2026年10月現在、今永昇太はシカゴ・カブスでメジャーリーグ3年目のシーズンを終え、次の契約をめぐる重要なオフシーズンを迎えています。2026年のレギュラーシーズン成績は11勝10敗、防御率3.77、174奪三振。シーズンを通して先発ローテーションを担った一方、被本塁打の多さという課題も浮き彫りになりました。
横浜DeNAベイスターズ時代には通算1021奪三振を記録し、2023年にはセ・リーグ最多奪三振のタイトルを獲得。加えて、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では決勝の米国戦に先発し、日本の世界一に貢献しました。「投げる哲学者」と呼ばれる左腕は、なぜ日本での実績をメジャーでも発揮できたのか。そして、2026年の成績をどう評価し、今後のキャリアをどう見通せばよいのか。NPB公式記録、MLB公式情報、球団発表、報道各社の取材内容をもとに整理します。
【2026年最新】今永昇太の現在は?カブスでの成績とシーズン終了後の動き

今永昇太は2026年シーズン、シカゴ・カブスの先発投手として32試合に登板し、すべて先発で投げました。MLB公式の選手情報やシーズン成績によると、投球回は174回1/3、奪三振は174、防御率は3.77です。2025年の144回2/3から投球回を伸ばし、先発として年間を通じて投げる役割を果たしました。
一方で、数字を細かく見ると課題もあります。2026年は被本塁打が35本に達しました。2024年の27本、2025年の31本から増加しており、長打を浴びるリスクをどう減らすかが、今後の評価を左右するテーマです。
シーズン終盤には調子の波も見られました。MLB公式の9月の報道では、8月に防御率5.96を記録した後、9月5日のマーリンズ戦で6回余りを投げ、3安打1失点と好投。調子を立て直すための取り組みを続けていたことが伝えられています。
カブスは2026年のポストシーズンでパドレスと対戦しましたが、ワイルドカードシリーズで2連敗して敗退。今永は登板機会を得られませんでした。したがって、2026年の評価はポストシーズンの実績ではなく、レギュラーシーズンの投球内容を中心に考える必要があります。
契約面では、今永は2025年11月にカブスから提示されたクオリファイング・オファー(QO)を受諾し、2026年を年俸2202万5000ドルの1年契約でプレーしました。発表当時の報道換算では約34億円に相当する金額です。この契約は2026年シーズン限りで、今オフはフリーエージェント市場に進む見通しです。2026年10月28日時点で、来季の所属先は確定していません。
今永昇太は1993年9月1日生まれ、福岡県北九州市出身の左投左打の投手です。北筑高校から駒澤大学へ進み、2015年のプロ野球ドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから1位指名を受けました。駒澤大学の公式発表によると、大学時代には東都大学野球リーグでの優勝に貢献し、最高殊勲賞や最優秀投手賞などの実績を残しています。
DeNAでは2016年にプロデビュー。2019年には自己最多の13勝を挙げ、2022年6月には球団史上初のノーヒットノーランを達成しました。2023年には148イニングを投げ、174奪三振、防御率2.80を記録。勝利数は7勝にとどまったものの、奪三振数でリーグトップに立ちました。
MLB挑戦の大きな転機となったのが、2023年のWBCです。米国との決勝戦で先発し、日本が3対2で勝利した試合で勝利投手となりました。世界の強打者と対戦した経験は、自分の投球がどこまで通用するかを試す機会になったと報じられています。
2023年オフにはポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指し、シカゴ・カブスと契約。2024年4月1日にMLBデビューを果たしました。日本で十分な実績を積み上げてから渡米した点は、若くしてメジャーへ移籍する選手とは異なるキャリア上の特徴です。
- 2015年:横浜DeNAベイスターズからドラフト1位指名。
- 2016年:プロ初年度。先発投手としてキャリアをスタート。
- 2017年:侍ジャパンのアジア プロ野球チャンピオンシップ優勝に貢献。
- 2019年:DeNAで13勝を記録。プレミア12でも日本代表の優勝を経験。
- 2022年:ノーヒットノーランを達成。
- 2023年:WBC優勝に貢献し、NPBで最多奪三振のタイトルを獲得。
- 2024年:カブスでMLBデビュー。15勝を挙げ、オールスターにも選出。
- 2025年:左太ももの負傷による離脱を経験しながら、25試合に先発。
- 2026年:32試合に先発。シーズン終了後はFA市場での動向が注目される。
【成績比較】DeNA時代とMLBでの通算成績を数字で検証
今永のキャリアを評価するうえで重要なのは、NPBとMLBの数字を単純に横並びにしないことです。打者のパワー、球場の特性、対戦する打者の傾向、登板間隔などが異なるため、防御率だけで実力の上下を決めることはできません。
NPB公式の年度別成績とMLBのレギュラーシーズン記録を整理すると、DeNA時代は長期間にわたって奪三振を積み重ね、メジャーでは移籍1年目から高い水準の成績を残したことが分かります。
