女子プロゴルファーの平塚新夢(ひらつか・あむ)選手は、2017年にアマチュアで下部ツアーを制しながら、難病の発症やプロテストの壁を経験し、2024年に念願のプロ入りを果たした選手です。2026年はレギュラーツアーで存在感を高め、NTTドコモビジネスレディスでは5位タイに入る活躍を見せました。
2000年生まれの26歳。宮城県石巻市出身で、身長154cmという体格ながらドライバーの平均飛距離は約240ヤード。ブリヂストンのアイアンを5番から使いこなすプレースタイルにも注目が集まっています。JLPGA公式プロフィール、公式大会記録、ゴルフ専門メディアの報道をもとに、これまでの経歴、病気からの復帰、2026年の成績、使用クラブ、畑岡奈紗選手との接点、そしてシード獲得に向けた課題を整理します。
【プロフィール】平塚新夢の年齢・出身地・現在の所属を紹介

平塚新夢は、宮城県石巻市出身の女子プロゴルファーです。名前は「あむ」と読み、2000年1月4日生まれ。2026年10月28日時点で26歳です。
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の公式プロフィールによると、2024年12月1日に入会した97期生で、所属はKnomak。出身校は茨城県の明秀学園日立高等学校です。身長は154cmで、ゴルフは9歳ごろから始めています。
幼少期からゴルフに取り組み、ジュニア時代には世界ジュニアの大会でも実績を残しました。高校時代にはアマチュア選手としてプロの下部ツアーに出場し、優勝を経験しています。早くから才能を示していた一方、プロ転向までの道のりは決して順調ではありませんでした。
平塚の特徴は、ショットの精度を重視しながら、ドライバーでも約240ヤードを飛ばす点にあります。JLPGAのプロテスト合格者プロフィールでは、得意分野としてアイアンショットを挙げています。2026年のプレーでは、飛距離だけでなく、長いアイアンを含むショットの組み立てにも注目したいところです。
なお、プロフィールや戦績を調べる際には、JLPGA公式サイトの会員情報と大会成績を基本にするのが確実です。年齢や所属、ツアーでの順位はシーズンごとに更新されるため、過去の紹介記事だけで現在の状況を判断しないことも大切です。
【経歴年表】2017年のアマチュア優勝から7度目のプロテスト合格まで
平塚新夢のキャリアを語るうえで外せないのが、2017年の快挙と、2024年のプロテスト合格です。高校時代にプロの下部ツアーを制した選手が、病気による離脱を経験しながら、プロ資格を得るまでに長い年月を要しました。
| 時期 | 出来事・実績 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 幼少期 | 血小板減少性紫斑病と診断される | 激しい運動を制限されるなか、ゴルフに取り組む |
| 2011年 | 東日本大震災を経験 | 自宅の1階が浸水したことをJLPGAの特集記事が紹介 |
| 中学時代 | IMG世界ジュニアゴルフマッチプレー選手権で優勝 | ジュニア時代から国際大会で実績を残す |
| 2017年5月 | 静ヒルズレディース 森ビルカップ優勝 | ステップ・アップ・ツアー史上5人目のアマチュア優勝 |
| 2018年 | 群発頭痛や成人発症スチル病を経験 | プロテストやQTへの挑戦が病気によって中断される |
| 2024年 | マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーで年間2勝 | 競技力を取り戻し、プロ入りへ向けて実績を重ねる |
| 2024年12月 | JLPGA最終プロテストに合格 | 通算292ストローク、19位タイで合格 |
| 2025年 | 中国新聞ちゅーピーレディースで優勝 | プロ入り後も下部ツアーで勝利を挙げる |
| 2026年 | NTTドコモビジネスレディスで5位タイ | レギュラーツアーで上位争いを経験 |
2017年5月の「静ヒルズレディース 森ビルカップ」では、首位と4打差の3位から最終日をスタート。最終ラウンドで71を記録し、通算4アンダーで安納昭江選手とのプレーオフに進みました。JLPGAの大会記録によると、プレーオフ1ホール目で約5メートルのパーパットを沈め、優勝を決めています。
