自民党総裁選の決選投票は、1回目の投票で過半数を獲得した候補者がいない場合に、上位2人で新しい総裁を決める仕組みです。2025年10月4日の総裁選では、高市早苗氏が小泉進次郎氏を185対156票で破り、自民党初の女性総裁に選出されました。注目すべきなのは、国会議員票ではわずか4票差だった一方、都道府県票では25票差がついたことです。
2026年10月現在、高市氏は自民党総裁と内閣総理大臣を務めています。次回の総裁選は、石破茂前総裁から引き継いだ任期が満了する2027年秋が焦点です。ここでは、決選投票の条件、国会議員票と都道府県連票の配分、党員票との違い、歴代の決選投票結果、そして高市氏が勝利した理由まで、公式発表と最新報道を基に整理します。
【2025年の結果】高市早苗氏が小泉進次郎氏を185対156票で破った理由

2025年10月4日に行われた自民党総裁選は、石破茂氏の任期途中の退任に伴う選挙でした。立候補したのは、小林鷹之氏、茂木敏充氏、林芳正氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏の5人です。
1回目の投票では、高市氏が183票、小泉氏が164票を獲得しました。高市氏が首位に立ったものの、過半数を得る候補者はいなかったため、上位2人による決選投票に進みました。
決選投票の結果は、高市氏185票、小泉氏156票。差は29票でした。内訳を見ると、勝敗を分けたポイントがはっきりします。
- 国会議員票:高市氏149票、小泉氏145票。高市氏が4票上回った。
- 都道府県票:高市氏36票、小泉氏11票。高市氏が25票上回った。
- 合計:高市氏185票、小泉氏156票。高市氏が29票差で勝利した。
つまり、国会議員からの支持でも高市氏が上回りましたが、より大きな差が生じたのは都道府県票でした。議員票の4票差と都道府県票の25票差を合わせると、最終的な29票差になります。
この結果を読み解く際に大切なのは、決選投票の185票を、国会議員と党員が直接投じた票の合計だと誤解しないことです。1回目と決選投票では投票の仕組みが異なり、党員の支持は都道府県票という形で間接的に反映されます。
【仕組みを解説】決選投票の条件と票数の数え方
自民党総裁選は、自由民主党の代表である総裁を選ぶ党内選挙です。選挙方法は党の規程に基づき、通常の1回目の投票と、必要な場合に実施される決選投票で構成されます。
決選投票に進む条件は、1回目の投票で過半数を獲得した候補者がいないことです。複数候補が立候補した場合、1回目の得票数が多い上位2人が決選投票に進み、そこで得票数の多かった候補者が総裁に選ばれます。
2025年の総裁選では、議員投票295票と党員・党友による投票を基に算定された295票、合計590票を基礎とする方式が採用されました。高市氏は183票で首位でしたが、単独で過半数に達しなかったため、決選投票が必要になったのです。
決選投票では、国会議員票295票と都道府県票47票を合わせた、理論上342票の枠組みで争われます。都道府県票は、各都道府県に1票ずつ割り当てられる仕組みです。
ただし、これは2025年に実施された方式についての説明です。総裁が任期途中で欠けた場合の選出には、緊急時に党大会に代わる両院議員総会で後任を選ぶ方法もあります。総裁選は常に同一の方式で行われるわけではなく、実施時の党則・総裁公選規程と選挙方式を確認する必要があります。
【混同に注意】国会議員票・都道府県連票・党員票の違い
決選投票を理解するうえで、最も混同しやすいのが3種類の票です。それぞれ投票する主体と役割が違います。
国会議員票は、自民党所属の国会議員が投じる票です。決選投票では議員1人につき1票が割り当てられます。党内の議員からどれだけ支持を得ているかを示す数字であり、派閥や政策グループの動向が注目される背景にもなっています。
党員票は、資格を満たした自民党員・党友による1回目の投票です。2025年の方式では、全国の党員・党友による投票を基に、国会議員票と同規模の295票に換算した「党員算定票」が使われました。実際の党員の得票数と、総裁選の集計に用いられる算定票数は同じではありません。
都道府県連票は、決選投票で各都道府県に割り当てられる1票です。47都道府県で合計47票となり、決選投票に残った2候補のうち、各都道府県の党員投票で得票数が多かった候補に、その都道府県の票が与えられます。
このため、都道府県連票は党員一人ひとりが決選投票でもう一度投票する仕組みではありません。1回目の党員投票で示された支持の地域別の分布が、47票に集約されて反映されるのです。
2025年の決選投票では、高市氏が36都道府県の票を獲得し、小泉氏は11票でした。党員票と都道府県票は別の仕組みですが、後者の配分には前者の地域別結果が反映されます。
【数字で比較】2025年の結果と自民党総裁選の歴代結果
高市氏の勝利を歴代の決選投票と比較すると、総裁選では議員票と都道府県票の組み合わせによって、最終結果が大きく左右されることが分かります。以下は、自民党の公表結果に基づく主な選挙の比較です。
| 実施年 | 決選投票の結果 | 票の内訳と特徴 |
|---|---|---|
| 2021年 | 岸田文雄257票、河野太郎170票 | 岸田氏は議員票249票・都道府県票8票。河野氏は議員票131票・都道府県票39票。 |
| 2024年 | 石破茂215票、高市早苗194票 | 石破氏は議員票189票・都道府県票26票。高市氏は議員票173票・都道府県票21票。 |
| 2025年 | 高市早苗185票、小泉進次郎156票 | 高市氏は議員票149票・都道府県票36票。小泉氏は議員票145票・都道府県票11票。 |
出典は自由民主党の歴代総裁選結果および各回の公式発表です。
2021年の決選投票では、河野氏が都道府県票で39票を獲得した一方、岸田氏は8票にとどまりました。しかし、議員票では岸田氏が249票、河野氏が131票と大きく上回り、岸田氏が勝利しました。
2024年は石破氏が議員票と都道府県票の両方で高市氏を上回りました。これに対し、2025年は議員票の差が4票にとどまる一方、都道府県票で高市氏が大差をつけています。
この比較から分かるのは、決選投票における勝敗を議員票だけで予測するのは難しいという点です。党内の議員からの支持に加え、党員投票でどの候補が各地域の支持を集めたのかを確認する必要があります。
【2026年最新】自民党総裁は高市早苗氏、次回総裁選はいつ?
