2026年の尾﨑野乃香選手は、パリ五輪の銅メダリストから、レスリング女子62kg級で再び世界の頂点を狙う存在へと歩みを進めている。2026年2月のザグレブ・オープン、4月のアジア選手権で優勝し、9月末から10月に開催された愛知・名古屋アジア大会でも金メダルを獲得。加えて、10月28日時点ではカザフスタンで開催中の世界選手権62kg級で決勝進出を決め、メダルを確定させた。
慶應義塾大学を卒業した後も競技の第一線で戦う尾﨑選手。そのキャリアを理解するうえで欠かせないのが、2023年に本来の62kg級から68kg級へ変更し、パリ五輪の出場権をつかんだ経験だ。プロフィールや主な戦績、階級変更の理由、2026年の最新結果を整理しながら、ロサンゼルス五輪を見据えた今後の注目点を解説する。
【尾﨑野乃香のプロフィール】生年月日・出身地・学歴とレスリングの原点

尾﨑野乃香(おざき・ののか)選手は、2003年3月23日生まれ、東京都出身の女子レスリング選手だ。2026年10月時点で23歳。日本オリンピック委員会(JOC)の選手プロフィールには、パリ2024オリンピックの女子フリースタイル68kg級で銅メダルを獲得した記録が掲載されている。
レスリングを始めたのは7歳ごろ。JOCの紹介記事によると、オリンピックで活躍する選手たちに影響を受けて競技を始め、ジュニア時代から全国レベルで実績を積み上げてきた。2016年、2017年には全国中学生選手権で連覇を達成。その後、JOCエリートアカデミーで競技力を磨き、国内大会から世界選手権へと活躍の舞台を広げた。
学業面では慶應義塾大学環境情報学部に在籍し、学生アスリートとして競技を続けた。2024年のパリ五輪では大学在学中にメダルを獲得。2026年3月には大学を卒業したことが報じられている。競技と学業を両立させながら五輪の表彰台に立った経歴は、尾﨑選手を語るうえで重要な要素だ。
なお、選手名は公式資料では「尾﨑野乃香」と表記されることが多い。一方、ニュース記事や検索結果では「尾崎野乃香」と表記される場合もある。いずれも同じレスリング選手を指している。プロフィールや大会記録を調べる際は、両方の表記を把握しておくと情報を探しやすい。(出典:日本オリンピック委員会、慶應義塾大学、THE ANSWER)
【2026年最新】尾﨑野乃香の現在は?大学卒業後も世界の舞台で躍進
2026年の尾﨑選手は、62kg級で国際大会の優勝を重ね、パリ五輪後の新たな競技サイクルを着実に進んでいる。特に注目すべきなのは、大学卒業という生活上の節目を迎えた年に、ザグレブ・オープン、アジア選手権、アジア大会で結果を残していることだ。
2月のザグレブ・オープンでは、14選手が出場した62kg級を制した。決勝ではスウェーデンのサラ・ヨハンナ・リンドボリ選手を8-0で破り、準決勝でも米国のメイシー・キルティ選手に5-2で勝利。複数の国の選手と対戦しながら優勝をつかんだ。
4月のアジア選手権では、11選手が出場した62kg級で優勝。決勝では北朝鮮のムン・ヒョンギョン選手を10-0で下し、テクニカルスペリオリティによる勝利を収めた。準決勝でもウズベキスタンのニギナ・サビロワ選手にフォール勝ちを収めている。短期間のうちに国際大会で結果を積み重ねたことは、62kg級への復帰が競技成績に結びついていることを示す。
加えて、9月30日から10月3日にかけて開催された愛知・名古屋アジア大会では、女子62kg級で金メダルを獲得した。10月1日の決勝では北朝鮮のキム・オクジュ選手に3-0で勝利。前回の杭州大会では銀メダルだったため、今回はその結果を上回るアジアの頂点となった。
そして10月28日、カザフスタン・アスタナで開催中の世界選手権でも62kg級の決勝進出が報じられた。決勝は10月29日に予定されており、28日時点で少なくとも銀メダルが確定している。世界選手権の最終順位については、決勝の結果を踏まえて判断する必要がある。(出典:日本レスリング協会、レスリング・スピリッツ、共同通信、日刊スポーツ)
【経歴と主な成績】尾﨑野乃香の戦績を年表で振り返る
尾﨑選手の強さを理解するには、単純なメダル数だけでなく、どの階級で、どの大会を制してきたかを見ることが大切だ。ジュニア時代から国内大会で結果を残し、シニアの世界選手権でも複数階級で優勝。パリ五輪では68kg級に挑戦し、現在は62kg級で再び世界の頂点を目指している。
| 時期 | 大会・出来事 | 主な結果・意味 |
|---|---|---|
| 2016~2017年 | 全国中学生選手権 | 2年連続優勝。ジュニア時代から実績を築く。 |
| 2022年 | 世界選手権62kg級 | 優勝。シニアの世界選手権で初の金メダルを獲得。 |
| 2023年 | 世界選手権65kg級 | 優勝。複数の階級で世界タイトルを獲得する実力を示す。 |
