2026年10月現在、日本テレビ放送網株式会社と日本テレビホールディングス株式会社の代表取締役社長執行役員を務めているのは、福田博之氏です。2025年1月1日に両社の社長に就任し、制作・編成・営業の現場を知る経営者として、日本テレビグループの事業改革を進めています。
福田氏の経歴で注目されるのは、1985年の日本テレビ入社以来、営業局や編成局、制作部門などを経験してきた点です。現在は、地上波放送の競争力を高めるだけでなく、「日テレ、開国!」を掲げた中期経営計画に基づき、海外向けコンテンツの開発、生成AIの活用、ガバナンスの強化にも取り組んでいます。2026年の役員体制や歴代社長との違いを含め、公式発表と経営資料から現在の日本テレビを読み解きます。
【2026年最新】日本テレビ社長は福田博之氏!現在の役職と経営体制

2026年10月現在、日本テレビの社長を務めているのは福田博之氏です。日本テレビ放送網の社長であると同時に、親会社の日本テレビホールディングスでも代表取締役社長執行役員を務めています。
日本テレビ放送網は、地上波放送や番組制作などを担う事業会社です。一方、日本テレビホールディングスは、グループ全体の経営戦略や資本配分、事業ポートフォリオの管理などを担う持株会社です。両社は役割が異なるものの、福田氏が双方の社長を兼務することで、放送現場の課題とグループ全体の成長戦略を連動させやすい体制になっています。
2026年6月26日付の日本テレビ放送網の「新たな経営体制について」では、福田氏の代表取締役社長執行役員への就任が引き続き示されています。同日発表の日本テレビホールディングスの新体制でも、福田氏が代表取締役社長執行役員に名を連ねています。
会長を務めるのは杉山美邦氏です。日本テレビ放送網では代表取締役会長執行役員、日本テレビホールディングスでも代表取締役会長執行役員を務めています。社長の福田氏と会長の杉山氏が、それぞれの立場からグループ経営を担う体制です。
なお、日本テレビホールディングスの役員一覧には、取締役会議長を務める山口寿一氏や、取締役副会長の石澤顕氏も掲載されています。会長・社長・取締役会議長はそれぞれ異なる役職であり、肩書を混同しないことが現在の経営体制を理解するポイントです。
【福田博之氏の経歴】1985年入社から制作・編成・営業を歩んだキャリア
福田博之氏は1961年7月9日生まれ。日本テレビホールディングスが2024年に公表した役員候補者の略歴によると、1985年4月に日本テレビ放送網へ入社しました。
入社後の配属先は営業局CM部でした。その後、編成局と営業局を行き来し、制作局長や編成局長を経験。番組を作る現場だけでなく、番組編成、広告営業、コンテンツ戦略、経営戦略まで、テレビ局の事業を幅広く経験してきた人物です。
福田氏自身も、2025年1月の年頭あいさつで、1985年の入社から営業・編成を経験し、制作局長や編成局長を経て、コンテンツ戦略・経営戦略を担当してきた経歴を説明しています。長年にわたり日本テレビグループ内でキャリアを積み重ねてきた点が特徴です。
主な経歴を時系列で整理すると、次のようになります。
| 時期 | 役職・出来事 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 1985年4月 | 日本テレビ放送網に入社 | 営業局CM部に配属 |
| 2018年6月 | 日本テレビ放送網の取締役執行役員 | 経営層としての役割を担う |
| 2021年6月 | 日本テレビホールディングス執行役員、日本テレビ放送網取締役常務執行役員 | 編成戦略を担当 |
| 2022年6月 | 日本テレビホールディングス上席執行役員 | コンテンツ戦略、コンテンツ制作・スポーツを統括 |
| 2023年6月 | 日本テレビホールディングス上席執行役員、日本テレビ放送網取締役専務執行役員 | コンテンツ戦略・経営戦略を統括 |
| 2023年10月 | スタジオジブリ代表取締役社長に就任 | 日本テレビグループのコンテンツ事業にも関与 |
| 2025年1月1日 | 日本テレビ放送網・日本テレビホールディングスの社長に就任 | 両社の代表取締役社長執行役員を兼務 |
| 2026年6月 | 両社の新経営体制で社長職を継続 | グループ経営と事業改革を推進 |
この経歴から見えてくるのは、福田氏が番組制作だけに特化した人物ではないということです。営業では広告主や収益構造、編成では視聴者の動向や番組の配置、制作ではコンテンツそのものの価値を扱います。それぞれの部門を経験したことは、放送事業とコンテンツビジネスを一体で考えるうえで強みになり得ます。
