「食ってみな、飛ぶぞ!」という強烈なフレーズで知られる長州力。プロレス界のレジェンドが放ったこの一言は、テレビ番組『相席食堂』の名場面からSNSへと広がり、若い世代にも浸透した流行語になりました。では、長州力はどこで、何を食べて「飛ぶぞ」と言ったのでしょうか。
元ネタは、北海道・猿払村でホタテを味わったロケ中の出来事です。長州力本人も公式ブログで当時のエピソードを振り返っており、発言の背景や意味、ネット上で広まった経緯をたどることができます。2026年の報道にも登場するこの言葉について、誕生秘話から現在の使い方まで整理します。
【元ネタを解説】長州力の「飛ぶぞ」は『相席食堂』の猿払村ロケから生まれた

「食ってみな、飛ぶぞ」の元ネタは、ABCテレビのバラエティー番組『相席食堂』です。千鳥がMCを務める同番組は、芸能人が地方を訪れ、地元の人々と交流するロケの様子をスタジオの千鳥が見守る形式で知られています。
長州力が登場したのは、2018年に放送された北海道・猿払村でのロケ。猿払村は北海道北部に位置し、ホタテの産地として知られる村です。長州力は現地で子どもたちと出会い、彼らが食べていたホタテの燻製を分けてもらいました。
長州力本人は2021年5月、公式ブログでこの出来事を回想しています。子どもからホタテをもらって食べたところ、そのおいしさに驚き、「美味いなー!」という反応に続いて「食ってみな!飛ぶぞー!」という言葉が飛び出したと説明しました。
つまり、この発言は事前に用意された決めぜりふというより、食べた瞬間の驚きから生まれた食レポの一言です。本人の振り返りと番組の放送記録を照らし合わせると、猿払村でのホタテとの出会いが、このフレーズの出発点だったことが分かります。
なお、ネット上では「ホタテの燻製」「ソフトほたて貝柱」といった呼び方が見られます。長州力本人もブログでホタテの燻製と猿払産のソフト貝柱に触れています。細かな商品名だけに注目するよりも、地元の子どもたちから分けてもらったホタテのおいしさに感動した場面が元ネタだと理解するのが適切です。
このシーンを印象的なものにしたのは、発言そのものだけではありません。長州力の真剣な表情と、日常的な食レポからは予想しにくい「飛ぶぞ」という言葉の組み合わせが、スタジオの千鳥の笑いを誘いました。食べ物のおいしさを伝える場面が、思いがけず番組を代表する名場面になったのです。
【意味と真相】「食ってみな飛ぶぞ」はなぜ強烈な褒め言葉なのか
「食ってみな、飛ぶぞ」の意味を簡単に表すと、「食べてみな。あまりのおいしさに驚くぞ」ということです。ここでいう「飛ぶ」は、文字どおり空中に浮くことではありません。おいしさや感動が強すぎて、頭が真っ白になったり、我を忘れたりするほどの体験を比喩的に表しています。
2020年に長州力を取材したENCOUNTのインタビューでも、本人は「飛ぶぞ」の意味について、食べたら驚くという趣旨で説明しています。言葉の強烈さとは対照的に、その意図はシンプルです。目の前のホタテが想像以上においしかったため、相手にもその感動を味わってほしいという気持ちが表れています。
このフレーズが面白いのは、褒め言葉としての大げささと、長州力のキャラクターが同時に伝わる点です。「とてもおいしい」「絶品だ」といった一般的な表現ではなく、「飛ぶぞ」と断言することで、味のインパクトを強調しています。
加えて、「食ってみな」という呼びかけが加わることで、単なる感想から相手へのおすすめに変わります。自分が感動したものを相手にも体験してほしいという勢いが、短い言葉の中に詰まっているのです。
一方、「飛ぶぞ」は、使う状況によって少し意味合いが変わります。食べ物に対して使えば「驚くほどおいしい」、音楽や映画に対して使えば「感動や刺激が強烈」、景色や体験に対して使えば「想像以上の迫力がある」といったニュアンスになります。