この勝利は、単にアマチュア選手が下部ツアーを制したというだけではありません。ステップ・アップ・ツアー史上5人目のアマチュア優勝という記録であり、平塚がプロの舞台でも戦える実力を持っていたことを示す結果でした。
しかし、翌2018年からは病気の影響で競技生活が大きく変わります。その後もプロテストへの挑戦を続け、2024年の最終プロテストでは4日間通算292ストローク、19位タイで合格しました。JLPGAの紹介記事は、この合格を7度目の挑戦でつかんだものとして伝えています。
ここで重要なのは、2017年の優勝と2024年のプロ入りを別々の出来事として捉えないことです。早くから実力を示しながら、病気による中断を経て、競技を続けられる状態を整え、プロ資格を得た。その長い過程こそ、平塚のキャリアを理解する鍵になります。
【難病からの復帰】平塚新夢が経験した病気と競技継続への道
平塚新夢の経歴で大きな転機となったのが、幼少期からの血小板減少性紫斑病と、2018年ごろに発症した成人発症スチル病です。いずれも本人の競技生活に影響した病気であり、JLPGAが2025年に掲載した選手紹介でも詳しく取り上げられています。
幼少期に診断された血小板減少性紫斑病は、血小板の減少によって出血が止まりにくくなる病気です。JLPGAの紹介記事によると、平塚は激しい運動を制限されていました。転倒などによるけがのリスクがあるため、接触の少ないゴルフは取り組める競技の一つだったといいます。
その後、2018年に初めてプロテストに挑戦した際には、一次予選を通過した後に群発頭痛を発症し、出場を断念しました。加えて、約2か月後のファーストQTでは1位通過を果たしたものの、その後、成人発症スチル病を発症。高熱や発疹、関節の痛みに苦しみ、入院したため、セカンドQTを受けられませんでした。
成人発症スチル病は、発熱や皮疹、関節症状などを伴う炎症性疾患です。平塚の場合、治療や薬の副作用も競技復帰に向けた課題となりました。プロテストに合格できなかった期間は、単なる技術面の停滞ではなく、体調と向き合いながらゴルフを続けるための時間でもあったのです。
JLPGAの特集記事では、病気の治療を続けながらクラブを握り、毎年プロテストを受験していた経緯が紹介されています。2024年に合格したことで、長年の目標だったプロゴルファーとしてのスタートラインに立ちました。
なお、競技に復帰したことと、病気が医学的に完治したことは同じ意味ではありません。現在の詳しい治療状況については公表情報が限られているため、過去の病歴だけから現在の健康状態を断定することはできません。競技者としての平塚を評価する際には、病気の経験だけでなく、実際の試合結果や継続的な出場実績にも目を向ける必要があります。
【2026年最新成績】NTTドコモビジネスレディス5位タイの意味
2026年の平塚新夢を語るうえで、最も注目すべき大会がNTTドコモビジネスレディスです。2026年4月30日から5月3日に開催された大会で、平塚は通算10アンダーの206ストロークを記録し、5位タイに入りました。
JLPGA公式の大会リーダーボードによると、スコアは第1ラウンド67、第2ラウンド67、最終ラウンド72。初日と2日目に連続して67をマークし、上位争いを演じました。大会主催者のレポートも、難病を経験してプロテストに合格した平塚が、プロ2年目で最終日最終組を経験し、5位タイに入ったことを紹介しています。
デイリースポーツの2026年5月3日付報道では、第2ラウンドに8バーディー、3ボギーを記録したことや、リズムを意識してプレーしたことが伝えられました。2日目を終えた時点では首位と2打差の2位につけており、優勝争いに加わる力を示しました。
2026年10月25日までの大会成績を掲載するALBA Netの集計では、平塚はレギュラーツアー18試合に出場。獲得賞金は821万1,000円、ポイントランキングは90位、獲得要点は137ポイントとなっています。10月19日付の同メディアの記事では、メルセデス・ランキングも90位と報じられていました。賞金ランキングは92位です。
シーズンの上位成績はNTTドコモビジネスレディスの5位タイが際立ちます。そのほか、ヨネックスレディスで19位タイ、明治安田レディスで31位タイ、資生堂・JALレディスで32位タイを記録しました。一方で、予選落ちや下位でのフィニッシュもあり、シーズンを通じた成績の安定性は今後の課題です。
