2026年10月現在、来年2027年のNHK大河ドラマは、松坂桃李主演の『逆賊の幕臣』に決定しています。放送開始日は2027年1月10日(日)。幕末から明治維新への激動期を舞台に、近代日本の礎を築きながら、明治新政府から「逆賊」とされた幕臣・小栗忠順(おぐり・ただまさ)の生涯を描きます。
勝海舟役には大沢たかお、脚本には『おかえりモネ』『きのう何食べた?』などを手がけた安達奈緒子が参加。2026年10月9日には中村倫也、寛一郎、斎藤工、西岡德馬の追加出演も発表され、幕末の政治を動かした人物たちが顔をそろえています。横須賀製鉄所の建設や小栗忠順が「逆賊」とされた経緯を知れば、本作の歴史ドラマとしての面白さも、より深く見えてきます。
【2027年の来年大河ドラマ】『逆賊の幕臣』の放送開始日は1月10日

NHKの番組発表によると、『逆賊の幕臣』は2027年1月10日(日)に放送を開始する予定です。NHK総合では毎週日曜午後8時から午後8時45分までの放送が案内されています。
作品の主人公は、江戸幕府の幕臣として外交・財政・軍事の要職を担った小栗忠順です。2027年は小栗の生誕200年に当たります。幕末の歴史では、坂本龍馬や西郷隆盛、勝海舟といった人物が大きく取り上げられてきましたが、本作は幕府を支えた官僚・改革者の側から、明治維新を描く点が特徴です。
NHK財団が運営する「ステラnet」の作品紹介では、小栗は日本の近代化を推し進めようと奔走したものの、明治新政府に「逆賊」と見なされ、歴史の表舞台から姿を消した人物として紹介されています。単純な英雄譚ではなく、時代の転換点で何を守り、何を変えようとしたのかを問う物語になりそうです。
作品の基本情報は次のとおりです。
- 作品名:『逆賊の幕臣』
- 放送開始日:2027年1月10日(日)
- 放送枠:NHK総合・毎週日曜午後8時~8時45分ほか
- 主演:松坂桃李
- 主人公:小栗忠順
- 勝海舟役:大沢たかお
- 脚本:安達奈緒子
- 制作統括:勝田夏子、深川貴志
なお、放送開始日や放送枠は番組発表に基づく予定情報です。初回の拡大放送や関連番組などの詳細は、今後のNHKの案内も確認しておきたいところです。
【逆賊の幕臣のキャスト一覧】松坂桃李・大沢たかおから追加出演者まで
『逆賊の幕臣』のキャストは、小栗忠順の家族や幕府の要人だけでなく、勝海舟、朝廷、薩摩・長州の人物まで幅広く配置されています。2026年10月9日の発表では、倒幕派の中心人物である吉田松陰、高杉晋作、島津久光、島津斉彬を演じる4人が新たに加わりました。
以下は、2026年10月28日までに公表された出演者と役名の一覧です。今後、追加キャストが発表される可能性があります。
| 区分 | 出演者 | 役名・人物 |
|---|---|---|
| 主人公 | 松坂桃李 | 小栗忠順 |
| 幕末の重要人物 | 大沢たかお | 勝海舟 |
| 小栗家・家族 | 北村有起哉 | 小栗忠高(父) |
| 小栗家・家族 | 鈴木京香 | くに(母) |
| 小栗家・家族 | 上白石萌音 | みち(妻) |
| 幕府の要人 | 岡部たかし | 井伊直弼 |
| 恩師 | 中村雅俊 | 安積艮斎 |
| 幕臣・友人 | 青木崇高 | 栗本鋤雲 |
| 幕臣・友人 | 高橋光臣 | 駒井朝温 |
| 幕臣・友人 | 宮野真守 | 滝川具挙 |
| 幕臣・友人 | 芝大輔 | 朝比奈昌広 |
| 幕臣・関係者 | 荒川良々 | 三野村利左衛門 |
| 徳川将軍家 | 宅麻伸 | 徳川家慶 |
| 徳川将軍家 | ふかわりょう | 徳川家定 |
| 徳川将軍家 | 神尾楓珠 | 徳川家茂 |
| 幕府の要人 | 岩田剛典 | 阿部正弘 |
| 幕府の要人 | 北村一輝 | 鳥居耀蔵 |
| 水戸藩 | 柄本明 | 徳川斉昭 |
| 勝家・関係者 | 瀧内公美 | たみ(勝海舟の妻) |
| 小栗家・関係者 | 齋藤潤 | 小栗忠道 |
| 小栗家・関係者 | 飯尾和樹 | 建部政醇 |
| 小栗家・従者 | 草川拓弥 | 荒川祐蔵 |
| 小栗家・家臣 | ANI | 武笠祐左衛門 |
| 小栗家・領地関係者 | 甲本雅裕 | 佐藤藤七 |
| 朝廷 | 眞栄田郷敦 | 孝明天皇 |
| 朝廷 | 奥野壮 | 明治天皇 |
| 朝廷 | 山中崇 | 岩倉具視 |
| 朝廷 | 長塚京三 | 鷹司政通 |
