プロ野球のオールスターゲームで、ファン投票とは別に、現役選手たちが出場選手を選ぶ「選手間投票」。2026年のマイナビオールスターゲームでは、阪神タイガースの森下翔太が549票を獲得し、セ・パ両リーグを通じて最多得票となりました。NPB(日本野球機構)が7月9日に公表した公式結果では、投手や捕手、内野手、外野手、指名打者の各部門で、選手たちから支持を集めた顔ぶれが明らかになっています。
選手間投票は、ファン投票と何が違うのでしょうか。誰が投票し、得票数はどのように選出結果へ反映されるのか。また、ファン投票と1位が重なった場合や、監督選抜・プラスワン投票との関係はどうなっているのでしょうか。2026年のNPB公式ルールとセ・パ両リーグの結果、2025年との比較をもとに、制度の仕組みと数字の読み解き方を詳しく整理します。
【2026年最新】選手間投票とは?森下翔太が549票で両リーグ最多

選手間投票とは、プロ野球のオールスターゲームに出場する選手を、実際にプレーしている選手たちの投票によって選ぶ仕組みです。NPBが実施するファン投票と並ぶ選出方法であり、ファンとは異なる立場から選手の実力や存在感が評価される点に特徴があります。
2026年のマイナビオールスターゲームでは、選手間投票の結果が7月9日午後4時に発表されました。NPBの公式結果によると、投票者数は759名。外野手部門で森下翔太が549票を獲得し、投手や内野手、パ・リーグの指名打者を含めても、全ポジションで最多の得票を記録しました。
森下は阪神の外野手で、2025年の選手間投票でも388票を集めて同部門の1位に選ばれています。2026年は得票数が前年から161票増加し、2年連続で選手間投票の外野手最多得票となりました。
2026年のファン投票でも、森下は外野手部門で790,498票を獲得して1位となっています。ファンからの支持に加え、選手間投票でも高い評価を得たことは、2026年の結果を理解するうえで要点です。
ただし、ファン投票の790,498票と選手間投票の549票を単純に比較して、どちらの支持が強いと判断することはできません。投票する人数、投票方法、1票が集計される仕組みが異なるためです。両者は、異なる視点から選手を評価する制度として捉える必要があります。
【NPB公式ルール】選手間投票の仕組みと得票数の決まり方
2026年の選手間投票は、NPBが公表した「マイナビオールスターゲーム2026」の選手間投票要項に基づいて実施されました。投票に参加するのは、12球団の支配下登録選手全員です。ファンや監督が投票するのではなく、選手自身が投票者になることが最大の特徴です。
誰が、どの選手に投票するのか投票対象は、各球団が選出した候補選手です。選手はセ・リーグとパ・リーグで定められたポジションごとに投票し、自分が所属する球団の選手に投票することも認められています。
2026年の投票対象ポジションは、セ・リーグが9枠、パ・リーグが10枠です。パ・リーグには指名打者(DH)があるため、セ・リーグより1枠多くなっています。外野手については、ポジション別に1人ずつ選ぶのではなく、外野手全体から3人を記入する方式です。
- セ・リーグ:投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、外野手3人の計9人。
- パ・リーグ:投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、外野手3人、指名打者の計10人。
- 自球団の選手:投票可能。
- 該当選手がいないと判断した場合:無理に名前を記入せず、未記入とする。
ファン投票では投手を先発・中継ぎ・抑えに分けて選びますが、選手間投票では投手を1つの区分として扱います。この違いは、両制度の結果を比較するときに見落としやすい点です。
最多得票なら必ず独立した出場枠になるのか基本ルールは、セ・パそれぞれの各ポジションで最多得票となった選手を選出することです。ただし、ファン投票と選手間投票の両方で同じ選手が1位になった場合には、選手間投票の2位を繰り上げません。その選手間投票の枠は監督選抜枠へ移行します。
つまり、選手間投票の結果に名前が載っていることと、その選手がファン投票とは別の新たな出場枠を獲得したことは、必ずしも同じ意味ではありません。公式結果を読む際は、各ポジションの最多得票者と、最終的な出場メンバーを区別する必要があります。
【2026年の結果一覧】セ・リーグ・パ・リーグの選手間投票選出選手
NPB公式の選手間投票結果から、各ポジションの最多得票者と得票数を整理します。以下は2026年7月9日発表の結果です。ファン投票との重複によって独立した出場枠にならない選手も含め、選手間投票で各部門の1位となった顔ぶれを紹介します。
セ・リーグの選手間投票結果- 投手:髙橋遥人(阪神)275票
- 捕手:坂本誠志郎(阪神)125票
- 一塁手:大山悠輔(阪神)389票
- 二塁手:中野拓夢(阪神)242票
- 三塁手:佐藤輝明(阪神)449票
- 遊撃手:長岡秀樹(ヤクルト)211票
- 外野手1位:森下翔太(阪神)549票
