になっている点は押さえておきたいところです。
一方、使う相手や場面には注意が必要です。友人同士の会話、SNSの投稿、カジュアルな商品紹介などでは使いやすい表現ですが、取引先への正式な提案や、かしこまった接客では軽い印象を与えることがあります。そうした場面では「ぜひ一度お試しください」「驚くほどおいしいです」などの表現が適しています。
また、「飛ぶぞ」は何かを強くおすすめする言葉であり、すべての人が同じ感想を抱くことを保証するものではありません。味覚や好みには個人差があるため、冗談や誇張として伝わる関係性で使うのが自然です。
【なぜ流行した?】SNSで拡散された理由とよくある誤解
「食ってみな、飛ぶぞ」がSNSで拡散されやすかった理由の一つは、短く、覚えやすく、別の場面にも応用しやすいことです。長い説明をしなくても、強烈なおいしさや感動を伝えられます。食べ物の写真や動画と一緒に投稿すれば、見る人にも意味が伝わりやすい表現です。
もう一つの理由は、発言者と表現のギャップです。長州さんはプロレス界で知られる存在ですが、この場面ではホタテを食べた感想を率直に口にしています。飾らない言い方と予想外の語彙が、笑いと驚きを生みました。
加えて、千鳥がVTRを見ながらツッコミを入れる『相席食堂』の構成も、名場面の印象を強めました。発言だけを切り取っても面白く、番組を知らない人にもフレーズが伝わりやすかったことが、ネットミームとしての広がりにつながったと考えられます。
ただし、いくつかの誤解には注意が必要です。
- 「飛ぶぞ」は長州力さんのプロレス技の名前ではない。このフレーズは、猿払村でホタテを食べた際の感想として広まりました。
- 薬物などの使用を勧める言葉ではない。元の文脈では、おいしさの衝撃を誇張した表現です。
- 流行のきっかけは2020年ではない。発言の元になった番組放送は2018年で、2020年の流行語大賞入賞は、その後に広く認知されたことを示す出来事です。
- ホタテ以外には使えない言葉でもない。現在は、食べ物以外の感動や驚きを伝える用途にも応用されています。
なお、2021年2月のMANTANWEBの記事では、長州さんがテレビ番組で「飛ぶぞ」と言うよう求められる機会が増え、本人が「若干しんどくなっている」とこぼしたことも紹介されました。自然に生まれたひと言が大きく広まる一方で、本人にとっては繰り返し求められる定番フレーズになったという側面もあります。
【2026年の現在】「飛ぶぞ」は今も通じる?長州力の名言が残したもの
2026年にこの言葉を使うなら、基本的には「最高においしい」「衝撃的によい」「体験したら感動する」といった意味で理解すれば問題ありません。ただし、誰もが日常的に使う言葉になったと断定できる最新の利用率データがあるわけではなく、世代やコミュニティによって認知度や使用頻度には差があると考えられます。
一方、長州さん本人がこの表現を使い続けていることは、後年の報道からも確認できます。日刊スポーツは2025年9月、長州さんが冷やしうどんを食べた感想として「たった一杯の冷やしうどん! 飛びましたね」とXに投稿したことを報じました。発言の元ネタを知る人にとっては、かつての名言を思い起こさせる投稿でもありました。
この事例から見えてくるのは、「飛ぶぞ」が一度きりのテレビの名場面にとどまらず、長州さんの食に対する率直なリアクションを象徴する表現になったことです。2020年の流行語大賞入賞や猿払村のPRへの波及を経て、現在も元ネタと結び付けて理解される言葉として残っています。
また、猿払村のソフトほたて貝柱は、このエピソードを語るうえで欠かせない存在です。村の広報記事は、商品への注目が売り上げの増加につながったことを紹介しています。テレビの食レポが、地域の特産品を知る入口になった好例といえるでしょう。
【プロの結論】「食ってみな、飛ぶぞ」の面白さは、奇抜な言葉そのものだけではありません。実際に食べて驚いた長州さんのリアクション、番組の演出、SNSで共有しやすい短いフレーズ、そして地域の特産品への関心が連鎖したことにあります。流行語の元ネタを知ると、言葉が広がった理由だけでなく、テレビとネット、地域の魅力がつながる仕組みまで見えてきます。
【食ってみな飛ぶぞ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:「食ってみな、飛ぶぞ」の元ネタは何ですか?
A1:2018年放送のABCテレビ『相席食堂』です。長州力さんが北海道・猿払村でホタテの燻製を食べ、そのおいしさに驚いて発した言葉として知られています。
Q2:「飛ぶぞ」はどういう意味ですか?
A2:おいしさや感動が強烈で、思わず我を忘れるほどだという意味です。現在は食べ物に限らず、音楽や映画などを強くおすすめするときにも使われます。
Q3:「食ってみな、飛ぶぞ」は誰が言った言葉ですか?
A3:元プロレスラーの長州力さんです。本人も2021年5月の公式ブログで、猿払村で子どもたちからホタテの燻製をもらって食べた際に、この言葉が出た経緯を振り返っています。
「食ってみな、飛ぶぞ」の元ネタは、2018年の『相席食堂』で長州力さんが北海道・猿払村のホタテを食べた際に発したひと言です。おいしさを強烈に表現した言葉がSNSで拡散され、2020年の「egg流行語大賞」6位入賞や、猿払村の特産品への注目につながりました。
現在の「飛ぶぞ」は、食べ物のおいしさだけでなく、心を動かされる体験を大げさに褒める言葉として使われています。友人との会話やSNSでは便利な表現ですが、相手や場面に合わせて使うことも大切です。
元ネタを知れば、単なるネットの流行語ではなく、長州さんの率直なリアクションから番組、SNS、地域の特産品へと広がったエピソードとして楽しめます。次に何かを強くおすすめしたくなったとき、「食ってみな、飛ぶぞ」という言葉の背景を思い出してみてください。