2027年10月1日、オーストラリアで男子ラグビーワールドカップ2027が開幕する。今大会は、出場国が従来の20チームから24チームに拡大し、総試合数は52試合。加えて、ワールドカップ史上初めて決勝トーナメントにラウンド16が導入されるなど、大会方式そのものが大きく変わる節目の大会だ。
2026年10月現在、開催日程、全24チームの組み合わせ、日本代表のプール戦日程、主要会場、チケット販売情報が明らかになっている。さらに10月22日には、電通が日本国内の放送・配信権を取得したと発表。日本代表戦を含む20試合以上の地上波放送と、全52試合の配信が予定されている。観戦計画を立てるうえで押さえておきたい最新情報を整理する。
【2027年大会は何が変わる?】24チーム制と全52試合の新方式を解説

2027年大会は、男子ラグビーワールドカップの第11回大会に当たる。1987年に始まった大会が40周年を迎える年でもあり、競技の国際的な普及を目指すWorld Rugbyにとっても重要な大会だ。
最大の変更点は、出場国が24チームに増え、決勝トーナメントにラウンド16が新設されること。2023年フランス大会までは20チームが4プールに分かれ、各プール上位2チームが準々決勝へ進出する方式だった。2027年大会では、より多くの国に決勝トーナメント進出の可能性が生まれる。
大会全体の日程は、開幕戦が2027年10月1日、決勝が11月13日。開幕戦では開催国オーストラリアが香港チャイナと対戦し、決勝はシドニーのスタジアム・オーストラリアで行われる。
- 出場国:24チーム
- プール分け:4チームずつ、全6プール
- プール戦:各チーム3試合、全36試合
- 決勝トーナメント:ラウンド16、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝
- 総試合数:52試合
- 開催期間:2027年10月1日〜11月13日
プール戦は各チームが3試合を戦い、各プールの上位2チームに加えて、3位チームのうち成績上位4チームがラウンド16へ進出する。つまり、プール3位でも勝ち点や得失点差などの成績次第で次のステージに進める可能性がある。
この仕組みは、初戦で敗れたチームにも巻き返しの余地を残す一方、最後まで順位争いが続く可能性を高める。勝利数だけでなく、得点力や失点を抑える試合運びも重要になりそうだ。
【組み合わせ・出場国一覧】日本はフランス、アメリカ、サモアと同じプールE
World Rugbyは2025年12月3日、シドニーで組み合わせ抽選を実施し、全24チームのプール分けを発表した。日本代表が入ったのはプールE。フランス、アメリカ、サモアという異なる特徴を持つ3チームと、プール戦で対戦する。
2027年大会の出場国一覧と組み合わせは次のとおり。出場国が確定したことで、各チームは対戦相手に合わせた準備を進める段階に入っている。
| プール | 出場国 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| A | ニュージーランド、オーストラリア、チリ、香港チャイナ | 開催国オーストラリアとニュージーランドがプール戦で激突。 |
| B | 南アフリカ、イタリア、ジョージア、ルーマニア | 前回大会王者の南アフリカが中心となる組み合わせ。 |
| C | アルゼンチン、フィジー、スペイン、カナダ | フィジーなど、攻撃力に特色のあるチームが集まった。 |
| D | アイルランド、スコットランド、ウルグアイ、ポルトガル | アイルランドとスコットランドの対戦が焦点。 |
| E | フランス、日本、アメリカ、サモア | 日本が決勝トーナメント進出を目指すプール。 |
| F | イングランド、ウェールズ、トンガ、ジンバブエ | イングランドとウェールズの対戦に注目。 |
プールEで最も注目される相手の一つがフランスだ。フランスは世界の強豪として知られ、個々の選手の能力に加え、組織的な攻守でも高い水準を持つ。日本にとっては、世界トップクラスの相手にどこまで対抗できるかを測る重要な試合となる。
サモアとの対戦にも見どころがある。World Rugbyの組み合わせ発表資料によると、日本とサモアはワールドカップで4大会連続の同組となり、日本は直近3大会の対戦でサモアに勝利している。過去の相性を生かせるかが注目される。
アメリカも油断できない相手だ。両国はワールドカップで過去に対戦しており、1987年の初対戦ではアメリカが21対18で勝利。2003年のオーストラリア大会でもアメリカが日本を39対26で破っている。日本がアメリカ戦で勝ち点を確保できるかは、プール順位を左右する要素になりそうだ。
【日本代表の試合日程】サモア、フランス、アメリカ戦は日本時間でいつ?
