「安い~、安い~」「社長~、もっと安くしてください~」。テレビから流れてくる独特の掛け合いと、どこか懐かしい通販番組の雰囲気で知られる夢グループのCM。石田重廣社長と歌手の保科有里が繰り広げるやり取りは、単なる商品紹介を超え、幅広い世代に認知される広告コンテンツへと成長した。
2026年も、その存在感は健在だ。日清食品の「日清ふっくら釜炊き ごはん」のテレビCMに加え、ゲーム『バイオハザード レクイエム』とのコラボ、映画『バイオハザード』とのコラボ動画、静岡銀行の宝くじ付き定期預金の紹介動画など、活動の幅は通販の枠を越えている。福島県警察本部の特殊詐欺対策CMにも起用され、親しみやすいキャラクターが公共的な啓発活動にも生かされている。
【2026年最新】夢グループのCMは現在どうなっている?公式コラボの最新動向

2026年10月28日時点で注目したいのは、夢グループのCMが自社商品の販売だけでなく、他社の商品やエンターテインメントを紹介する広告にも活用されていることだ。夢グループ公式サイトの「活動一覧」には、2026年のコラボ案件が複数掲載されている。
日清食品「日清ふっくら釜炊き ごはん」CM2026年3月、石田重廣社長と保科有里は、日清食品の新商品「日清ふっくら釜炊き ごはん」の発表会に登場した。商品は熱湯を注いで5分待つと白ごはんができあがるカップタイプで、3月30日に発売された。
同商品のテレビCMは3月29日に日清食品グループの公式YouTubeチャンネルで公開された。商品を説明する石田社長と、驚きや感想を伝える保科の組み合わせは、夢グループの通販CMでおなじみの構図を別企業の商品に応用したものだ。TBS NEWS DIGも、発表会での2人の息の合ったやり取りを報じている。
注目すべきは、夢グループのCMらしさが、特定の商品や自社ブランドに限定されない点だ。カップごはんという日常的な商品でも、2人の会話を通じて特徴を説明することで、広告としての個性が生まれている。
ゲーム『バイオハザード レクイエム』とのコラボ2026年2月には、ゲームシリーズの最新作『バイオハザード レクイエム』とのコラボが実現した。夢グループ公式発表によると、ゲームソフトと「夢ぶら下がり健康器」を組み合わせたコラボ商品「恐怖の悪夢セット」は、予約販売開始初日に完売した。
通販CMでおなじみの健康器具と、恐怖をテーマにしたゲームを組み合わせる発想は、夢グループのキャラクター性を生かした企画だ。2026年10月には映画『バイオハザード』とのコラボ動画も公開され、石田社長と保科が映画の見どころやムビチケ前売券をテレビショッピング風に紹介した。電撃オンラインは、10月2日にこの動画の公開を報じている。
静岡銀行・福島県警察本部との取り組み2026年8月には、静岡銀行の宝くじ付き定期預金「トリプルチャンス」を紹介するコラボ動画が公開された。夢グループ公式サイトは8月27日にこの動画を紹介しており、金融商品という、従来の通販CMとは異なる分野にも出演の場が広がっている。
さらに7月には、福島県警察本部が制作した特殊詐欺対策のテレビCMに2人が出演。警察庁推奨アプリを利用し、国際電話や詐欺に悪用される電話番号を事前にブロックするよう呼びかけた。テレビユー福島の報道によると、CMは県内の民放テレビ局4局で放送され、2027年3月末までの放送予定とされた。
2026年の展開から見えてくるのは、夢グループのCMが単なる自社通販の広告にとどまらず、認知度の高い2人のキャラクターを活用したコラボ型の広告コンテンツへと広がっていることだ。
【出演者を解説】石田重廣社長と保科有里は何者?