NTTドコモビジネスレディスでの結果は、平塚に上位進出の可能性があることを示す材料です。ただし、1大会の好成績だけでシード獲得が決まるわけではありません。複数の大会で予選を通過し、上位に入る機会を増やし、年間ランキングを押し上げられるかが重要です。
【使用クラブ・スイングと飛距離】ブリヂストン100CBを5番から採用
平塚新夢のクラブセッティングは、2026年10月19日付のALBA Netの取材記事で詳しく紹介されました。特に目を引くのは、ブリヂストンのアイアン「100CB」を5番からピッチングウェッジまで入れている点です。
身長154cmの平塚は、長い番手でもユーティリティよりアイアンに自信を持っていると説明しています。以前使用していた「241CB」から100CBへ変更した理由については、構えたときの違和感が少なく、振り抜きの感触がよかったことを挙げています。5番アイアンでも十分に球が上がることも、採用を続ける理由です。
同じ取材で平塚が重視していると話したのは、特定の機能や新しさだけではなく、クラブを「違和感なく振れること」。シーズン前にフィッティングを行い、数値と安定感を確認して組み合わせを選んだといいます。プロのクラブ選びは、最新モデルを使うことそのものより、自分のスイングに合う道具を選ぶことが重要だとわかる事例です。
2026年10月の取材記事で紹介された主なセッティングは次のとおりです。
- ドライバー:ブリヂストン BX1ST、10.5度。シャフトはTOUR AD GC 6S。
- フェアウェイウッド:ブリヂストン BX1STの3番・5番。
- ユーティリティ:ブリヂストン BX1ST HYの4番、22度。
- アイアン:ブリヂストン 100CBの5番からピッチングウェッジ。
- ウェッジ:ブリヂストン BITING SPIN2の48度、52度、58度。
- パター:ピン カーステン TR アンサー5。
- ボール:ブリヂストン TOUR B XS。
パターは、2014年モデルのカーステン TR アンサー5を長く使用している点も特徴的です。平塚は柔らかいタッチを出しやすく、下りや速いグリーンで距離感を合わせやすいことを評価しています。また、遅いグリーンでは別のブレード型パターを使い分けると説明しています。
飛距離については、JLPGAのプロテスト合格者プロフィールに掲載されたドライバーの平均飛距離が240ヤードです。NTTドコモビジネスレディスの大会スタッツでは、平均243ヤードという記録も確認できます。大会ごとの計測条件によって数字は変わるため、243ヤードを年間を通じた平均値と混同しないことが大切です。
平塚の強みは、飛距離だけではありません。アイアンショットを得意とし、5番アイアンを積極的に使うセッティングは、長い距離からグリーンを狙う場面でも選択肢を持てることを示しています。実際のスコアに結びつけるには、ショットの精度に加えて、グリーン周りやパッティングを含む総合力が問われます。
【畑岡奈紗との接点とプロの結論】シード獲得に必要なこと
平塚新夢と畑岡奈紗選手には、ジュニア時代の接点があります。ゴルフダイジェスト・オンラインのプロフィールによると、平塚は中学1年生のころ、1学年上の畑岡とともに、中嶋常幸が主宰する「ヒルズゴルフトミーアカデミー」に参加していました。
両選手に共通するのは、ジュニア時代から競技経験を積み、若いころから高いレベルのゴルフに触れてきたことです。ただし、公開されているプロフィールから確認できるのは、同じアカデミーで練習した接点です。現在の親密な交流や、畑岡から継続的に指導を受けているといった関係まで裏付けられているわけではありません。
平塚が今後目指す大きな目標の一つは、JLPGAツアーのシード獲得です。JLPGAの2025年選手紹介では、平塚は長く競技を続けることや、安定したゴルフを通じてシード選手になることを目標として語っています。2026年のNTTドコモビジネスレディスでの5位タイは、その目標に向けた重要な実績になりました。
【プロの結論】平塚の今後を評価するうえで、注目したい判断基準は三つあります。