| 2023年末~2024年 | 68kg級への挑戦、パリ五輪 | 全日本選手権68kg級で優勝。パリ五輪では同階級で銅メダル。 |
| 2025年3月 | アジア選手権62kg級 | 3位。62kg級への復帰後、国際大会で表彰台に立つ。 |
| 2026年2月 | ザグレブ・オープン62kg級 | 優勝。決勝を8-0で制す。 |
| 2026年4月 | アジア選手権62kg級 | 優勝。決勝は10-0。 |
| 2026年10月1日 | 愛知・名古屋アジア大会62kg級 | 金メダル。決勝でキム・オクジュ選手に3-0で勝利。 |
| 2026年10月28日時点 | 世界選手権62kg級 | 決勝進出。メダル獲得を確定させ、29日の決勝へ。 |
この年表から見えてくるのは、尾﨑選手が一つの階級だけで実績を築いてきた選手ではないという点だ。2022年には62kg級、2023年には65kg級で世界選手権を制覇し、2024年には68kg級でオリンピックのメダルを獲得した。階級を変えながらも国際大会で結果を残してきたことが、キャリアの大きな特徴になっている。
また、2026年の国際大会では、ザグレブ・オープンの決勝8-0、アジア選手権の決勝10-0、アジア大会の決勝3-0と、それぞれ異なる相手に勝利している。大会ごとにルール上の得点の意味や試合展開は異なるものの、複数の国際舞台で優勝を重ねたことは、現在の競技力を評価するうえで重要な材料だ。(出典:日本オリンピック委員会、日本レスリング協会、United World Wrestling、レスリング・スピリッツ)
【パリ五輪銅メダル】68kg級への階級変更を決断した理由
尾﨑選手のキャリアで大きな転換点となったのが、2023年に62kg級から68kg級へ階級を上げた決断だ。もともと62kg級を主戦場としていたが、パリ五輪の代表争いでは、この階級で代表の座をつかむことができなかった。そこで、五輪出場への可能性を残すため、代表が決まっていなかった68kg級に挑戦する道を選んだ。
TBS NEWS DIGの取材では、尾﨑選手はオリンピックに出場したいという思いから階級変更を決断した経緯を語っている。体重を増やすだけでなく、食事、筋力トレーニング、レスリングの練習を見直し、短期間で身体づくりに取り組んだ。報道では、約3か月で6kg増量した過程が紹介されている。
階級変更は、単に体重を増やせば成功するものではない。レスリングでは体格差だけでなく、スピード、相手との距離、組み手、攻防のテンポなど、階級によって求められる対応が変わる。尾﨑選手の場合も、体重の調整と並行して筋力や技術、試合運びを組み立て直す必要があった。
その努力が実を結んだのが2023年12月の全日本選手権68kg級優勝と、2024年1月のパリ五輪代表決定戦だ。代表決定戦では、終了間際の逆転で出場権を獲得。パリ五輪では準々決勝で敗れたものの、敗者復活戦を勝ち上がり、3位決定戦を制して銅メダルを手にした。
この経験を振り返るうえで重要なのは、68kg級への変更が、単なる競技上の好みではなく、五輪出場を実現するための具体的な選択だったことだ。62kg級で代表を逃したことが68kg級での挑戦につながり、結果としてオリンピックの表彰台へと結びついた。挫折を別の可能性に変えた経緯は、尾﨑選手のキャリアを象徴している。(出典:TBS NEWS DIG、日本オリンピック委員会、慶應義塾大学)
【62kg級への復帰】なぜ元の階級に戻り、再び優勝できるのか
パリ五輪後、尾﨑選手は本来の主戦場である62kg級へ復帰した。68kg級で銅メダルを獲得した経験を経て、2025年にはアジア選手権で3位となり、2026年には同大会で優勝。ザグレブ・オープンと愛知・名古屋アジア大会でも金メダルを獲得した。
階級を戻した理由を考えるうえでは、本人がパリ五輪前のインタビューで語った内容が参考になる。JOCのインタビューでは、62kg級から68kg級へ上げた背景として、五輪出場への強い思いを説明する一方、攻めるレスリングを自分の持ち味としながら、守りとのバランスも必要だと振り返っている。
この発言から読み取れるのは、尾﨑選手にとって階級変更が最終目的ではなく、五輪という目標に向かうための手段だったということだ。68kg級で得た経験を踏まえ、再び62kg級で戦う現在は、身体づくりと技術の両面で新たな段階に入っている。
2026年の大会結果にも、その変化が表れている。ザグレブ・オープンでは準決勝でキルティ選手を5-2で破り、決勝ではリンドボリ選手を8-0で下した。アジア選手権では決勝を10-0で制し、アジア大会ではキム・オクジュ選手に3-0で勝利している。相手や試合展開が異なる中で結果を残している点は、62kg級での競技力を測る一つの指標となる。