薬物を勧める言葉として使われたわけではありません。番組では、長州力の言い回しに対して千鳥が薬物を連想させるようなツッコミを入れたことも笑いにつながりましたが、それはあくまでバラエティー上の演出です。元の場面は、ホタテのおいしさを伝える食レポでした。
【流行の経緯】2018年のテレビ発言がSNSの流行語になるまで
「飛ぶぞ」は、放送された瞬間に全国的な流行語になったわけではありません。テレビで生まれた名場面が、動画配信サービスやインターネット上で再び注目され、若い世代にも広がっていった点が特徴です。
ENCOUNTが2020年12月に掲載した長州力へのインタビューでは、番組での発言が動画配信を通じて話題となり、若者の間にも浸透した経緯が紹介されています。「egg流行語大賞2020」では「飛ぶぞ」が6位にランクインしました。テレビのロケで生まれた一言が、若者向けメディアの流行語ランキングに入ったのです。
流行の流れを整理すると、次のようになります。
| 時期 | 出来事 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 2018年 | 『相席食堂』の猿払村ロケで発言 | ホタテのおいしさを表現した一言が誕生 |
| 2019年以降 | 長州力のSNS活動が話題に | 独特な言葉選びや自然体の投稿が新たなファンを引きつける |
| 2020年 | 動画配信などを通じて「飛ぶぞ」が再注目 | 「egg流行語大賞2020」で6位にランクイン |
| 2021年 | 本人が公式ブログで誕生の経緯を回想 | 猿払村でのホタテとの出会いが本人の言葉で語られる |
| 2025年 | 長州力が食事の感想に「飛びましたね」と表現 | 食のおいしさを表す言葉として本人の発信にも登場 |
| 2026年 | 「飛ぶ」を使った表現が再び報道される | 食事だけでなく、強い感動や驚きを表す言い回しとして定着 |
この流行で見逃せないのは、短いフレーズが何度も切り出して楽しめることです。番組を最初から見ていなくても、「食ってみな、飛ぶぞ」という一言と長州力の表情だけで、ある程度の面白さが伝わります。SNSで共有しやすく、動画の一場面を知った人が元の番組に関心を持つという流れも生まれました。
また、長州力の言葉には、プロレスファン以外にも届く意外性があります。かつて「革命戦士」と呼ばれたプロレスラーの力強いイメージと、食べ物のおいしさに驚く率直な反応。そのギャップが、幅広い世代にとって印象に残る要素になりました。
なお、2020年にSNS流行語大賞へノミネートされたことで知られる長州力の言葉は「ハッシュドタグ」です。「飛ぶぞ」がランクインした「egg流行語大賞2020」とは別の話題であり、両者を混同しないようにしたいところです。
【SNSで流行した理由】長州力の名言はなぜネット世代に刺さったのか
長州力の「飛ぶぞ」が広がった背景には、単に言葉が面白かったという理由だけでは説明できない要素があります。発言者のキャラクター、テレビ番組の編集、動画配信、SNSの拡散という複数の条件が重なっていました。
1.言葉のインパクトが強い
「おいしい」「感動した」といった表現に比べ、「飛ぶぞ」は極端で、耳に残りやすい言葉です。短く、意味を想像しやすく、冗談としても使いやすいため、SNSの投稿や短い動画にも適しています。
2.長州力のイメージとのギャップがある
長州力は、プロレスラー時代の迫力ある姿や、試合後の発言などでも知られる人物です。その本人が、地方の子どもたちからホタテを分けてもらい、おいしさに驚いて独特の表現を使う。この場面には、作り込まれた宣伝文句とは異なる自然な面白さがあります。