| 長州藩 | 中村倫也 | 吉田松陰 |
| 長州藩 | 寛一郎 | 高杉晋作 |
| 薩摩藩 | 斎藤工 | 島津久光 |
| 薩摩藩 | 西岡德馬 | 島津斉彬 |
注目したいのは、松坂桃李と大沢たかおの二人を軸に、幕府・朝廷・薩摩・長州の主要人物が配置されている点です。小栗忠順の人生を一人の成功と挫折だけで描くのではなく、異なる政治的立場にある人々が、開国や国の将来をどう考えたのかを描ける布陣になっています。
また、2026年10月9日に発表された中村倫也の吉田松陰役、寛一郎の高杉晋作役、斎藤工の島津久光役、西岡德馬の島津斉彬役は、幕府と対立する勢力を理解するうえで重要です。彼らの信念や行動が、小栗の改革構想とどのようにぶつかるのかが見どころになります。
【小栗忠順の生涯と功績】横須賀製鉄所から日本の近代化へ
小栗忠順は1827年、江戸に生まれた幕臣です。幕府の役人として外交・財政・軍事に携わり、欧米列強の技術力と軍事力を目の当たりにしながら、日本の制度や産業を変える必要性を考えました。
国立国会図書館の「近代日本人の肖像」によると、小栗は1859年に目付となり、翌1860年には日米修好通商条約の批准書交換使節の一員として渡米しています。帰国後は勘定奉行、軍艦奉行などを務め、横須賀製鉄所の建設、関税率改訂交渉、軍制改革などに取り組みました。
小栗の功績を語るうえで特に重要なのが、現在の横須賀市につながる造船・製造施設の整備です。当時の日本にとって、外国から軍艦や兵器を買うだけでなく、自国で艦船を建造・修理し、近代的な技術を蓄積することは安全保障上の大きな課題でした。
横須賀市の歴史資料によれば、小栗らは当初、アメリカに造船所建設への協力を求めましたが、南北戦争の影響で協力を得ることが難しく、フランスの支援を受ける方向へ転換しました。横須賀製鉄所は1865年に建設が始まり、後の横須賀造船所、さらに日本の近代的な造船・海軍施設の発展につながっていきます。
この事業の意義は、単に大きな工場を建設したことだけではありません。技術者の招聘、機械設備の導入、製造技術の習得など、外国の技術を国内に根づかせる仕組みを整えた点にあります。幕府の政権が終わった後も、こうした施設や技術基盤は新しい政府に引き継がれていきました。
加えて、小栗は関税収入や幕府財政にも関わりました。軍備を整えるには資金が必要であり、外交交渉と財政改革、軍事力の強化は別々の課題ではありません。小栗は国際情勢を踏まえながら、それらを一体の問題として考えていたのです。
2027年の大河ドラマでは、小栗が何を見て、どのような危機感から近代化を進めようとしたのかが重要になります。横須賀製鉄所の建設は、彼の先見性を示す具体的な事業であると同時に、幕末の日本が直面した技術格差や外交上の難題を理解する手がかりでもあります。
【小栗忠順が逆賊とされた理由】なぜ明治新政府に処刑されたのか
『逆賊の幕臣』という題名で最も気になるのは、近代化を推進した人物が、なぜ「逆賊」と呼ばれる立場に追い込まれたのかという点でしょう。
小栗は幕府の要職にあって軍事・財政改革を推進しましたが、1868年の戊辰戦争では、徳川慶喜に対して強硬な抗戦論を主張しました。その後、幕府の役職を解かれ、上野国群馬郡権田村へ移ります。現在の群馬県高崎市倉渕町権田に当たる地域です。
国立国会図書館の人物紹介によると、小栗は権田村に隠棲した後、新政府軍に捕らえられ、処刑されました。処刑は1868年5月27日(旧暦では慶応4年閏4月6日)です。近代化を目指していた人物が、新政府の成立直後に命を落としたという事実は、小栗の生涯を考えるうえで避けて通れません。
小栗が危険視された背景には、徳川家への忠誠と、幕府を中心に国を立て直そうとする政治構想がありました。政権交代が進むなかで、旧幕府の軍事力を維持しようとする姿勢は、新政府側から反抗の兆候と受け取られる余地がありました。
一方、小栗が実際にどのような反逆計画を持っていたのかについては、慎重な見方が必要です。NHK出版の歴史解説では、小栗が新政府軍に「逆賊」とされたことや、十分な申し開きの機会が与えられなかった点が取り上げられています。後世の評価では、近代化への功績と処刑の経緯との落差が、繰り返し議論されてきました。
つまり、「逆賊」という呼称だけで小栗の人物像を決めつけると、歴史の重要な部分を見落とします。誰が政権を握っていたのか、旧幕府側の軍事力がどのように見られていたのか、そして新政府の秩序づくりがどのように進められたのか。複数の要因を考える必要があります。