ただし、過去に世界選手権やオリンピックで実績を残したからといって、今後の大会でも同じ結果が保証されるわけではない。62kg級には国内外の強豪がそろい、代表選考では国内大会の結果も重要になる。今後は国際大会での優勝だけでなく、国内のライバルとの競争を含めて評価する必要がある。(出典:日本オリンピック委員会、日本レスリング協会、United World Wrestling)
【今後の活躍】世界選手権とロサンゼルス五輪への注目点
2026年10月28日時点で、尾﨑選手は世界選手権62kg級の決勝進出を決めている。大会はカザフスタンのアスタナで開催され、女子62kg級の決勝は10月29日の予定だ。決勝に進んだことでメダル獲得は確定したが、金メダルか銀メダルかは試合の結果を待つ必要がある。
世界選手権は、単にタイトルを獲得するためだけの大会ではない。2028年ロサンゼルス五輪を目指す選手にとって、世界の強豪との実戦を通じて課題を把握し、次のシーズンにつなげる機会でもある。JOCが10月23日に報じた大会前の取材では、尾﨑選手自身も、世界選手権で課題を見つけてステップアップしたいという考えを示していた。
今後の評価で注目したい要点は三つある。第一に、世界選手権でどのような結果を残すか。第二に、国内の62kg級で代表争いを勝ち抜けるか。第三に、国際大会で得た経験を技術面や試合運びの改善にどうつなげるかだ。
特にロサンゼルス五輪に向けては、国際大会の優勝歴だけで代表が決まるわけではない。日本代表の選考基準や各大会の成績を確認しながら、国内選考での勝負にも注目する必要がある。尾﨑選手が62kg級で世界選手権のタイトルを獲得できれば、2022年の同階級優勝に続く実績となり、五輪を見据えた競争の中でも大きな意味を持つ。
また、68kg級でのパリ五輪銅メダルと、62kg級に戻ってからの国際大会優勝は、異なる階級での経験を持つ選手ならではの強みになり得る。一方で、今後も階級を変更するのか、62kg級を中心に戦い続けるのかについては、本人や関係団体からの発表、大会へのエントリーを見ながら判断することが大切だ。現時点では、62kg級で世界選手権の決勝に進んでいるという事実が、現在の競技状況を示す最も新しい材料である。(出典:日本オリンピック委員会、共同通信、日本レスリング協会)
【尾崎野乃香】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:尾﨑野乃香は現在何歳ですか?
A1:2003年3月23日生まれで、2026年10月時点では23歳です。東京都出身で、パリ2024オリンピックのレスリング女子68kg級で銅メダルを獲得しました。
Q2:尾﨑野乃香は慶應義塾大学を卒業していますか?
A2:はい。慶應義塾大学環境情報学部に在籍し、2024年のパリ五輪では大学生として銅メダルを獲得しました。2026年3月には大学を卒業したことが報じられています。卒業後の所属については、最新の大会エントリーや公式プロフィールを確認するのが確実です。
Q3:尾﨑野乃香はなぜ62kg級から68kg級に変更したのですか?
A3:62kg級でパリ五輪の代表権を獲得できなかったため、五輪出場を目指して68kg級に挑戦しました。短期間で身体づくりを進め、全日本選手権68kg級で優勝。代表決定戦を制してパリ五輪への出場を決め、銅メダルを獲得しました。
Q4:尾﨑野乃香は2026年のアジア選手権とアジア大会で優勝しましたか?
A4:はい。2026年4月のアジア選手権62kg級で優勝し、10月1日には愛知・名古屋アジア大会の同階級でも金メダルを獲得しました。
Q5:尾﨑野乃香は2026年の世界選手権でも優勝しましたか?
A5:2026年10月28日時点では、62kg級で決勝進出が決まり、メダル獲得が確定しています。決勝は10月29日に予定されているため、優勝したかどうかは決勝結果の確認が必要です。
尾﨑野乃香選手は、ジュニア時代から国内大会で実績を積み、2022年と2023年の世界選手権で異なる階級のタイトルを獲得。2024年にはパリ五輪女子68kg級で銅メダルを手にし、2026年は62kg級に復帰してザグレブ・オープン、アジア選手権、愛知・名古屋アジア大会を制した。
慶應義塾大学卒業後も競技を続け、2026年10月28日時点では世界選手権62kg級の決勝進出を決めている。パリ五輪に向けて階級を上げた経験と、現在の62kg級での実績をどのように生かしていくかが、今後の注目点だ。
尾﨑選手の最新動向を追う際は、世界選手権の最終結果、国内大会での成績、日本代表の選考発表を分けて確認したい。過去の世界タイトルや五輪メダルだけで評価を固定するのではなく、直近の試合結果と次の大会でのパフォーマンスを見ることが、現在の実力とロサンゼルス五輪への可能性を理解するための判断基準となる。