長州力には「俺はお前のかませ犬じゃない」「またぐなよ」「キレちゃいないよ」など、プロレス史に残る言葉もあります。「飛ぶぞ」は試合や記者会見とは違う場面から生まれたものですが、本人独特の言語感覚が発揮されたという点では、こうした名言と共通しています。
3.千鳥のツッコミが名場面としての印象を強めた
『相席食堂』では、ロケ映像を見守る千鳥が、気になる場面で「ちょっと待てぃ!!」とVTRを止めてツッコミを入れます。長州力の予想外の食レポと、それに対する千鳥の反応が組み合わさることで、発言が単独の名言ではなく、笑いの流れを含んだ名場面として記憶されました。
4.動画配信が視聴者層を広げた
テレビの放送時間に番組を見ていなかった人も、動画配信を通じて過去のエピソードに触れられるようになりました。ENCOUNTの2020年の取材記事は、こうした配信環境が「飛ぶぞ」の再注目につながった経緯を伝えています。番組の放送時期と流行のピークがずれているのは、この再発見の流れがあったためです。
5.食べ物以外にも応用できる
「飛ぶぞ」は、ホタテを食べる場面を知らない人でも意味を推測しやすい言葉です。おいしい料理、好きな音楽、面白い映画など、強くおすすめしたいものがあれば使えます。元ネタの文脈を保ちながら別の対象に置き換えられる汎用性も、流行が長く続いた理由の一つです。
こうして見ると、「飛ぶぞ」の流行は、テレビの面白い場面がそのまま拡散されたというだけではありません。長州力という人物の魅力を再発見する機会になり、元の番組を知らなかった人にも、そのキャラクターが伝わるきっかけになったのです。
【使い方と例文】「飛ぶぞ」は日常会話でどう使う?
「飛ぶぞ」は、誰かに強くおすすめしたいものがあるときに使うと自然です。もともとの意味を踏まえると、単に好きなものを紹介するよりも、「これを体験したら驚くはず」という気持ちを込めると、フレーズの面白さが伝わります。
食べ物をおすすめする場合
- 「このホタテ、うまみがすごい。食ってみな、飛ぶぞ!」
- 「ここのラーメン、スープが濃厚で最高。食べてみな、飛ぶぞ」
- 「このチーズケーキ、想像以上においしいよ。ひと口食べたら飛ぶぞ」
趣味やエンタメを紹介する場合
- 「この映画、最後の展開がすごい。観てみな、飛ぶぞ」
- 「このライブ映像、迫力が段違い。観てみな、飛ぶぞ!」
- 「この曲、イヤホンで聴いてみな。飛ぶぞ」
SNSの投稿で使う場合
- 「新しくできた店の海鮮丼、うますぎて飛ぶぞ」
- 「この景色、写真では伝わらない。実際に見たら飛ぶぞ」
- 「休日に見つけた最高の一品。これは食ってみな、飛ぶぞ案件」
これらは日常会話での応用例です。長州力本人の発言ではありません。元ネタを踏まえた言い換えとして、状況に合わせて使えます。
使うときに気をつけたい3つのポイント
第一に、親しい相手との会話や、くだけたSNS投稿で使うのが基本です。友人同士なら冗談として成立しても、ビジネスメールや正式な商品説明では、軽い印象を与える可能性があります。
第二に、実際に強く感動したものに使うと効果的です。何にでも「飛ぶぞ」を付けると、言葉のインパクトが薄れます。食べ物なら味、映画なら展開、音楽なら演奏など、驚いた理由を添えると伝わりやすくなります。
第三に、元ネタを知らない人にも意味が伝わるようにすることです。発言そのものを引用するだけでなく、「このホタテ、本当においしい」といった説明を添えれば、長州力を知らない相手との会話でも使いやすくなります。
ハッシュタグを付けるなら、投稿内容に応じて「#飛ぶぞ」「#長州力」などを組み合わせる方法があります。ただし、公式キャンペーンや本人公認の企画であるかのような表現は避け、個人の感想として使うのが適切です。
【2026年の現在】長州力の「飛ぶぞ」は今も使われている?