夢グループのCMを理解するうえで欠かせないのが、石田重廣社長と保科有里の経歴だ。2人は本来、社長と所属歌手という関係にあり、CMでの掛け合いは、その関係性を広告表現に生かしている。
石田重廣社長:経営者であり、CMの構成を考える人物石田重廣は、通販事業と芸能事業を手掛ける夢グループの代表取締役社長。朝日新聞デジタルの広告特集によると、2003年に芸能事務所を設立し、その後、社名を夢グループへ変更して事業を展開してきた。
石田社長の特徴は、経営者でありながら、自ら広告の前面に立って商品を紹介することだ。2021年のマネーポストWEBのインタビューでは、CMの構成やセリフを自分で考えていると説明している。広告制作を外部の有名タレントに任せるのではなく、社長自身が商品の説明役になるスタイルが、夢グループの個性を形作ってきた。
また、石田社長は2022年に保科とのデュエット曲「夢と…未来へ」で歌手デビュー。2023年には、CMの掛け合いを連想させるシングル「やすくして」も発表している。広告で確立したキャラクターを音楽活動にもつなげている点も興味深い。
保科有里:30年以上のキャリアを持つ歌手保科有里は石川県生まれの歌手で、1993年に「神無月に抱かれて」でデビューした。朝日新聞デジタルの広告特集では、全国のコンサートやディナーショー、ライブなどでも活動していることが紹介されている。
CMでは、石田社長に値下げをお願いしたり、商品に感嘆したりする役回りを担う。歌手としてのキャリアを持つ保科が、通販CMではあえて親しみやすいアシスタント役を演じる。このギャップも、視聴者の印象に残る要因の一つだ。
なお、CMの演出から2人の私生活まで推測するのは適切ではない。2人は仕事上のパートナーとして知られており、広告内の関係性と実生活の関係性は区別して受け止める必要がある。
【名セリフを分析】「安い~」「社長~」はなぜ印象に残るのか
夢グループのCMを語るとき、必ず話題になるのが「安い~」「社長~」という決めぜりふだ。さらに「シーデー」「デーブイデー」といった独特の発音も、CMの特徴として広く知られている。
こうしたセリフが印象に残る理由は、単に言い方が独特だからではない。商品紹介の流れに、視聴者が予測しやすい会話の型が組み込まれていることが大きい。
1.値下げ交渉が短い物語になっている典型的なCMでは、石田社長が商品を紹介し、保科が価格について問いかけ、社長が価格を提示する。その後、保科が「安い~」と反応する。この一連の流れには、商品説明、価格への期待、驚きという複数の要素が凝縮されている。
通常の通販広告が商品の機能や価格を一方向に伝えるのに対し、夢グループのCMでは、値下げをめぐる会話そのものが見どころになる。価格情報を伝えるだけでなく、価格が決まるまでの過程を短い寸劇にしているわけだ。
2.「社長~」という呼びかけが役割を明確にする保科の「社長~」という呼びかけは、視聴者に2人の役割を瞬時に理解させる。石田社長が売り手、保科が買い手の立場から値下げを求めるという構図が、繰り返し登場することで定着している。
加えて、2人の掛け合いは、次にどんな反応が返ってくるのかを予想しやすい。視聴者は決まったパターンを認識しながら、商品の種類や価格、保科のリアクションの違いを楽しめる。繰り返し見ても理解しやすいことは、テレビCMとして大きな強みだ。
3.「シーデー」「デーブイデー」の独特な発音「シーデー」「デーブイデー」という発音も、夢グループのCMを識別する手掛かりになっている。商品名や商品カテゴリーを説明する場面で、独特の言い回しが強い印象を残すためだ。
洗練されたナレーションや流行の映像演出を前面に出す広告とは異なり、夢グループは話し方や間の取り方を含めて、独自のスタイルを作り上げてきた。その結果、数秒の映像でも「夢グループのCMだ」と認識されやすくなっている。
4.「安い~」は商品価格への評価と笑いを兼ねる「安い~」というセリフは、価格の魅力を伝える広告上の役割と、視聴者を楽しませる役割を兼ねている。商品の価格が提示されるタイミングで繰り返されるため、セリフと価格情報が結びつきやすい。
ただし、CMの「安い」という表現だけで、商品が市場で最安値だと判断することはできない。実際の購入時には、送料、セット内容、保証、他社製品との価格差などを比較する必要がある。印象に残る広告と、消費者が行う合理的な価格判断は、分けて考えたい。
【歴代CMの変遷】夢グループはどのように話題になった?
