ロサンゼルス・ドジャースの試合中継やロースター表を目にした際、「ドジャースの背番号21は今誰が着けているのか」「なぜこの番号にこれほど注目が集まるのか」と疑問を抱く野球ファンは少なくありません。メジャーリーグ屈指の名門球団において、背番号21は数々のエース投手が背負い、球団史に刻まれる栄光とドラマを紡いできた特別なナンバーです。
かつてサイ・ヤング賞右腕のザック・グレインキーが君臨し、生え抜きの剛腕ウォーカー・ビューラーがワールドシリーズ制覇の原動力となった歴史を持つ一方、MLB全体における「背番号21」には語り継がれるべき深い敬意と背景が存在します。歴代の着用者から現在のロースター動向、さらには永久欠番にまつわる事実まで、ファンの疑問を解消すべく徹底的に掘り下げます。
【現在の着用状況】ドジャースの背番号21は今どうなっているのか?

ドジャースの公式ロースターにおいて、「背番号21」の動向は常にファンの関心を集めています。長年この番号を守り抜いてきたウォーカー・ビューラーが2024年シーズン終了後にFA(フリーエージェント)となりチームを離れて以降、21番の扱いには大きな注目が注がれてきました。
球団の選手登録状況を見ると、背番号21は誰にでも即座に割り当てられる一般的な番号ではなく、実績ある先発投手や特別な期待を背負うタレントに引き継がれる傾向が見られます。2024年のポストシーズン、ビューラーが第5戦の9回を完璧に締めくくって世界一を決めた鮮烈な残像が残っているファンにとって、「21」は単なる数字以上の重みを持っています。
新シーズンに向けたキャンプやロースター発表の場でも、背番号の変更や新加入選手のナンバー割り当てはメディアの主要なトピックの一つです。ドジャースの伝統として、空き番号となった重い数字が誰の背中に託されるのか、あるいは一定期間の冷却期間を置くのかは、フロント陣のチームマネジメント方針を映し出す鏡となっています。
【歴代の系譜】ザック・グレインキーからビューラーへ受け継がれたエースの魂
ドジャースの背番号21を語る上で欠かせないのが、近年の黄金期を支えた支配的先発投手たちの系譜です。その口火を切ったのが、2012年オフに大型契約で加入した希代の右腕ザック・グレインキーでした。
クレイトン・カーショウとの強力な2本柱を形成したグレインキーは、2015年に防御率1.66という驚異的なスタッツを叩き出し、ドジャースの21番を「相手打線を絶望させるエースの証」へと昇華させました。グレインキーが去った後、その重責を担う形で21番を受け継いだのが、ドラフト1巡目で入団した若き剛腕ウォーカー・ビューラーです。
ビューラーはデビュー当初の背番号64から2019年に「21」へと変更。唸る剛速球と切れ味鋭いカッターを武器に、2020年のワールドシリーズ制覇に大きく貢献しました。二度のトミー・ジョン手術という過酷な試練を乗り越え、マウンドで咆哮するビューラーの背中には常に「21」が刻まれており、ドジャースファンにとってこの番号は不屈の闘志の象徴となったのです。
【一覧表で比較】ドジャースの背番号21を着けた主な名選手と実績
ドジャースの歴史において背番号21を背負った選手たちは、先発投手を中心に多彩な顔ぶれが揃っています。過去の代表的な着用選手と球団にもたらしたインパクトを整理しました。
| 選手名 | 着用期間 | 守備位置 | 主な実績・チームへの貢献 |
|---|---|---|---|
| ウォーカー・ビューラー | 2019〜2024年 | 投手 | 球団生え抜きの剛腕。2020年・2024年の世界一に貢献、オールスター2回選出。 |
| ザック・グレインキー | 2013〜2015年 | 投手 | 2015年に最優秀防御率1.66を記録。サイ・ヤング賞投票2位、カーショウとの最強左右2本柱。 |
| スコット・エリクソン | 2005年 | 投手 | ベテラン右腕としてキャリア晩年に短期間在籍。 |
| ギレルモ・モタ | 2002〜2004年 | 投手 | リリーフのセットアッパーとして剛速球を武器にブルペンを支えた救援右腕。 |
| ティム・ベルチャー | 2000年 | 投手 | 1988年世界一メンバーの一員がキャリア最終年に復帰し着用(通算146勝)。 |
一覧から読み取れる通り、2000年代以降のドジャースにおける21番は、強烈な存在感を放つ実力派投手が代々着用してきました。特にグレインキーからビューラーへと渡った直近の十数年間によって、背番号21のブランド価値は球界屈指のものへと引き上げられました。
【MLB全体の意味】ロベルト・クレメンテと「背番号21」の特別な価値
メジャーリーグにおいて「背番号21」は、単なるチーム内の一番号にとどまらない、全米野球界全体が敬意を払う聖なる数字です。その理由は、ピッツバーグ・パイレーツ一筋で活躍し、慈善活動の途上で命を落としたプエルトリコ出身の大英雄、ロベルト・クレメンテにあります。
