男子棒高跳びの世界記録は、2026年10月28日現在、スウェーデン代表のアルマンド・デュプランティスが樹立した6.31mです。記録が生まれたのは2026年3月12日、スウェーデン・ウプサラで開催された「モンド・クラシック2026」。自身が保持していた6.30mを1cm更新し、男子棒高跳びの世界記録をさらに押し上げました。
世界陸上東京2025での6.30m、セルゲイ・ブブカが築いた歴史的記録、ルノー・ラビレニの6.16mなど、男子棒高跳びの記録は長い年月をかけて進化してきました。加えて、室内と屋外の記録をどう区別するのか、日本記録は何メートルなのかも気になるところです。最新の公式記録と歴代の記録更新を整理し、男子棒高跳びの現在地を解説します。
【2026年最新】男子棒高跳びの世界記録は6.31m!更新日はいつ?

男子棒高跳びの世界記録は6.31mです。保持者はスウェーデンのアルマンド・デュプランティス。2026年3月12日、スウェーデンのウプサラで開催されたモンド・クラシック2026で達成しました。
世界陸連(World Athletics)の選手プロフィールにも、6.31mが世界記録として掲載されています。欧州陸上競技連盟の大会報告によれば、この記録はデュプランティス自身が2025年9月の世界陸上東京大会で樹立した6.30mを1cm上回るものでした。
デュプランティスが6.31mを跳んだ当日の経緯デュプランティスはモンド・クラシック2026で、5.65m、5.90m、6.08mをそれぞれ1回目の試技で成功させました。その後、次の高さを世界記録となる6.31mに設定。最初の試技で成功し、会場を沸かせました。
注目すべきなのは、世界記録への挑戦までに成功した跳躍がわずか4回だったことです。高さを段階的に上げながらも、各高さで失敗を重ねることなく、最後に6.31mをクリアしました。
この成功によって、デュプランティスは自身15回目の世界記録更新を達成しました。2020年に初めて世界記録を樹立してから、6年余りで15回にわたって記録を塗り替えたことになります。
なお、デュプランティスは2026年3月12日の時点で26歳。五輪2大会連続金メダルなどの実績に加え、世界記録そのものを更新し続ける選手として、男子棒高跳びの歴史に大きな足跡を残しています。
【世界陸上東京2025】6.30mから6.31mへ!記録更新の流れ
2026年の6.31mを理解するうえで欠かせないのが、前年の世界陸上東京2025です。デュプランティスは2025年9月15日に行われた男子棒高跳び決勝で6.30mを成功させ、世界記録を更新しました。
東京大会では、ギリシャのエマヌイル・カラリスが6.00mで2位、オーストラリアのカーティス・マーシャルが5.95mで3位に入りました。デュプランティスは2位の選手に30cmの差をつけて優勝したことになります。
大会結果を掲載した世界陸連とTBSテレビの公式結果ページでも、6.30mは世界記録を示す「WR」として記録されています。その後、2026年3月のモンド・クラシックで6.31mが生まれ、東京での記録は約半年で更新されました。
2025年から2026年にかけての主な記録- 2025年6月15日:ストックホルムで6.28mを記録。
- 2025年8月12日:ブダペストで6.29mを記録。
- 2025年9月15日:世界陸上東京2025で6.30mを記録。
- 2026年3月12日:モンド・クラシック2026で6.31mを記録。
この推移から分かるのは、世界記録が一度の大幅な飛躍で更新されたわけではないという点です。デュプランティスは2025年だけでも6.28m、6.29m、6.30mと記録を伸ばし、2026年にさらに1cm上乗せしました。
棒高跳びでは、世界記録を更新するためにバーを少しずつ高く設定する戦略が有効です。成功できる高さを見極めながら記録を積み上げることは、競技者にとって次の挑戦の余地を残す意味もあります。
【男子棒高跳び歴代世界記録】ブブカからデュプランティスまでの推移
男子棒高跳びの世界記録を語るうえで欠かせないのが、ウクライナ出身のセルゲイ・ブブカとフランスのルノー・ラビレニです。両者が築いた記録の歴史を経て、デュプランティスが現在の6.31mに到達しました。
ブブカは1980年代から1990年代にかけて男子棒高跳びを牽引し、6mの壁を突破した先駆者として知られています。ラビレニは2014年に6.16mを跳び、長年にわたって世界記録を保持してきたブブカの記録を上回りました。
そして2020年、デュプランティスが6.17mを成功させて世界記録保持者となります。以降、6.18m、6.19mと少しずつ記録を引き上げ、2026年3月の6.31mへと到達しました。