また、福田氏は2023年10月にスタジオジブリの代表取締役社長に就任しました。その後、2026年6月の同社の社長交代に伴い、取締役として引き続き関与する体制となっています。映画やアニメーションを含むコンテンツ資産の活用という観点でも、グループの事業戦略と接点を持つ経歴です。
【社長交代の経緯】杉山美邦氏・石澤顕氏から福田博之氏へ
日本テレビの社長交代を理解するには、日本テレビ放送網と日本テレビホールディングスの双方で、誰がどの役職を担ってきたかを区別する必要があります。両社の社長は同一人物とは限らず、過去には役職や就任時期が異なっていました。
直近の流れを見ると、杉山美邦氏は2021年に日本テレビ放送網の社長に就任し、2022年には会長へ移りました。その後、石澤顕氏が2022年から2024年まで社長を務め、2025年1月1日から福田氏が後任となりました。日本テレビホールディングスでも、福田氏が2025年1月1日に社長へ就任しています。
福田氏の就任は、通常の年度替わりや6月の株主総会後ではなく、1月1日付でした。福田氏は2025年1月の年頭あいさつで、両社の代表取締役社長執行役員に就任したことに触れています。新しい中期経営計画の策定・推進を控え、グループの経営方針を一体的に進めるうえで、節目となる人事でした。
日本テレビ放送網の歴代社長は、初代の正力松太郎氏から始まります。主な歴代社長と在任時期は次のとおりです。
- 正力松太郎氏:1952~1955年
- 清水与七郎氏:1955~1967年
- 福井近夫氏:1967~1970年
- 小林與三次氏:1970~1981年
- 高木盛久氏:1982~1989年
- 佐々木芳雄氏:1989~1992年
- 氏家齊一郎氏:1992~2001年
- 萩原敏雄氏:2001~2003年
- 間部耕苹氏:2003~2005年
- 久保伸太郎氏:2005~2009年
- 細川知正氏:2009~2011年
- 大久保好男氏:2011~2019年
- 小杉善信氏:2019~2021年
- 杉山美邦氏:2021~2022年
- 石澤顕氏:2022~2024年
- 福田博之氏:2025年~
この一覧は日本テレビ放送網の社長交代を中心に整理したものです。日本テレビホールディングスの歴代社長は、持株会社としての設立後の役員体制を基準に見る必要があり、両社の歴代社長を同じ一覧として扱うのは正確ではありません。
今回の交代で注目したいのは、福田氏が営業・編成・制作を経験した社内出身の経営者である点です。コンテンツの企画から放送、広告収益、二次利用や海外展開までを横断的に把握できる人材が、グループの成長戦略を担うことになりました。
【福田博之氏の経営方針】「日テレ、開国!」と海外展開の本格化
福田氏の経営方針を理解するうえで重要なのが、日本テレビホールディングスの中期経営計画2025~2027です。スローガンは「日テレ、開国! Gear up, go global」。日本国内の放送市場を中心にした事業構造から、世界市場でコンテンツを展開するグローバルコンテンツ企業への転換を目指しています。
従来のテレビ局は、地上波で番組を放送し、広告収入を得るビジネスモデルへの依存度が高い構造でした。しかし、視聴者の動画視聴スタイルが多様化し、配信サービスや海外のコンテンツ企業との競争が強まるなか、放送だけに依存しない収益源の確保が経営課題になっています。
中期経営計画では、ドラマの世界配信、国際共同製作、バラエティ番組のフォーマット販売などを拡大する方針が示されています。日本国内で制作した番組を海外の放送局や配信サービスに展開できれば、地上波での放送終了後もコンテンツから収益を得られる可能性があります。
海外向けの取り組みを象徴するのが、制作スタジオ「GYOKURO STUDIO」です。日本テレビホールディングスの2026年1月の年頭あいさつによると、同スタジオはバラエティ番組などの海外向けフォーマット展開を目的に設立されました。海外市場で受け入れられる企画を開発し、世界各地の放送局や制作会社への販売につなげる狙いがあります。
同社の発表では、GYOKURO STUDIOが生み出したバラエティ番組『ANTS~ぜんぶ運べば一攫千金~』が、欧州のテレビ賞「ローズ・ドール賞」で最優秀コメディーエンターテインメント賞を受賞したことも報告されています。海外での評価を獲得した実例として、グローバル展開を進めるうえでの足がかりになっています。
また、2026年9月には、日本テレビとワーナー・ブラザース・ディスカバリーがグローバル・パートナーシップを発表しました。日本テレビやHuluのコンテンツを海外に展開する可能性を検討するもので、10月にはHulu内で「HBO Max on Hulu」の展開が始まりました。国内放送、動画配信、海外プラットフォームを組み合わせる戦略が、具体的な事業提携へと広がっています。