夢グループのCMは、一度の大きな話題で突然生まれたものではない。通販広告への社長本人の出演、保科とのコンビの定着、音楽や異業種コラボへの展開という流れをたどると、その変化がわかりやすい。
夢グループ公式サイトの過去のお知らせ、朝日新聞デジタルの広告特集、マネーポストWEBのインタビューなどを照らし合わせると、次のように整理できる。
| 時期 | 主な出来事 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 2010年代後半ごろ | 石田社長と保科のCM共演が定着 | 社長と所属歌手の掛け合いが広告の特徴になる |
| 2019年 | 夢グループ公式サイトでイメージCMを公開 | 社長自身が出演する広告スタイルを展開 |
| 2021年 | CMの制作方法や社長出演の経緯がメディアで紹介される | 構成やセリフを社長自身が考える仕組みが知られる |
| 2022年 | 石田社長が「夢と…未来へ」で歌手デビュー | CMでの共演が音楽活動にも広がる |
| 2023年 | 「やすくして」を発表。異業種コラボも展開 | CMのセリフやキャラクターを別のコンテンツに活用 |
| 2026年2月 | 『バイオハザード レクイエム』とコラボ | 「恐怖の悪夢セット」が予約開始初日に完売 |
| 2026年3月 | 日清食品「日清ふっくら釜炊き ごはん」のCMに出演 | 自社通販以外の商品広告にも起用される |
| 2026年7~8月 | 福島県警察本部の啓発CM、静岡銀行の紹介動画に出演 | 公共的な啓発活動や金融商品の紹介にも展開 |
| 2026年10月 | 映画『バイオハザード』とのコラボ動画を公開 | 通販風の演出を映画の宣伝に応用 |
この変遷で重要なのは、夢グループのCMが自社の広告として認知されるだけでなく、2人の掛け合いそのものに独立した価値が生まれていることだ。
映画やゲームのコラボでは、もともとの作品の世界観と、夢グループの通販CMらしさを組み合わせることで、新しい見せ方が成立する。商品を売るために生まれた表現が、ほかの企業や作品を紹介する手段としても使われている。
【制作の仕組みと評判】夢グループの「ゆるいCM」は計算されている?
夢グループのCMについては、「わざとらしい」「演技が独特」と感じる人もいれば、「一度聞くと忘れられない」「つい見てしまう」と評価する人もいる。こうした反応の違いを考えるには、制作の仕組みと広告としての狙いを分けて見ることが大切だ。
社長が構成やセリフを考え、自社スタジオで撮影2021年のマネーポストWEBのインタビューでは、石田社長がCMの構成やセリフを考え、通販CMを本社内の自社スタジオで撮影していることが紹介された。社長本人が出演することについても、制作側の責任を自分で引き受ける考え方を説明している。
自社スタジオでの撮影は、外部の大規模な制作体制に頼る場合と比べて、制作費を抑えやすい。社長自身が商品を説明し、所属歌手の保科が応じる形式であれば、広告の中心となる人物や会話の型も一貫させやすい。
この制作方式は、夢グループが掲げる低価格の商品販売とも相性がよい。広告費を抑えながら、出演者の知名度と独特の演出で商品を印象づけることができるからだ。ただし、すべてのCMが同一の制作体制で作られているとまでは限らず、他社とのコラボでは企画や制作の役割分担が異なる場合もある。
最初から好評だったわけではないマネーポストWEBが紹介した石田社長の話によると、過去には社長自身がモデルを務めた広告に対して、厳しい反応が寄せられたこともあった。その後、保科との共演や社長本人が商品を説明するCMが浸透すると、視聴者からの問い合わせの反応にも変化が見られたという。
この経緯は、広告の評価が映像の美しさや出演者の華やかさだけで決まるわけではないことを示している。広告を繰り返し目にするうちに、出演者の話し方や商品の説明方法そのものが、ブランドの個性として認識されるようになった。
夢グループCMの評判をどう見るべきか夢グループCMの評判には、少なくとも3つの評価軸がある。
- 記憶に残るか:独特の発音、決めぜりふ、価格をめぐる掛け合いは、広告の識別性を高めている。
- 商品情報が伝わるか:出演者の会話が印象に残る一方、価格や機能、購入条件を正確に理解できるかは別途確認が必要だ。
- 購入につながるか:広告への好感や話題性が、そのまま商品の満足度や売上を意味するわけではない。
CMを面白いと感じることと、商品を買う価値があると判断することは別の問題だ。広告としての完成度を評価するときは、記憶への残りやすさと、商品説明のわかりやすさを分けて考えると、夢グループの特徴がより明確になる。
【CMの真相】保科有里は社長の愛人?演出と実生活の違い
夢グループのCMをめぐっては、保科有里が石田社長に甘えるように値下げをお願いする演出から、2人の私的な関係を推測する声も話題になってきた。しかし、CMの演出と実際の関係性を混同しないことが大切だ。