2026年10月28日現在、自民党総裁は高市早苗氏です。首相官邸の歴代内閣一覧でも、高市氏が第105代内閣総理大臣として在職していることが確認できます。2025年10月4日に自民党総裁に選出され、同月21日に首相に就任した後、2026年2月18日から第2次高市内閣を率いています。
では、次回の自民党総裁選はいつ行われるのでしょうか。焦点となっているのは、2027年秋です。
2025年の総裁選は、石破氏が任期途中で退任したことに伴って実施されました。高市氏は新たに3年間の任期を得たのではなく、石破氏の残りの任期を引き継いでいます。2025年10月の報道では、任期は2027年9月までと説明されていました。
2026年10月20日には、自民党の萩生田光一幹事長代行が、翌年の総裁選で高市氏が再び挑戦する意向であれば支えたいとの考えを表明しました。一方、同月22日には小林鷹之政務調査会長が、次の総裁選への具体的な対応を述べるのは時期尚早との認識を示しています。
党内では再選を支持する発言が出始めているものの、これだけで次回総裁選の結果が決まったわけではありません。候補者の出馬表明、議員の支持動向、党員・党友の評価、そして正式な選挙日程が今後の注目点になります。
なお、2027年秋は任期満了を基準とした見通しであり、正式な投開票日は別途決定されます。総裁が任期途中で欠けた場合には、臨時の選出が行われる可能性もあります。
【プロの結論】決選投票のニュースを読み解く3つの判断基準
総裁選の速報や解説を読む際は、最終的な合計票だけでなく、その数字がどのように構成されているかを確認が必要です。2025年の結果からは、特に次の3点が判断材料になります。
1.1回目の投票と決選投票を分けて考える。 1回目は党員・党友の支持が算定票として反映されますが、決選投票では国会議員票と都道府県票が使われます。1回目で首位だった候補者が、そのまま決選投票でも勝つとは限りません。
2.合計票だけでなく内訳を見る。 2025年は高市氏が185票、小泉氏が156票でした。しかし、この数字だけでは勝因を十分に説明できません。議員票は4票差、都道府県票は25票差という内訳を見ることで、勝敗に大きく影響した部分を把握できます。
3.得票結果と、候補者が勝った理由の推測を区別する。 公表された票数から、どちらが議員票や都道府県票を多く獲得したかは分かります。一方、各議員が投票先を選んだ理由や、どの政策が決定打になったかは、得票数だけでは断定できません。派閥の動きや政策への評価を分析する場合も、具体的な発言や確認できる報道を併せて読む必要があります。
総裁選は党内の代表選びですが、与党の総裁が首相に就任する場合、政策の優先順位や国会運営にも大きく関わります。だからこそ、結果の数字と、その数字から導ける事実を切り分けて読む姿勢が欠かせません。
【自民党総裁選決選投票】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:自民党総裁選の決選投票は、どのような条件で行われますか? A1:1回目の投票で過半数を獲得した候補者がいない場合、得票上位2人が決選投票に進みます。決選投票で得票数の多かった候補者が総裁に選ばれます。
Q2:決選投票では党員も直接投票できますか? A2:2025年の方式では、決選投票は国会議員票と47都道府県の各1票で行われます。党員が決選投票でもう一度直接投票するのではなく、1回目の党員投票の地域別結果が都道府県票の配分に反映されます。
Q3:2025年の自民党総裁選で高市早苗氏が勝った理由は何ですか? A3:公表結果では、高市氏が国会議員票149票、都道府県票36票を獲得し、合計185票で小泉氏の156票を上回りました。特に都道府県票で25票の差がついたことが、最終的な勝敗を分けた数字上の特徴です。
Q4:2026年現在の自民党総裁は誰ですか? A4:2026年10月28日現在、高市早苗氏です。2025年10月4日に総裁に選出され、同月21日に内閣総理大臣に就任しました。
Q5:次回の自民党総裁選はいつですか? A5:任期満了に伴う次回総裁選は2027年秋が焦点です。高市氏が引き継いだ任期は2027年9月までとされており、正式な投開票日や候補者は今後の発表を待つ必要があります。
2025年10月4日の自民党総裁選では、高市早苗氏が小泉進次郎氏を185対156票で破り、第29代総裁に選出されました。議員票では149対145と僅差だった一方、都道府県票では36対11と大きな差がついたことが、結果を理解するうえでの要点です。
決選投票では党員が再び直接投票するのではなく、国会議員票と47都道府県の各1票によって総裁が決まります。1回目の党員投票の結果が都道府県票の配分に反映されるため、議員票だけを見て勝敗を判断することはできません。
2026年10月現在の総裁は高市氏で、次回の総裁選は2027年秋が焦点です。今後の動向を追う際は、正式な選挙日程、立候補者、議員の支持動向、党員・党友の評価を合わせて確認することで、総裁選の行方をより正確に読み解けます。