通算3,000安打を達成し、首位打者4度、ゴールドグラブ賞12度を獲得したクレメンテは、1972年の大晦日、大地震に見舞われたニカラグアへ自ら救援物資を届ける飛行機事故により38歳の若さで急逝しました。その偉大な功績と人道支援精神を称え、MLBでは毎年9月に「ロベルト・クレメンテ・デイ」が制定され、社会貢献に尽力した選手へ贈られる「ロベルト・クレメンテ賞」は球界最高の栄誉とされています。
このため、MLBでは「ジャッキー・ロビンソンの42番」に次いで、クレメンテの21番を全30球団共通の永久欠番にすべきだという議論が長年続いています。ドジャースをはじめとする各球団で21番を背負う選手には、グラウンド上の結果だけでなく、人格や地域社会への敬意という側面でも無形のプレッシャーと誇りが宿ることになります。
【永久欠番の基準】ドジャースの歴代永久欠番一覧と「21」が指定されない理由
ドジャースはメジャー屈指の伝統球団であり、永久欠番の認定基準が非常に厳格なことで知られています。現在球団が指定している永久欠番には、球史を揺るがしたレジェンドたちが名を連ねています。
ドジャースにおける主な永久欠番には、以下の番号が含まれます:
- 1:ペウィー・リース(名遊撃手、主将)
- 2:トミー・ラソーダ(名監督)
- 4:デューク・スナイダー(往年の主砲)
- 19:ジム・ギリアム(名内野手・コーチ)
- 20:ドン・サットン(通算324勝右腕)
- 24:ウォルター・オルストン(名監督)
- 32:サンディ・コーファックス(伝説の左腕)
- 34:フェルナンド・バレンズエラ(マニア現象を巻き起こした左腕)
- 39:ロイ・キャンパネラ(名捕手、MVP3回)
- 42:ジャッキー・ロビンソン(MLB全球団共通)
- 53:ドン・ドライスデール(剛腕右腕、サイ・ヤング賞)
ドジャースにおける球団独自の永久欠番認定は基本的に「米国野球殿堂(クーパースタウン)入りを果たした選手・監督」が原則となっています(ジム・ギリアムやバレンズエラなど例外的な功績者を除く)。
そのため、ロベルト・クレメンテの21番はパイレーツでは永久欠番であるものの、ドジャース所属選手としての殿堂入り記録がないため、ドジャース単独で欠番に指定されることは現行の運用上ありません。もし21番がドジャースで欠番となる日があるとすれば、それはMLB機構がジャッキー・ロビンソン同様に全球団共通の永久欠番として正式決定した時となります。
【背番号選びの裏側】現代ドジャースにおける投手陣のナンバー配分構造
大物選手の大型補強が続くドジャースにおいて、背番号の決定はチームビルディングや戦力補強の交渉材料としても機能します。日本人選手をはじめとするスター選手が加入する際、希望する番号が空いているか、あるいは既存選手との交渉で譲渡されるかは常にファンの関心を引きます。
特に投手陣においては、一桁番号を着ける選手が極めて稀であり、10番台後半から20番台、30番台のエースナンバーが重視されます。過去にサンディ・コーファックスの「32」やフェルナンド・バレンズエラの「34」が殿堂入り級の神格化を遂げているドジャースでは、現在空き番となっている「20番台前半」の番号は非常に貴重な資産です。
フロント陣としても、背番号21を安易な移籍組に割り振るのではなく、長期契約を結ぶ先発の柱や、将来のエース候補生に託すことで、グレインキーやビューラーが築いた「負けない先発のメンタリティ」を継承させたい意図が透けて見えます。
【ドジャース 21 番】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:現在、ドジャースの背番号21を着けている選手は誰ですか?
A1:長年着用していたウォーカー・ビューラーがFAとなった後、背番号21はチームの看板ナンバーとして空き番管理または後継者への継承対象となっており、ロースターの編成や昇格・移籍のタイミングに合わせて慎重に運用されています。
Q2:なぜドジャースでは背番号21が永久欠番になっていないのですか?
A2:背番号21の象徴であるロベルト・クレメンテはピッツバーグ・パイレーツの選手であり、ドジャース自体の永久欠番基準(原則としてドジャースで顕著な実績を残し殿堂入りした人物)には該当しないためです。MLB全体の統一永久欠番にならない限り、ドジャースでは現役選手が着用可能な番号です。
Q3:ウォーカー・ビューラーの前は誰が21番を着けていましたか?
A3:サイ・ヤング賞右腕のザック・グレインキーが2013年から2015年まで背負っていました。その後数名の着用を経て、2019年にビューラーが正式に引き継ぎ、チームのエース番号として定着しました。
ドジャースの「背番号21」は、単なるユニフォームの識別番号ではありません。そこには、近年のチーム黄金期をマウンド上で牽引したザック・グレインキーやウォーカー・ビューラーの闘志が宿り、さらに視野を広げれば、ラテン系選手をはじめ球界全体から神聖視されるロベルト・クレメンテの崇高なレガシーが息づいています。
青いユニフォームの胸と背中に刻まれる数字の背後にあるストーリーを知ることは、日々のMLB観戦を何倍も奥深くしてくれます。今後、誰がこの誇り高き「21」を身にまとい、ドジャースタジアムのマウンドに立つのか。チームの新たな歴史の1ページに注目が集まります。