中期経営計画の数値目標も明確です。日本テレビホールディングスの公表資料では、2027年度の連結売上高5,400億円、連結営業利益580億円を目指すとしています。また、2027年度の海外売上高については300億円を目標に掲げています。加えて、2033年度には連結売上高7,000億円、海外売上高1,000億円、連結営業利益700億円を目指す長期目標も示されています。
これらは達成済みの実績ではなく、会社が掲げる経営目標です。今後の評価では、海外向け企画の開発本数だけでなく、実際の販売先、継続契約、海外売上高、利益への貢献を確認する必要があります。
【実績と課題】福田博之社長の評判をどう評価するべきか
福田氏の実績を評価する際には、経営方針の発表と、その方針が実際の業績や番組視聴につながったかを分けて考える必要があります。海外展開の拡大や新たな制作体制の構築は重要な取り組みですが、それだけで経営の成否が決まるわけではありません。
日本テレビ放送網の2026年1月の年頭あいさつでは、2025年に年間個人視聴率三冠の奪還を達成できなかったことが明らかにされています。一方、同社はコア視聴率三冠を継続して獲得していると説明し、2026年は番組改編による基本タイムテーブルの強化や、視聴者が誰かと一緒に見たくなるコンテンツの投入を通じて、トップ奪回を目指す方針を示しました。
この説明からは、視聴率競争での課題を認識しながら、番組の編成とコンテンツの魅力を強化しようとする姿勢が読み取れます。社長としての評価を考えるなら、こうした目標が視聴率や広告収入の改善につながったかを追うことが重要です。
一方、事業の多角化については、2026年の日本テレビホールディングスのトップメッセージで、2025年度の売上高と利益がともに過去最高だったと説明されています。海外展開やコンテンツ関連事業への投資を進められる背景には、こうした収益基盤があります。ただし、過去最高という説明だけでは、どの事業がどれだけ成長したかまでは判断できません。事業別の売上高や利益、投資に対する収益性を併せて見る必要があります。
福田氏の評判と実績を判断するための視点は、大きく三つに整理できます。
- 放送事業:個人視聴率三冠の奪還、コア視聴率の維持、番組編成の改善が進んでいるか。
- コンテンツ事業:GYOKURO STUDIOや配信サービスとの提携が、海外売上高や継続的な収益につながっているか。
- 経営・ガバナンス:グループ全体のコンプライアンス、情報発信の信頼性、経営上の問題への対応が改善しているか。
この三つの観点を組み合わせることで、社長個人の知名度や肩書だけに左右されず、経営者としての成果を評価できます。公式発表で確認できる実績と目標を基準にすることが、評判をめぐる曖昧な情報に振り回されないための判断材料になります。
【2026年の役員体制とガバナンス】日テレプリンシプルの意味
福田氏が進める経営改革では、海外展開と並んでガバナンスの強化も重要な課題です。日本テレビ放送網の2026年1月の年頭あいさつでは、2025年にテレビ局のガバナンスの在り方が厳しく問われたことを踏まえ、コンプライアンスの徹底と組織内の適正化を進める方針が示されました。
その取り組みの一つが「日テレプリンシプル」です。福田氏は、これを「人と未来を守る行動」と位置付け、日本テレビグループの社員全員が共有・実践する行動指針として定めたと説明しています。規程や制度を設けるだけでなく、日々の業務で適切な判断ができる組織をつくることが狙いです。
加えて、日本テレビ系列ネットワークの加盟29社については、「NNSガバナンス対応事務局」を新設し、各社のコーポレート・ガバナンス確保を支援する取り組みが始まっています。系列局を含めた組織全体でガバナンスを強化しようとしている点が特徴です。
ただし、行動指針を策定したことと、ガバナンスが十分に機能していることは同じではありません。実効性を評価するには、問題が発生した際の調査・説明・是正の仕組み、社内での運用状況、再発防止策の実施状況などを継続的に確認する必要があります。
2026年6月26日付の役員体制では、福田氏が社長、杉山美邦氏が会長を務めています。日本テレビホールディングスでも同様に福田氏と杉山氏がそれぞれ社長・会長の役職に就き、複数の取締役や執行役員、監査役が経営と監督を担っています。
経営の実行力と監督機能を両立させられるかどうかは、グループの信頼性に直結します。海外展開によって事業規模が拡大するほど、コンテンツの権利管理、取引先との関係、情報管理、制作現場のコンプライアンスなど、統治すべき領域も広がります。日テレプリンシプルが現場でどのように実践されるかは、福田体制を評価するうえで欠かせない論点です。
【日本テレビ社長】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、日本テレビの社長は誰ですか?