| 期間・所属 | 登板・投球回 | 勝敗 | 防御率 | 奪三振 |
|---|---|---|---|---|
| NPB・DeNA(2016~2023年) | 165試合・1002回2/3 | 64勝50敗 | 3.18 | 1021 |
| MLB・カブス(2024年) | 29試合・173回1/3 | 15勝3敗 | 2.91 | 174 |
| MLB・カブス(2025年) | 25試合・144回2/3 | 9勝8敗 | 3.73 | 117 |
| MLB・カブス(2026年) | 32試合・174回1/3 | 11勝10敗 | 3.77 | 174 |
| MLB通算(2024~2026年) | 86試合・492回1/3 | 35勝21敗 | 3.45 | 465 |
NPBでの通算1021奪三振は、8年間にわたって先発の柱を務めたことを示す数字です。2023年の174奪三振はセ・リーグ最多で、横浜DeNAベイスターズも同年10月に最多三振奪取投手賞の受賞を発表しています。
MLB移籍1年目の2024年は、29試合に先発して15勝3敗、防御率2.91という好成績を記録しました。ナ・リーグのオールスターに選出され、サイ・ヤング賞投票では5位、新人王投票では4位に入っています。初めてのメジャー挑戦で、先発投手として十分な競争力を示したシーズンでした。
2025年は負傷による離脱もあり、投球回と奪三振が減少。2026年は投球回が174回1/3まで回復し、奪三振も174に戻りました。一方、防御率は3.77で、被本塁打の増加が課題として残りました。つまり、2026年は投げ続ける力と三振を奪う能力を示した一方、失点を抑える効率の改善が求められるシーズンだったのです。
【投球分析】今永昇太の評判を支える武器と、メジャーでの課題
今永の投球を特徴づけるのは、単純な球速勝負ではなく、フォーシームの伸び、変化球との組み合わせ、そして制球力です。MLBの報道では、平均球速が突出して速いタイプではないにもかかわらず、フォーシームで打者を押し込み、鋭いスプリット系の球で空振りを奪うスタイルが評価されています。
フォーシームは打者の手元で浮き上がるような軌道を見せ、バットの芯を外しやすい球種です。そこにスプリットやスイーパーなどを織り交ぜることで、打者は速球を狙っていても変化球に対応しなければならず、タイミングを合わせにくくなります。今永の強みは、球速だけに頼らず、球種ごとの見え方と制球で打者を攻略する点にあります。
制球力も評価材料のひとつです。2026年は174回1/3を投げて与四球37。奪三振174に対して四球が比較的少なく、無駄な走者を出しにくい投球を続けました。MLB公式の選手分析でも、四球を抑える能力は今永の長所として取り上げられています。
ただし、最大の課題は被本塁打です。2024年は27本、2025年は31本、2026年は35本を許しました。長打力のあるメジャー打者は、少し甘く入った高めの速球をスタンドまで運ぶ力を持っています。伸びのあるフォーシームは武器ですが、打者が軌道に慣れたり、狙い球を絞ったりすれば、長打につながる危険もあります。
そのため、今永の評価を防御率だけで判断するのは適切ではありません。奪三振と四球のバランス、投球回、被本塁打、そしてシーズンを通して先発ローテーションを守れるかを合わせて見る必要があります。2026年は耐久性を示した一方で、被本塁打を減らせるかどうかが次の契約や役割を左右するポイントです。
【由来を解説】今永昇太が「投げる哲学者」と呼ばれる理由
今永昇太の代名詞として知られる「投げる哲学者」は、単なるキャッチコピーではありません。自分の投球を振り返り、失敗の理由や改善点を言葉で説明しようとする姿勢が、この呼び名につながっています。
DeNA時代から、今永は試合後のコメントで投球の内容や反省点を掘り下げて語ることで知られていました。勝敗だけに一喜一憂するのではなく、なぜ打たれたのか、何が足りなかったのか、次にどう修正するのかを考える。その思考の深さが、ファンや報道関係者の間で特徴として受け止められてきました。
2024年1月のカブス入団会見でも、球団のジェド・ホイヤー編成本部長が「投げる哲学者」という呼称を紹介しました。米国メディアから由来を尋ねられた際、今永本人も、自分の武器はまだ完成していないと考え、野球の内外で学び続ける姿勢が呼び名につながったのではないか、という趣旨を説明しています。
この呼び名がメジャーでも注目された背景には、言葉と実績の両方があります。2024年に15勝を挙げ、オールスターに選ばれたことで、考えを言語化するだけでなく、実際の投球で結果を残す投手として評価されました。
一方、「投げる哲学者」という愛称だけで投手としての実力を判断するのは早計です。重要なのは、分析した内容を実際の投球に反映し、長いシーズンの中で修正を続けられるかどうかです。2026年に被本塁打が増えたことも、今永にとっては次の改善課題のひとつ。考える力が、どのように次の成績へ結びつくかが注目されます。
【WBC優勝への貢献】日本代表での実績と2026年大会をめぐる判断
今永昇太の国際大会での実績は、MLB挑戦を語るうえでも欠かせません。2017年のアジア プロ野球チャンピオンシップ、2019年のプレミア12、2023年のWBCと、日本代表が優勝した大会に貢献してきました。