本作の見どころは、主人公を一方的な悲劇の英雄として描くだけでなく、当時の政治状況のなかで、小栗がなぜそのような選択をしたのかをドラマとして掘り下げられる点にあります。史実として確認できる経緯と、ドラマ上の人物描写を分けて見ることも、作品をより深く楽しむ方法です。
【勝海舟と小栗忠順の関係】大沢たかおが演じるライバルの存在
小栗忠順を描くうえで欠かせない人物が、勝海舟です。勝海舟役には大沢たかおが起用されました。NHKの作品紹介では、勝は小栗のライバルであり、理解者でもある人物として位置づけられています。
二人は同じ幕府に仕えながら、幕末の危機に向き合う立場や考え方に違いがありました。小栗は軍備や制度の整備を重視し、幕府を中心とする改革を進めようとしました。一方、勝海舟は江戸城の無血開城などで知られ、戦闘の拡大を避けながら新しい時代への移行を図った人物です。
この対照は、単純に「どちらが正しかったか」を決めるためのものではありません。外国の圧力に対応しながら国内の秩序を守るには何が必要だったのか。幕府を維持するのか、体制の転換を受け入れるのか。二人の立場を比較することで、幕末の政治が抱えていた選択の難しさが見えてきます。
また、勝海舟を演じる大沢たかおと、主人公の小栗忠順を演じる松坂桃李の共演は、人物同士の緊張感という点でも注目されます。歴史上のライバル関係を、単なる敵対関係としてではなく、異なる信念を持つ実務家同士の対話として描けるかどうかが、ドラマの説得力を左右しそうです。
脚本を担当する安達奈緒子は、『おかえりモネ』『透明なゆりかご』『きのう何食べた?』などを手がけてきました。登場人物の内面や関係性を丁寧に描く作風で知られ、今回は幕末の政治・外交という大きな題材に挑みます。
歴史上の人物は、後世に残された評価だけでは理解しきれません。本人が何を知り、何を恐れ、どのような未来を想像していたのか。小栗と勝の関係を通じて、その時代の人々が直面した葛藤をどこまで立体的に描けるかが、脚本面での注目ポイントです。
【逆賊の幕臣の見どころ】幕末の歴史背景と歴代大河ドラマとの違い
『逆賊の幕臣』の大きな見どころは、幕末を「倒幕を成し遂げた側」だけでなく、「旧体制のなかで改革を試みた側」から描くことです。
幕末史では、坂本龍馬や西郷隆盛、吉田松陰、高杉晋作など、明治維新へとつながる動きを担った人物が広く知られています。しかし、幕府の内部でも、外国の軍事力や産業技術に対応するための改革が模索されていました。小栗忠順は、その改革を実務面から推進した人物の一人です。
歴代大河ドラマと比較すると、たとえば『西郷どん』は西郷隆盛の生涯を通して維新の政治と人間関係を描き、『青天を衝け』は渋沢栄一の歩みから近代日本の経済や産業の形成に迫りました。『逆賊の幕臣』は、同じ幕末・近代化という大きな流れを、幕府官僚の視点から捉える作品として注目できます。
本作で押さえておきたい見どころは、次の4点です。
- 近代化の具体像:横須賀製鉄所や軍制改革を通じ、近代国家に必要な産業・軍事基盤がどのように構想されたのか。
- 外交と情報戦:欧米列強の圧力が強まるなかで、幕府の要人たちがどのように情報を集め、国の進路を判断したのか。
- 幕府・朝廷・雄藩の対立:勝海舟、井伊直弼、吉田松陰、島津斉彬ら、異なる立場の人物が何を優先したのか。
- 歴史の勝者と敗者:後世に残った評価と、実際の功績や政治的事情との間にどのような隔たりがあったのか。
とりわけ重要なのは、近代化を進めることと、政権を維持することが必ずしも同じではなかった点です。小栗は幕府の制度を改革しながら国を守ろうとしましたが、時代は徳川政権そのものの終焉へと進んでいきました。政策の先見性があっても、政治的な敗北を避けられるとは限らない。その矛盾が物語の中心にあります。
歴史ドラマを楽しむ際には、作品で描かれる人物の言動を史実そのものと混同しないことも大切です。大河ドラマでは、史実に残る出来事や人物関係を土台に、場面の構成や会話、人物の心情などがドラマとして表現されます。放送後に史料や公的な人物紹介と照らし合わせると、作品の解釈と歴史的事実の両方を楽しめます。
【来年大河ドラマ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:来年2027年の大河ドラマは何ですか?