デュプランティスの世界記録更新一覧欧州陸上競技連盟の記録一覧などに基づき、デュプランティスが更新した15回の世界記録をまとめました。
| 更新日 | 記録 | 開催地 | 主な大会・備考 |
|---|---|---|---|
| 2020年2月8日 | 6.17m | トルン | 初の世界記録 |
| 2020年2月15日 | 6.18m | グラスゴー | 初記録から1週間後に更新 |
| 2022年3月7日 | 6.19m | ベオグラード | 世界記録更新 |
| 2022年3月20日 | 6.20m | ベオグラード | 世界室内選手権 |
| 2022年7月24日 | 6.21m | ユージン | 世界陸上オレゴン大会 |
| 2023年2月25日 | 6.22m | クレルモンフェラン | 室内競技会 |
| 2023年9月17日 | 6.23m | ユージン | ダイヤモンドリーグ |
| 2024年4月20日 | 6.24m | 廈門(アモイ) | ダイヤモンドリーグ |
| 2024年8月5日 | 6.25m | パリ | パリ五輪 |
| 2024年8月25日 | 6.26m | ホジュフ | ダイヤモンドリーグ |
| 2025年2月28日 | 6.27m | クレルモンフェラン | 室内競技会 |
| 2025年6月15日 | 6.28m | ストックホルム | ダイヤモンドリーグ |
| 2025年8月12日 | 6.29m | ブダペスト | 世界記録更新 |
| 2025年9月15日 | 6.30m | 東京 | 世界陸上東京2025 |
| 2026年3月12日 | 6.31m | ウプサラ | モンド・クラシック2026 |
この一覧で目を引くのは、2024年から2025年にかけての更新頻度です。2024年には6.24mから6.26mへ、2025年には6.27mから6.30mへと、世界記録を段階的に引き上げています。
世界記録の更新は、選手が毎回必ず1cmずつ跳んでいるという意味ではありません。大会の高さ設定や試技の戦略は異なりますが、記録として認定される最高到達点が少しずつ伸びてきたことが、デュプランティスの強さを示しています。
【セルゲイ・ブブカとルノー・ラビレニ】歴代の偉大な記録を比較
男子棒高跳びの歴史では、記録の数字だけでなく、その記録が生まれた時代の意味を理解することも重要です。ブブカとラビレニは、それぞれ異なる時代に世界の頂点に立ちました。
セルゲイ・ブブカ:6mの壁を越えた先駆者セルゲイ・ブブカは、男子棒高跳びで初めて6.00mを成功させた選手として知られています。屋外では1994年7月31日に6.14mを記録し、長く世界最高水準の記録を保持しました。
ブブカの記録には、室内と屋外の歴史的な違いがあります。1993年には屋内で6.15mを成功させていますが、当時は室内と屋外の記録が現在と同じ形で扱われていたわけではありません。そのため、6.15mと6.14mは、当時の室内・屋外それぞれの最高記録として区別して理解する必要があります。
ブブカは世界記録を何度も更新し、棒高跳びの競技水準を押し上げました。記録を少しずつ伸ばす手法を確立したことも、後の世代に大きな影響を与えています。
ルノー・ラビレニ:2014年の6.16mフランスのルノー・ラビレニは、2014年2月15日にウクライナのドネツクで6.16mを成功させました。世界陸連は同年3月、この記録を世界記録として公認しています。
ラビレニの6.16mは、ブブカが保持していた屋外6.14mを上回る記録でした。世界陸連の当時の発表では、屋根のある施設と屋外施設の双方で世界記録を樹立できるルールが説明されています。ただし、ブブカの1993年の屋内記録6.15mが、後からそのまま同じ条件で世界記録に置き換えられたわけではありません。
ラビレニの記録は約6年間、男子棒高跳びの世界記録として残りました。2020年にデュプランティスが6.17mを跳んだことで、記録の主役が交代したのです。
デュプランティス:歴代記録を塗り替える現王者デュプランティスの特徴は、高い記録を一度出して終わるのではなく、その記録を何度も更新している点です。2020年に6.17mを跳び、2025年には6.30m、2026年には6.31mに到達しました。
棒高跳びでは、助走の速度、ポールの選択、踏み切りの位置、空中での身体操作、バーを越える際の姿勢など、複数の要素が成功率を左右します。デュプランティスは助走速度の高さも強みとして指摘されており、身体能力だけでなく技術と用具を組み合わせた競技力が、記録更新を支えています。
【室内と屋外の違い】6.31mは室内世界記録?屋外世界記録?