「飛ぶぞ」は、2020年前後の流行語として語られることが多い一方、2025年から2026年にかけても、長州力本人の発信や芸能報道の中に登場しています。単に昔のテレビ番組を懐かしむための言葉にとどまらず、本人の食事や感動を表現するフレーズとして使われ続けています。
日刊スポーツは2025年9月10日、長州力が自身のXで冷やしうどんの写真を公開し、「たった一杯の冷やしうどん!飛びましたね」と投稿したことを報じました。ホタテを食べた際の「食ってみな、飛ぶぞ」と同じく、食べ物のおいしさを強調する使い方です。
加えて、2026年4月3日付の日刊スポーツは、長州力が元TOKIOの長瀬智也との食事についてXで報告した話題を取り上げました。長州力は、食事中のことを思い出せないほどだったという趣旨の投稿に続けて、「固まって飛べませんでしたね!」と表現しています。
この2026年のエピソードは、元ネタを知る読者にとっても興味深いものです。「飛ぶぞ」という決めぜりふをそのまま繰り返すのではなく、「飛べなかった」という形に変えることで、強い驚きや感動をユーモラスに伝えています。
現在の使われ方には、大きく分けて次の3つがあります。
- 食レポ型:おいしさが際立つ食べ物を紹介する。「食ってみな、飛ぶぞ」「飛びましたね」など。
- 感動型:音楽や映画、景色など、予想を超える体験を表す。
- ネタ型:長州力の元ネタを知っている人同士で、冗談やリアクションとして使う。
一方、長州力本人のSNSで話題になった「ハッシュドタグ」も、インターネット時代の長州力を象徴する言葉です。2020年のENCOUNTのインタビューでは、本人がSNSの機能を学びながら投稿していたことや、独特な言葉遣いが話題になった経緯が紹介されています。
「飛ぶぞ」と「ハッシュドタグ」は生まれた場面が異なります。前者は『相席食堂』のロケ中に生まれた食レポの名言で、後者はSNS投稿をきっかけに広がった言葉です。ただ、どちらも本人が狙って作り込んだキャッチコピーというより、長州力らしい自然体の言動が、周囲の受け止め方によって大きな話題へと発展した点で共通しています。
2026年の長州力は、プロレスラーとしての実績に加え、SNSやテレビで親しまれるタレントとしての顔も持っています。「飛ぶぞ」が現在も通じるのは、元ネタの面白さだけでなく、本人が食事や日常の出来事を語る際にも使われ、言葉と人物のイメージが結び付いているからです。
【長州力飛ぶぞ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:長州力の「飛ぶぞ」の元ネタは何ですか?
A1:2018年放送のABCテレビ『相席食堂』です。北海道・猿払村のロケでホタテの燻製を食べ、そのおいしさに驚いて「食ってみな!飛ぶぞー!」と発言した場面が元ネタです。
Q2:「食ってみな、飛ぶぞ」はどういう意味ですか?
A2:おいしさが強烈で、意識が飛ぶほど驚くという意味の比喩的な表現です。実際に空を飛ぶという意味ではなく、食べ物などを大げさに褒めるときに使います。
Q3:「飛ぶぞ」は2026年現在も使われていますか?
A3:はい。2025年には長州力本人が冷やしうどんについて「飛びましたね」と投稿したことが報じられ、2026年4月にも「飛べませんでしたね」という表現が報道されています。食事や強い感動を表す言葉として使われています。
長州力の「食ってみな、飛ぶぞ」は、2018年放送の『相席食堂』で北海道・猿払村のホタテを味わった際に生まれた一言です。本人の公式ブログにも当時の経緯が記されており、ホタテのおいしさに驚いたことが発言のきっかけでした。
この言葉が流行した背景には、長州力の強烈なキャラクター、千鳥のツッコミ、動画配信による再発見、SNSで共有しやすい短さがあります。2020年には「egg流行語大賞」で6位に入り、その後も本人の食事や感動を伝える表現として登場しています。
2026年の現在、「飛ぶぞ」は単なる懐かしいテレビの名言ではありません。おいしいものをおすすめするとき、想像以上の作品に出会ったとき、強い感動を伝えたいときに使える、汎用性の高いネット発のフレーズです。
使い方の要点は、元ネタの勢いを生かしながら、本当に驚いた理由を一緒に伝えること。長州力の言葉が持つ面白さは、短い一言だけでなく、その背景にある率直な感動と、本人らしい言語感覚にあります。元ネタを知っておけば、SNSや日常会話で見かけた「飛ぶぞ」も、より深く楽しめるはずです。