第一に、上位争いを再現できるか。NTTドコモビジネスレディスでは、3ラウンドを通じて通算10アンダーを記録しました。この水準のプレーを別の大会でも再現できれば、賞金とランキングポイントを積み上げる可能性が高まります。単発の好成績ではなく、上位進出の頻度が重要です。
第二に、予選通過とスコアの安定性を高められるか。2026年は上位争いがあった一方、予選落ちや下位でのフィニッシュもありました。シード獲得には、優勝争いをする力だけでなく、大きく順位を落とす試合を減らし、年間を通じてポイントを獲得する力が必要です。
第三に、本人に合ったクラブとプレースタイルを維持できるか。100CBを5番から採用するセッティングや、振りやすさを重視する考え方は、平塚が自分の強みを生かそうとしていることを示します。道具を変えること自体を目的にせず、ショットの精度やスコアの改善につながっているかを見極めることが大切です。
2026年10月時点では、ポイントランキング90位という数字から見ても、シード獲得はまだ簡単な目標ではありません。しかし、プロ2年目でレギュラーツアーの最終日最終組を経験し、5位タイに入った事実は、上位を狙う力を示す材料です。残る大会でどれだけポイントを積み上げられるか、そして翌シーズンに向けて競技の安定性を高められるかが焦点になります。
【平塚新夢】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:平塚新夢の年齢と出身地は? A1:2000年1月4日生まれで、2026年10月28日時点では26歳です。出身地は宮城県石巻市で、明秀学園日立高等学校を卒業しています。
Q2:平塚新夢は何度目のプロテストで合格した? A2:JLPGAの選手紹介記事では、7度目の挑戦で合格したと紹介されています。2024年の最終プロテストは通算292ストローク、19位タイで通過し、同年12月にJLPGAへ入会しました。
Q3:平塚新夢の2026年の最高成績は? A3:2026年のNTTドコモビジネスレディスで5位タイに入りました。3ラウンドの合計は206ストローク、通算10アンダーです。10月25日までの集計では、賞金ランキング92位、ポイントランキング90位となっています。
Q4:平塚新夢はどんなクラブを使っている? A4:2026年10月の取材記事では、ブリヂストンのBX1STドライバー、100CBアイアン、BITING SPIN2ウェッジなどを使用。アイアンは5番から入れており、パターはピンのカーステン TR アンサー5を使用しています。
Q5:畑岡奈紗とはどのような関係? A5:中学時代に、中嶋常幸主宰のヒルズゴルフトミーアカデミーに一緒に参加した接点があります。公表されたプロフィールで確認できるのは、このジュニア時代のつながりです。
平塚新夢は、2017年にアマチュアとしてステップ・アップ・ツアーを制し、病気による中断と長いプロテスト挑戦を経て、2024年にJLPGA97期生としてプロ入りした選手です。2025年には中国新聞ちゅーピーレディースで優勝し、2026年にはNTTドコモビジネスレディスで5位タイに入りました。
2026年10月時点では、年間ランキングを押し上げ、シード獲得につなげることが大きな課題です。平均240ヤード級のドライバーショット、得意とするアイアン、そして自分に合ったクラブセッティングを武器に、どこまで安定して上位に進出できるかが注目されます。
平塚のキャリアは、過去の苦難だけで評価するものではありません。アマチュア時代の優勝、プロテスト合格、下部ツアーでの勝利、レギュラーツアーでの上位争いと、競技者として積み上げてきた実績があります。今後は一つの大会での躍進を継続的な成績へと結びつけ、シード獲得という目標に近づけるか。その歩みを、最新の大会記録とランキングの両面から追っていきたいところです。
主な参照資料:日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の選手プロフィール・プロテスト記録・2017年大会記録・2025年選手紹介、NTTドコモビジネスレディス公式大会レポート、ALBA Netの2026年成績集計およびクラブセッティング取材、ゴルフダイジェスト・オンラインの選手プロフィール、デイリースポーツの2026年5月3日付大会報道。