- 外野手2位:細川成也(中日)278票
- 外野手3位:T.キャベッジ(巨人)213票
セ・リーグでは、森下の549票が目立つ一方、三塁手の佐藤輝明も449票を獲得しました。さらに一塁手の大山悠輔は389票、二塁手の中野拓夢は242票と、阪神の選手が複数のポジションで最多得票となっています。
捕手部門は坂本誠志郎が125票で1位となり、大城卓三の112票、石伊雄太の99票が続きました。1位と2位の差は13票で、上位選手の得票が比較的接近した部門の一つです。
パ・リーグの選手間投票結果- 投手:伊藤大海(日本ハム)97票
- 捕手:若月健矢(オリックス)156票
- 一塁手:T.ネビン(西武)288票
- 二塁手:滝澤夏央(西武)176票
- 三塁手:栗原陵矢(ソフトバンク)386票
- 遊撃手:村林一輝(楽天)154票
- 外野手1位:万波中正(日本ハム)324票
- 外野手2位:近藤健介(ソフトバンク)300票
- 外野手3位:周東佑京(ソフトバンク)242票
- 指名打者:F.レイエス(日本ハム)455票
パ・リーグで目を引くのは、指名打者部門のF.レイエスが455票を獲得したことです。三塁手の栗原陵矢も386票で、上位の支持を集めました。
一方、投手部門は伊藤大海の97票に対し、2位の平良海馬が96票でした。差はわずか1票です。選手間投票では、最多得票者だけでなく、部門ごとの得票差を見ることで、上位選手の支持がどれほど接近していたかも読み取れます。
なお、上記は選手間投票のポジション別結果です。ファン投票との重複があるため、掲載された全員がそれぞれ独立した追加枠として選出されたわけではありません。最終的な出場メンバーは、監督選抜やプラスワン投票を含めて確認する必要があります。
【ファン投票と比較】監督選抜・プラスワン投票との違い
オールスターゲームの出場選手は、ファン投票だけで決まるわけではありません。2026年のNPB公式開催要項では、ファン投票、選手間投票、監督選抜を組み合わせ、さらにプラスワン投票で各リーグ1人を追加する仕組みが定められています。
| 選出方法 | 投票・選出する人 | 主な仕組み | 役割 |
|---|---|---|---|
| ファン投票 | ファン | ポジション別に投票し、最多得票者を選出 | ファンの支持を反映する |
| 選手間投票 | 12球団の支配下登録選手 | ポジション別の最多得票者を選出 | 選手同士の評価を反映する |
| 監督選抜 | 出場監督 | ファン投票・選手間投票で選出された人数を踏まえ、残る枠を選ぶ | ポジションにこだわらず、残る出場枠を決める |
| プラスワン投票 | ファン | 各選出方法で選ばれていない対象選手から、両リーグ各1人を選ぶ | 追加の出場枠を設ける |
ファン投票は、応援する選手や見たい選手への支持が反映される仕組みです。2026年のファン投票では、森下翔太が外野手部門で790,498票を獲得しました。一方、選手間投票では、同じ森下が549票で最多得票となっています。
この結果から確認できるのは、森下がファンと選手の双方から高い支持を集めたという事実です。ただし、選手間投票も統計的な能力評価や成績ランキングそのものではありません。投票結果だけで、選手の実力を完全に順位づけできるわけではない点には注意が必要です。
選手間投票の価値は、日々の試合で対戦する選手たちが投票者になることにあります。打者にとって攻略が難しい投手、守備範囲が広い野手、走塁や状況判断で存在感を示す選手など、単純な人気投票だけでは把握しにくい評価が反映される可能性があります。
監督選抜は、重複によって空いた枠も担うファン投票と選手間投票で同じ選手が選ばれた場合、選手間投票の次点を自動的に繰り上げることはありません。該当する枠は監督選抜に移行し、出場監督が残るメンバーを選びます。
監督選抜は、特定ポジションの最多得票者だけでは構成できないチーム全体のバランスを考慮するための選出方法です。NPBの開催要項では、各球団から少なくとも1人を選出する規定も設けられています。
プラスワン投票は最後に追加される1人プラスワン投票は、ファン投票・選手間投票・監督選抜によるメンバー決定後、まだ選ばれていない選手を対象に、セ・パ各リーグ1人ずつをファン投票で追加する制度です。通常の出場選手枠とは別に設けられた追加枠であり、選手間投票とは投票者も実施タイミングも異なります。
2026年の投票期間は7月14日から20日まで、選出選手の発表は7月22日でした。対象選手には、5月31日までの支配下登録や、7月12日までの公式戦出場・登板に関する条件が設けられています。選手間投票で選ばれなかった選手にも、別のルートで出場の機会が残されているわけです。
【選手に選ばれる理由】549票から読み解く選手間投票の特徴
選手間投票の得票数を読み解く際には、単に「何票を獲得したか」だけでなく、同じポジションの2位との差、ファン投票との重複、前年からの変化という3つの視点を組み合わせると、結果の意味が見えやすくなります。