2024年11月、スポニチアネックスは、BSフジの番組「昭和歌謡パレード」で石田社長と保科が関係について質問を受けた場面を報じている。石田社長は保科を「良きパートナー」と説明し、保科も自身について、働いた分の給料を受け取る従業員であると話した。
このやり取りから確認できるのは、2人が公の場で仕事上のパートナーであると説明していることだ。CMでの甘えた口調や親密に見える会話を、私生活の事実を示す証拠として扱うことはできない。
なぜ親密な掛け合いを演出するのか夢グループのCMでは、保科が値下げを求め、石田社長が応じるという構図が繰り返される。保科自身も、2023年に出演したテレビ番組で、甘えるような話し方は石田社長の指示による演出だと説明している。この発言は、CMのキャラクターづくりを理解するうえで重要だ。
通販広告では、商品の機能や価格を一方的に説明するだけでなく、視聴者の関心を引きつけ、最後まで見てもらう工夫が求められる。夢グループの場合は、2人の関係性を会話の型にすることで、商品説明に短いドラマのような流れを持たせている。
「本当に安いのか」は広告と商品を分けて確認「安い~」というフレーズは夢グループの象徴だが、価格の妥当性は商品ごとに判断する必要がある。比較する際は、次の点を確認したい。
- 表示価格に送料や追加費用が含まれているか。
- セット販売の場合、不要な商品まで含まれていないか。
- 同等の機能を持つ他社製品と比べて、価格や性能に納得できるか。
- 保証期間、返品条件、付属品、サポート内容はどうなっているか。
広告の面白さに引き込まれたとしても、購入の判断は商品情報に基づいて行う。これは夢グループに限らず、テレビ通販全般に共通する基本だ。
【夢グループCM】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:夢グループのCMに出演している男女は誰ですか?
A1:男性は夢グループ代表取締役社長の石田重廣、女性は同社所属の歌手・保科有里です。2人は通販CMで共演し、商品紹介と値下げ交渉を組み合わせた掛け合いで知られています。
Q2:夢グループのCMで有名なセリフは何ですか?
A2:「安い~」「社長~、もっと安くしてください~」「シーデー」「デーブイデー」などが知られています。価格を提示する場面と、保科のリアクションを組み合わせる演出が特徴です。
Q3:2026年最新の夢グループCMやコラボは何ですか?
A3:2026年には、日清食品「日清ふっくら釜炊き ごはん」のテレビCM、『バイオハザード レクイエム』とのコラボ、映画『バイオハザード』とのコラボ動画、静岡銀行の宝くじ付き定期預金の紹介動画、福島県警察本部の特殊詐欺対策CMなどが展開されています。
Q4:夢グループのCMは社長自身が制作しているのですか?
A4:2021年のマネーポストWEBのインタビューでは、石田社長がCMの構成やセリフを自分で考えていると説明しています。自社スタジオでの撮影も紹介されています。ただし、他社とのコラボを含むすべての広告について、同じ制作体制だと断定することはできません。
Q5:保科有里は石田社長の愛人なのですか?
A5:2人は仕事上のパートナーです。2024年のBSフジの番組で、石田社長は保科を「良きパートナー」と説明し、保科も従業員として働いていると話しています。CMの親密な掛け合いは演出として捉える必要があります。
Q6:夢グループの商品は本当に安いのでしょうか?
A6:価格の妥当性は商品ごとに異なります。送料、セット内容、機能、保証、他社製品との価格差を確認して判断するのがおすすめです。CMの「安い~」というセリフだけで、市場最安値だと判断することはできません。
夢グループのCMが印象に残る理由は、石田重廣社長と保科有里の知名度だけではない。値下げ交渉というわかりやすい構図、独特の発音、繰り返される決めぜりふ、そして自社スタジオでの撮影や社長自身による構成といった制作上の特徴が組み合わさり、ほかの通販広告とは異なるスタイルを生み出している。
2026年には日清食品の商品CM、バイオハザード関連のコラボ、静岡銀行の紹介動画、福島県警察本部の啓発CMなど、活動の幅が広がった。特に、通販CMで培った掛け合いを映画やゲーム、金融商品、公共的な啓発活動に応用している点は、夢グループのキャラクターが広告コンテンツとして活用されていることを示している。
今後の展開を見るうえで注目したいのは、単に話題性のあるコラボが増えるかどうかだけではない。夢グループらしい演出を保ちながら、異なる商品やサービスの魅力を正確に伝えられるかが、広告としての価値を左右する。
視聴者にとっても、CMを楽しむことと、商品を選ぶことは両立できる。名セリフや掛け合いを楽しみながら、価格・機能・購入条件は冷静に比較する。それが、夢グループのCMをより深く楽しみ、通販を賢く利用するための判断基準だ。