棒高跳びの記録を調べると、「室内世界記録」と「屋外世界記録」という表現を目にすることがあります。ブブカやラビレニの時代を振り返る際には、この区別が特に重要です。
ただし、現在の男子棒高跳びでは、屋内か屋外かという条件だけで世界記録を別々に扱うわけではありません。世界陸連のルールでは、屋根のある施設でも屋外でも世界記録を樹立できます。デュプランティスが2026年3月に屋内競技会で跳んだ6.31mも、男子棒高跳びの世界記録です。
室内・屋外の記録を比較するときの注意点- 室内競技:天候の影響を受けにくい施設で行われる。デュプランティスの6.31mは室内大会で達成された。
- 屋外競技:風や気温など、競技環境の影響を受ける。2025年の世界陸上東京大会で達成された6.30mはこちらに当たる。
- 世界記録の扱い:現在は室内・屋外のどちらでも世界記録を樹立できるため、単純に「室内記録は屋外記録より低い」とは言えない。
つまり、2026年最新の世界記録を知りたい場合は、室内か屋外かを問わず、世界陸連が公認する最高記録を確認するのが適切です。一方、歴代の室内記録や屋外記録を比較する場合は、当時のルールと記録の公認条件を合わせて確認する必要があります。
この点を理解しておけば、ブブカの屋外6.14m、屋内6.15m、ラビレニの6.16m、そしてデュプランティスの6.31mという数字を、誤解なく比較できます。
【男子棒高跳び日本記録】世界記録との差は48cm
世界記録とあわせて知っておきたいのが、男子棒高跳びの日本記録です。日本陸上競技連盟の記録ページによると、日本記録は5.83m。保持者は澤野大地で、2005年5月3日の静岡国際で達成しました。
2026年10月28日現在、世界記録6.31mと日本記録5.83mの差は48cmです。棒高跳びでは、わずか数cmの更新でも世界記録となる一方、トップレベルで数十cmの差を埋めることは非常に大きな課題です。
日本記録が長く更新されていないことは、国内の選手が努力していないという意味ではありません。棒高跳びは、助走速度を高める身体能力に加え、ポールの選択や踏み切り、空中動作を高い精度で組み合わせる必要がある種目です。世界記録に近づくには、複数の技術的要素を高い水準でそろえる必要があります。
なお、日本記録と日本学生記録、室内での自己ベストは、それぞれ異なる記録区分です。たとえば室内競技で高い記録を出していても、それだけで屋外の日本記録が更新されたことにはなりません。記録を比較するときは、対象となる区分を確認することが大切です。
【プロの結論】男子棒高跳びの記録を見る3つのポイント男子棒高跳びの記録を正しく理解するには、次の3点を押さえると分かりやすくなります。
- 世界記録と大会記録を区別する:世界陸上の優勝記録が、その時点の世界記録と必ず一致するわけではない。東京2025では6.30mが世界記録となったが、2026年には6.31mへ更新された。
- 記録の更新日を確認する:「世界記録6.30m」という古い情報が残っている場合もある。2026年3月12日以降の最新記録は6.31mである。
- 室内・屋外の条件を確認する:現在はどちらでも世界記録を樹立できる。歴史的な記録を比較する際は、当時の公認ルールも考慮する。
男子棒高跳びの見どころは、単に何メートル跳んだかだけではありません。世界記録が何年ぶりに更新されたのか、どの大会で達成されたのか、過去の名選手の記録をどのように超えたのかを合わせて見ると、競技の進化がより鮮明になります。
【棒高跳び世界記録男子】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:男子棒高跳びの世界記録は何メートルですか?
A1:2026年10月28日現在、アルマンド・デュプランティスが持つ6.31mです。2026年3月12日にスウェーデン・ウプサラのモンド・クラシック2026で達成しました。
Q2:デュプランティスが世界記録を更新した日はいつですか?
A2:最新の6.31mを記録した日は2026年3月12日です。その前の世界記録6.30mは、2025年9月15日の世界陸上東京2025で樹立されました。
Q3:セルゲイ・ブブカの世界記録は何メートルでしたか?
A3:ブブカは屋外で6.14m、室内で6.15mを記録しました。これらは当時の屋内・屋外記録として知られています。2014年にはルノー・ラビレニが6.16mを成功させ、その後2020年にデュプランティスが世界記録を更新しました。
Q4:棒高跳びの室内世界記録と屋外世界記録は別々ですか?
A4:現在は室内と屋外を別々の世界記録として扱うのではなく、どちらで達成しても世界記録として認定されます。2026年の6.31mは室内大会で生まれた記録ですが、男子棒高跳びの世界記録です。
Q5:男子棒高跳びの日本記録は何メートルですか?
A5:日本陸上競技連盟の記録ページに掲載されている男子棒高跳びの日本記録は5.83mです。澤野大地が2005年5月3日の静岡国際で達成しました。
2026年10月28日現在、男子棒高跳びの世界記録はアルマンド・デュプランティスの6.31mです。更新日は2026年3月12日。モンド・クラシック2026で達成されたこの記録は、2025年の世界陸上東京大会で自身が樹立した6.30mを1cm上回りました。
歴史を振り返ると、セルゲイ・ブブカが6mの壁を突破し、ルノー・ラビレニが2014年に6.16mを記録。その後、デュプランティスが2020年から記録を更新し続け、6.31mまで到達しています。日本記録の5.83mと比較しても、世界のトップ水準がいかに高いかが分かります。
今後の注目点は、デュプランティスがさらに世界記録を更新するかどうか、そして他の選手が6m台前半からどこまで迫れるかです。記録の数字だけでなく、達成された大会、更新日、室内・屋外の条件を確認することで、男子棒高跳びの進化をより正確に追うことができます。