1. 同じポジションでどれほど支持を集めたか2026年の森下翔太は549票で、外野手部門の2位・細川成也の278票を271票上回りました。3位のT.キャベッジは213票です。森下は外野手部門で2位以下に大きな差をつけ、両リーグ全体でも最多得票となりました。
一方、パ・リーグの投手部門では伊藤大海が97票、平良海馬が96票と、1票差で順位が決まっています。こうした違いは、部門ごとの得票分布を理解する材料になります。ただし、票差が大きいことだけで、選手間の能力差まで同じ割合で大きいと判断することはできません。
2. 成績表だけでは捉えきれない評価が反映される選手間投票では、投手や野手のプレーを実際に見ている選手が投票します。打者の対応力、投手の球種や制球、守備の安定感、走塁への警戒など、対戦相手としての印象が投票判断に影響する可能性があります。
ただし、NPBの公式結果が公表しているのは得票数と順位であり、個々の選手が誰に投票したか、何を理由に投票したかという内訳ではありません。そのため、特定の選手が何票を得た理由を、投票結果だけから断定することはできません。
選手間投票は、選手の評価を知るための一つの指標です。シーズン成績、出場機会、守備位置、チーム内での役割などと合わせて見ることで、結果をより立体的に理解できます。
3. 得票数は、投票方式の違いを踏まえて読むファン投票は多くのファンが参加するため、選手間投票とは得票数の桁が大きく異なります。2026年の森下はファン投票で790,498票、選手間投票で549票でしたが、この数字を同じ尺度の支持率として比較することはできません。
また、選手間投票の759名という投票者数は、ファン投票の総投票数とは意味が異なります。投票に参加する母集団が違うため、得票数の絶対値よりも、同じ制度・同じ部門の中で順位や差を見ることが基本です。
【歴代結果を比較】2025年から2026年に森下翔太の得票はどう変わった?
選手間投票の歴代結果を確認する際は、同じ選手の複数年の結果を追う方法が有効です。NPBの公式結果によると、森下翔太は2025年の選手間投票で388票を獲得し、セ・リーグの外野手部門で1位となりました。2026年は549票で再び同部門の1位となり、得票数は前年から161票増えています。
この比較から確実に分かるのは、森下が2年連続で外野手部門の最多得票者となり、2026年には前年より多くの票を獲得したことです。ただし、得票数の増加がそのまま成績の伸びや実力の向上だけを意味するわけではありません。投票者の評価やシーズン中の印象など、複数の要素が関係している可能性があります。
2025年の結果では、セ・リーグ外野手部門で森下が388票、近本光司が313票、上林誠知が250票でした。2026年には森下が549票、細川成也が278票、T.キャベッジが213票となっています。前年と同じ選手が上位にいるかどうかだけでなく、各年の上位候補や得票差の変化を追うことで、選手間投票の傾向を把握できます。
なお、2025年と2026年の2年分だけで、森下の得票が歴代最高だったと断定することはできません。歴代の記録を調べる場合は、NPBの年度別公式結果を確認し、同じ投票制度・同じポジションの数字を比較することが大切です。
【選手間投票】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:選手間投票とは、誰が投票する制度ですか?
A1:12球団の支配下登録選手が投票する制度です。2026年のマイナビオールスターゲームでは759名が投票に参加し、セ・リーグ9人分、パ・リーグ10人分のポジション別投票が行われました。
Q2:2026年の選手間投票で最多得票だった選手は誰ですか?
A2:阪神タイガースの森下翔太です。外野手部門で549票を獲得し、両リーグ全体でも最多となりました。2025年の388票から161票増え、2年連続で外野手部門の最多得票者となっています。
Q3:ファン投票と選手間投票で同じ選手が1位になった場合、2位が繰り上がりますか?
A3:繰り上がりません。NPBの2026年公式ルールでは、両投票で1位が重複した場合、選手間投票の次点選手は繰り上げず、その枠を監督選抜枠に移行します。そのため、選手間投票の順位と最終的な出場メンバーは区別して確認する必要があります。
2026年のマイナビオールスターゲームにおける選手間投票は、森下翔太が549票で両リーグ最多となったことをはじめ、ポジションごとに選手たちの支持が表れた結果となりました。森下は2025年に続く外野手部門1位で、前年の388票から161票増加しています。
制度を理解するうえで重要なのは、選手間投票がファン投票とは異なる投票者によって行われること、セ・リーグとパ・リーグで投票対象の枠数が異なること、そしてファン投票との重複時には次点の繰り上げがないことです。監督選抜とプラスワン投票も、それぞれ異なる役割を持っています。
【プロの結論】 選手間投票の結果を正しく読むなら、得票数だけで選手の優劣を決めるのではなく、同じポジション内の順位と票差、ファン投票との重複、前年からの変化を合わせて見ることが大切です。NPBの公式発表を基準に各制度の違いを押さえれば、オールスターの選出過程と選手たちへの評価を、より深く理解できます。