日本代表のプール戦3試合は、2027年10月3日、9日、15日に行われる。開催地はニューカッスル、ブリスベン、アデレードに分かれており、現地観戦を計画する場合は試合日だけでなく都市間の移動も考慮したい。
- 第1戦:2027年10月3日(日)午前10時15分、日本対サモア。会場はニューカッスル・スタジアム。
- 第2戦:2027年10月9日(土)午後5時45分、日本対フランス。会場はブリスベン・スタジアム。
- 第3戦:2027年10月15日(金)午後6時30分、日本対アメリカ。会場はアデレード・オーバル。
上記はいずれも日本時間。電通が2026年10月22日に公表した国内放送・配信権取得の発表資料に記載された日程に基づく。現地のキックオフ時刻とは時差があるため、観戦や旅行の予定を立てる際には注意したい。
日本代表にとっては、初戦のサモア戦で勢いをつけ、フランス戦で世界トップレベルの実力を試し、アメリカ戦でプール戦を締めくくる流れとなる。初戦で勝ち点を得られれば、その後の試合に向けて選択肢が広がる。反対に、初戦で苦戦した場合は、得失点差や3位チーム同士の比較まで視野に入れた戦いが求められる。
ただし、プールEを突破する条件は単純な勝ち星だけではない。勝ち点、得失点差、総得点などが順位に関係するため、リードしている試合で追加点を狙うか、終盤に失点を防ぐかといった判断も重要になる。日本代表の戦術だけでなく、他チーム同士の結果にも目を配りたい。
【開催都市・会場一覧】オーストラリア7都市の8会場で開催
2027年大会は、オーストラリアの7都市に設けられた8会場で開催される。パースで開幕し、アデレード、ブリスベン、メルボルン、ニューカッスル、タウンズビル、シドニーへと舞台が広がる。
- パース:パース・スタジアム
- アデレード:アデレード・オーバル
- ブリスベン:ブリスベン・スタジアム
- メルボルン:ドックランズ・スタジアム
- ニューカッスル:ニューカッスル・スタジアム
- タウンズビル:ノース・クイーンズランド・スタジアム
- シドニー:スタジアム・オーストラリア、シドニー・フットボール・スタジアム
日本代表の試合は3都市に分散しているため、3試合すべてを現地で観戦する場合は移動計画が欠かせない。初戦はニューカッスル、第2戦はブリスベン、第3戦はアデレードと、都市間の移動が発生する。試合の前後に余裕を持たせ、航空券や宿泊先を早めに確保することが現地観戦の基本となる。
決勝トーナメントは10月23日にラウンド16が始まり、準々決勝は10月30日・31日、準決勝は11月5日・6日に予定されている。3位決定戦は11月12日、決勝は11月13日。準決勝以降はシドニーのスタジアム・オーストラリアが舞台となる。
日本代表がプールEを何位で通過するかによって、ラウンド16の対戦相手や開催地が変わる可能性がある。決勝トーナメントまで観戦するつもりなら、特定の都市に宿泊日程を固定しすぎず、進出順位が判明した後の移動にも対応できる計画が望ましい。
【チケット価格・購入方法】大人40豪ドルから、残席販売は2026年10月に開始
ラグビーワールドカップ2027のチケットは、2026年10月28日時点で、10月1日に始まった残席販売の段階にある。World Rugbyの公式発表によると、9月末までに164か国のファンが計130万枚のチケットを確保した。大会全体では250万枚を超えるチケットが用意されているが、人気カードや席種によっては入手が難しくなる可能性がある。
価格は試合や座席カテゴリーによって異なる。公式案内で示されている主な価格の目安は次のとおりだ。
- プール戦の大人チケット:40豪ドルから
- ラウンド16の大人チケット:65豪ドルから
- 子ども向けチケット:20豪ドルから。ただし、準決勝と決勝は対象外。
- 手頃な価格帯:100豪ドル以下のチケットを100万枚以上用意。
上記は最低価格であり、希望する試合や座席が必ずこの価格で購入できるわけではない。為替レートによって日本円での負担額も変わるほか、カード会社や銀行が海外決済手数料を課す場合もある。公式案内では、大会チケットの予約手数料・取扱手数料は設けないとしている。
購入時は、公式チケット販売サイトでアカウントを作成し、販売状況と座席カテゴリーを確認する。2026年10月1日からの販売は先着順で、残席がなくなれば購入できない場合がある。販売段階や対象試合によって購入条件が異なるため、古い販売案内だけを見て判断しないことが大切だ。
また、公式販売以外の転売サイトや出所が不明なチケットには注意したい。大会公式の案内では、正規ルート以外で取得したチケットが取り消される可能性があるとされている。現地観戦を確実にしたい場合は、公式チケット販売や大会公認のチケット付きホスピタリティー・旅行パッケージを優先したい。
観戦予算はチケット代だけで決めず、航空券、宿泊費、都市間移動、食費、海外旅行保険などを合算して考える必要がある。特に日本代表の試合を複数都市で追う場合は、移動費が大きくなりやすい。費用を抑えたい人は、まず観戦したい試合を絞り、その都市を中心に旅程を組む方法が現実的だ。
【放送予定・配信情報】電通が国内権利を取得、全52試合の配信を予定
日本国内の放送・配信に関しては、2026年10月22日に新たな動きがあった。電通が、男子ラグビーワールドカップ2027の国内メディア権を取得したと発表したのだ。日本ラグビーフットボール協会の協力のもと、主催者のWorld Rugbyと合意に至ったとしている。