A1:福田博之氏です。2026年10月現在、日本テレビ放送網と日本テレビホールディングスの代表取締役社長執行役員を兼務しています。
Q2:福田博之氏はいつ社長に就任しましたか?
A2:2025年1月1日です。日本テレビ放送網と日本テレビホールディングスの両社で社長に就任しました。
Q3:福田博之氏はどのような経歴の持ち主ですか?
A3:1985年4月に日本テレビ放送網へ入社し、営業局CM部を出発点に、編成局や制作部門などを経験しました。その後、コンテンツ戦略・経営戦略を担当する役員を経て、2025年に両社の社長に就任しました。
Q4:杉山美邦氏と福田博之氏の役職の違いは何ですか?
A4:2026年現在、杉山美邦氏は日本テレビ放送網と日本テレビホールディングスの代表取締役会長執行役員、福田博之氏は両社の代表取締役社長執行役員です。会長と社長は異なる役職です。
Q5:「日テレ、開国!」とは何ですか?
A5:日本テレビホールディングスの中期経営計画2025~2027のスローガンです。日本発のグローバルコンテンツメーカーへの転換を掲げ、海外向け番組開発、ドラマの世界配信、国際共同製作、コンテンツ事業の拡大などを進める方針です。
Q6:福田博之社長の経営課題は何ですか?
A6:年間個人視聴率三冠の奪還、放送事業への依存度の低減、海外コンテンツ事業の収益化、グループ全体のガバナンス強化などが主な課題です。経営計画の達成度と実際の業績を照らし合わせて評価が必要です。
2026年10月現在、日本テレビ放送網と日本テレビホールディングスの社長を務めているのは福田博之氏です。1985年入社後、営業・編成・制作の各部門を経験し、コンテンツ戦略と経営戦略を担当する役員を経て、2025年1月1日に両社の代表取締役社長執行役員に就任しました。会長は杉山美邦氏です。
福田体制の特徴は、放送事業の競争力を維持しながら、コンテンツを海外に展開できる事業構造へ転換しようとしている点にあります。「日テレ、開国!」を掲げた中期経営計画、GYOKURO STUDIOによる海外向け企画開発、動画配信サービスとの連携、AI活用などが、その具体策です。同時に、日テレプリンシプルを通じたコンプライアンスとガバナンスの強化も進めています。
【プロの結論】福田博之社長を評価する際に見るべきなのは、経歴の長さや新しい施策の数だけではありません。第一に視聴率や番組編成が改善するか、第二に海外展開が継続的な収益を生み出すか、第三にガバナンスの取り組みが現場の行動と組織の信頼性に反映されるか。この三点が、経営方針を実績へと変えられるかを測る基準になります。
今後は、2027年度の中期経営計画の目標達成に向け、海外売上高の伸び、コンテンツ事業の収益性、視聴率競争の動向が焦点となります。日本テレビの社長交代を理解するうえでは、役員人事だけでなく、事業構造の変化とガバナンスの実行状況を合わせて追うことが重要です。