A1:NHK大河ドラマ第66作『逆賊の幕臣』です。松坂桃李が小栗忠順を演じ、幕末の外交・軍事・財政改革と、明治新政府に「逆賊」とされた人物の生涯を描きます。
Q2:『逆賊の幕臣』の放送開始日はいつですか?
A2:2027年1月10日(日)に放送開始予定です。NHK総合では毎週日曜午後8時から午後8時45分までの放送が案内されています。
Q3:松坂桃李と大沢たかおは誰を演じますか?
A3:松坂桃李が主人公の小栗忠順、大沢たかおが勝海舟を演じます。小栗と勝は、幕末の危機に向き合ったライバルであり、異なる考え方を持つ重要な人物として描かれます。
Q4:脚本家は誰ですか?
A4:安達奈緒子です。『おかえりモネ』『透明なゆりかご』『きのう何食べた?』などを手がけてきた脚本家で、本作では幕末の政治や外交を背景に人物たちの葛藤を描きます。
Q5:小栗忠順はなぜ「逆賊」と呼ばれたのですか?
A5:戊辰戦争の際に徳川慶喜への抗戦論を主張し、幕府の役職を解かれた後、新政府軍に捕らえられて処刑されたためです。ただし、処刑に至る具体的な事情や「逆賊」という評価の妥当性には、歴史的な検討の余地があります。
Q6:追加キャストは誰ですか?
A6:2026年10月9日には、中村倫也(吉田松陰)、寛一郎(高杉晋作)、斎藤工(島津久光)、西岡德馬(島津斉彬)の出演が発表されました。これ以前にも北村有起哉、鈴木京香、上白石萌音、岩田剛典、眞栄田郷敦らの出演が公表されています。
2027年の来年大河ドラマ『逆賊の幕臣』は、2027年1月10日に放送開始予定です。松坂桃李が小栗忠順を演じ、大沢たかおが勝海舟を演じるほか、安達奈緒子の脚本のもと、幕府・朝廷・薩摩・長州の人物たちが登場します。
本作を理解するうえで重要なのは、小栗忠順を「近代化の功労者」か「旧幕府の敗者」かという二者択一で評価しないことです。横須賀製鉄所の建設や軍制改革に取り組んだ実績がある一方で、徳川政権の終焉という政治的な現実に直面し、最終的には新政府軍に処刑されました。その生涯には、技術や制度を先取りする能力と、急激な政権交代のなかで生き残る難しさが同時に表れています。
歴史ドラマとしての評価を左右するのは、単に有名な人物を並べることではありません。政策の背景、外交上の制約、人物同士の立場の違い、そして後世の評価が形成された過程を、どこまで丁寧に描けるかです。小栗と勝海舟の関係、近代化をめぐる幕府内部の動き、そして「逆賊」という呼称が生まれた政治状況に注目すれば、幕末史をこれまでとは異なる角度から捉えられるはずです。
2026年10月時点で、放送開始日と主要キャストは公表されています。今後の追加キャストや番組情報にも注目しながら、2027年1月の放送に向けて小栗忠順の生涯と幕末の歴史背景を押さえておくと、作品をより深く楽しめるでしょう。