電通の発表時点では、日本代表戦全試合を含む20試合以上を地上波で放送し、全52試合を配信する予定だ。地上波と動画配信を組み合わせることで、日本代表戦だけでなく海外の強豪同士の試合も視聴できる環境が整う見通しとなった。
ただし、具体的な放送局名や配信サービス名、各試合の放送時間などの詳細は、今後の発表を確認する必要がある。現時点で特定のサービスが全試合を独占すると決めつけず、主催者や国内の関係各社から出る正式な案内を追いたい。
視聴方法を選ぶ際は、次の3点を確認しておくとよい。
- 地上波放送:日本代表戦を中心に、どの試合が無料で視聴できるか。
- 動画配信:全52試合の配信予定に対応するサービス、視聴条件、料金。
- 見逃し配信:日本時間の早朝や日中に行われる試合を、後から視聴できるか。
日本とオーストラリアでは時差があり、開催都市によっても現地時刻が異なる。日本代表のプール戦は日本時間で午前10時15分、午後5時45分、午後6時30分に予定されているため、仕事や学校の予定に合わせてライブ視聴と見逃し視聴を使い分けたい。
【歴代優勝国と見どころ】南アフリカの連覇なるか、日本は初の8強超えを目指す
ラグビーワールドカップの歴代優勝国を見ると、世界の勢力図が見えてくる。1987年の第1回大会から2023年大会までの10大会では、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、イングランドの4か国が優勝を経験している。
- ニュージーランド:1987年、2011年、2015年
- オーストラリア:1991年、1999年
- 南アフリカ:1995年、2007年、2019年、2023年
- イングランド:2003年
最多優勝は南アフリカの4回。2019年日本大会と2023年フランス大会を制しており、2027年大会では3大会連続優勝を狙う立場となる。開催国オーストラリアは過去に2度優勝しており、地元の声援を受けてどこまで勝ち進むかも大会の大きな焦点だ。
日本代表は2015年大会で南アフリカを破り、2019年大会では初のベスト8進出を果たした。一方、2023年大会ではプール戦で敗退しており、2027年大会では再び決勝トーナメントで勝ち上がることが期待される。
今回の大会ではラウンド16が新設されるため、従来のベスト8進出とは異なる見方も必要になる。まずプールEを突破し、その先で世界の強豪とどう戦うか。勝ち点を積み重ねる試合運びと、決勝トーナメントで勝ち切る力の両方が問われる。
観戦する側にとっては、日本代表の試合だけでなく、プールAのオーストラリア対ニュージーランド、プールBの南アフリカ、プールDのアイルランド対スコットランドなどにも注目したい。各プールの順位が決まれば、ラウンド16の組み合わせも見えてくる。大会の流れを追ううえでは、強豪国の勝敗と3位チームの成績も重要な情報になる。
【ラグビーワールドカップ2027】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ラグビーワールドカップ2027はいつ開催されますか?
A1:2027年10月1日に開幕し、11月13日に決勝が行われる予定です。開催国はオーストラリアで、全52試合が予定されています。
Q2:日本代表の試合日程と対戦相手は?
A2:日本時間で2027年10月3日午前10時15分にサモア戦、10月9日午後5時45分にフランス戦、10月15日午後6時30分にアメリカ戦が予定されています。
Q3:2027年大会の出場国は何か国ですか?
A3:全24チームです。6プールに分かれてプール戦を行い、各プール上位2チームと3位の成績上位4チームがラウンド16に進出します。
Q4:チケットは何円から購入できますか?
A4:公式案内では、大人のプール戦チケットは40豪ドルから、子ども向けチケットは20豪ドルからです。日本円の金額は為替レートによって変わり、試合や座席によって販売価格も異なります。
Q5:日本国内ではどこで放送・配信されますか?
A5:2026年10月22日、電通が国内の放送・配信権を取得したと発表しました。日本代表戦全試合を含む20試合以上の地上波放送と、全52試合の配信が予定されています。具体的な放送局名や配信サービス名は、今後の正式発表を確認してください。
Q6:日本代表は決勝トーナメントに進出できますか?
A6:日本はプールEでフランス、アメリカ、サモアと対戦します。各プールの上位2チームに加え、3位の成績上位4チームにも進出の可能性があるため、3試合の勝敗だけでなく勝ち点や得失点差も重要になります。実際の進出は大会での結果次第です。
ラグビーワールドカップ2027は、24チーム制とラウンド16の導入によって、これまで以上に多くの国が決勝トーナメントを目指せる大会となる。2027年10月1日の開幕から11月13日の決勝まで、オーストラリア7都市の8会場で52試合が行われる予定だ。
日本代表はプールEでフランス、アメリカ、サモアと対戦する。10月3日のサモア戦、10月9日のフランス戦、10月15日のアメリカ戦という日程を押さえ、勝ち点や得失点差も含めてプール戦の行方を追いたい。
現地観戦を目指す人は、残席の販売状況、チケット価格、都市間の移動、宿泊費を早めに確認することが大切だ。日本国内の視聴についても、電通による権利取得を受け、今後発表される放送局や配信サービスの情報をチェックしておきたい。
日本代表の再びのベスト8進出、そしてその先への挑戦。新方式によって生まれる新たなドラマとともに、世界最高峰のラグビーを楽しむ準備を進めよう。