とりわけ大きかったのが、2023年3月22日に行われたWBC決勝の米国戦です。今永は先発投手としてマウンドに上がり、日本は3対2で勝利しました。侍ジャパン公式の試合記録でも、今永が勝利投手として記録されています。世界最高峰の舞台で米国打線と対戦した経験は、メジャー移籍を考えるうえで大きな意味を持つ出来事でした。
日本代表での経験が示すのは、今永が国内リーグの実績だけでなく、国際大会の重圧がかかる試合でも役割を担ってきたことです。WBC決勝での先発は、米国の強打者を相手に自分の投球を試す機会にもなりました。
一方、2026年のWBCには参加せず、所属チームでのシーズンに集中する選択をしました。MLB公式の春季キャンプ報道でも、今永がカブスでの3年目に向けて準備を進める様子が伝えられています。代表への貢献と、長いMLBシーズンを戦い抜くための調整は、別々の判断として考える必要があります。
今永のキャリアを振り返ると、WBCは日本代表での実績を残した舞台であると同時に、メジャー挑戦への意識を強めた転機でもありました。今後も代表での経験が、国際舞台での投球や大一番での対応力にどう生きるかは、注目したい点です。
【プロの結論】今永昇太の2026年以降を見極める3つの判断軸
今永昇太の2026年シーズンを評価する際は、勝敗だけで判断せず、次の3つの軸で考えると実態をつかみやすくなります。
- 1. 先発としての稼働力:2026年は32試合に先発し、174回1/3を投げました。シーズンを通してローテーションを担えることは、球団にとって大きな価値があります。
- 2. 奪三振と制球のバランス:174奪三振に対して与四球37という数字は、打者を打ち取る能力と制球力が引き続き武器であることを示しています。
- 3. 被本塁打の改善:2026年は35本の本塁打を許しました。長打を減らして防御率を改善できるかが、今後の評価を左右する要点です。
契約面でも、2026年の成績は重要な意味を持ちます。今永は年俸2202万5000ドルの単年契約を終え、ワールドシリーズ終了後にFA市場へ進む見通しです。カブスと再契約する可能性も、他球団が獲得に動く可能性も残されています。次の契約を判断する球団にとっては、2024年の好成績だけでなく、2025年から2026年にかけての変化や被本塁打の傾向も重要な材料になります。
今永はメジャー移籍後、2024年に15勝を挙げる鮮烈なスタートを切り、2025年の負傷を経て、2026年には投球回を回復させました。数字には課題が表れていますが、先発投手としての稼働力と奪三振能力は維持しています。次のシーズンで被本塁打を減らせれば、評価をさらに高める余地があります。
【今永昇太】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今永昇太は2026年現在、どの球団に所属していますか?
A1:2026年シーズンはシカゴ・カブスに所属していました。レギュラーシーズン終了後、今季限りの単年契約を終え、FA市場に進む見通しです。2027年以降の所属先は、2026年10月28日時点では確定していません。
Q2:今永昇太の2026年の成績はどれくらいですか?
A2:レギュラーシーズンは32試合に先発し、11勝10敗、防御率3.77、174回1/3、174奪三振を記録しました。被本塁打は35本で、長打を減らすことが今後の課題です。
Q3:今永昇太の年俸はいくらですか?
A3:2026年はクオリファイング・オファーを受諾した1年契約で、年俸は2202万5000ドルです。契約発表当時の報道では約34億円と換算されました。円換算額は為替レートによって変動します。
Q4:「投げる哲学者」と呼ばれるのはなぜですか?
A4:試合後に投球内容や改善点を深く分析し、自分の考えを言葉で説明する姿勢が理由のひとつです。カブスの入団会見でもこの呼称が紹介され、本人も学び続ける姿勢が愛称につながったのではないかと説明しています。
Q5:今永昇太はWBCで優勝していますか?
A5:はい。2023年のWBCでは決勝の米国戦に先発し、日本の3対2の勝利に貢献しました。侍ジャパン公式の試合記録でも、今永は勝利投手として記録されています。
今永昇太は、DeNA時代に通算64勝、1021奪三振を積み上げ、2023年の最多奪三振タイトルとWBC優勝への貢献を経て、2024年からMLBに挑戦しました。メジャー1年目の15勝3敗、防御率2.91は鮮烈な実績であり、2026年も32試合に先発して174回1/3を投げるなど、先発投手としての価値を示しています。
2026年の課題は、35本に達した被本塁打を減らし、奪三振能力と制球力を失点抑制につなげることです。年俸2202万5000ドルの単年契約を終え、次の所属先をめぐる動きも注目されています。カブスに残留するのか、他球団へ移籍するのかは、今後の契約交渉を待つ必要があります。
今永昇太を評価するなら、愛称や過去のタイトルだけでなく、投球回、奪三振、与四球、被本塁打の推移を合わせて見ることが大切です。日本で培った投球術と、メジャーで得た経験をどう進化させるのか。2027年以降のキャリアを占ううえでも、次の契約と投球内容の両方から目が離せません。