2026年10月28日現在、JRA騎手免許試験の2027年度要領は、2026年7月29日に日本中央競馬会(JRA)が公表しています。新規受験者の申請は9月2日正午で締め切られ、競馬学校の騎手課程生徒以外を対象とする第一次試験では、10月8日に合格者2人が発表されました。次の大きな節目は、2027年1月27日の第二次試験と、同年2月9日に予定されている合格発表です。
騎手免許試験は、競馬学校を卒業するだけで自動的に免許が交付される制度ではありません。学力に関する筆記・口頭試験、騎乗技術試験、身体検査、人物考査などを通じて、騎手として競走に参加するための知識・技術・適性が審査されます。ただし、受験者の経歴によって試験区分や実施項目は異なります。2027年度の公式要領をもとに、受験資格、合格基準、日程、合格率の考え方まで整理します。
【2027年度最新情報】JRA騎手免許試験の現状と合格発表の日程

2027年度の調教師・騎手免許試験要領は、JRAが2026年7月29日に公表しました。2027年度の新規騎手免許試験は、競馬学校騎手課程の卒業見込み者、地方競馬全国協会(NAR)の騎手免許を持つ人、それ以外の受験者という区分で実施されます。
JRAが公表した申請者数については、2027年度の新規騎手免許試験に12人が申請し、そのうち8人がJRA競馬学校の騎手課程生徒でした。競馬学校生徒以外を対象とした第一次試験では、2026年10月8日に合格者2人が発表されています。この2人は最終合格者ではなく、次の審査に進む段階です。
2027年度の試験日程で押さえておきたいのは、2026年中の第一次試験と、2027年1月の第二次試験が別の段階に位置づけられていることです。競馬学校の卒業見込み者に対する試験も、2027年1月27日に実施される予定です。
2027年度の主な日程
- 2026年7月29日:JRAが2027年度の免許試験要領を公表
- 2026年9月2日正午:新規免許試験の申請締め切り
- 2026年9月15日:競馬学校生徒以外の受験者を対象とする第一次試験の一部を実施
- 2026年9月30日:該当する受験者を対象とする騎乗技術試験を実施
- 2026年10月8日:第一次試験の合格者数を発表
- 2027年1月27日:第二次試験および競馬学校騎手課程生徒に対する試験を実施予定
- 2027年2月9日:新規騎手免許試験の合格発表予定日
これらの日程は、JRAの「2027年度 調教師および騎手免許試験要領」に基づくものです。試験日や発表日は変更される可能性があるため、受験者はJRAの公式発表を確認する必要があります。
【受験資格・申請方法】16歳以上という条件だけでは判断できない
JRA騎手免許試験の受験資格を考える際、まず押さえたいのが年齢要件です。競馬法施行規則では、騎手免許試験は原則として受験日に16歳以上でなければ受験できないと定められています。ただし、年齢条件を満たすだけで、すべての人が同じ区分で受験できるわけではありません。
2027年度の公式要領では、新規受験者を主に次の3区分に分けています。
- 競馬学校騎手課程生徒:2027年2月に競馬学校騎手課程を卒業する見込みの人
- 地方競馬の騎手:NARの騎手免許を受けている人
- その他の受験者:上記2区分以外の人。外国の競馬統括機関の騎手免許を受けている人なども含まれます
受験区分によって、筆記試験や体力測定、騎乗技術試験の実施方法が異なります。例えば、競馬学校の卒業見込み者に対する試験では、一般の受験者に課される第一次試験の内容と同じ手順を踏むわけではありません。
また、年齢以外にも、免許を受けるための欠格事由があります。2027年度の公式要領では、一定の刑罰歴、競馬への関与を禁止・停止されていること、競馬の公正かつ安全な実施に支障を生じさせるおそれなどについて規定しています。受験資格と、試験に合格した後に免許を取得できるための要件は、分けて確認することが大切です。
申請方法と受付期間
2027年度の新規騎手免許試験では、申請書、履歴書、身体検査書など、区分に応じた書類の提出が求められました。住民票記載事項証明書や写真も必要となり、地方競馬や外国の競馬統括機関の免許を受けている人には、免許証の写しなど追加書類が定められています。
新規受験者の申請書類受付期間は、2026年8月12日午前9時30分から9月2日正午まででした。郵送の場合も、受付期間内に到着する必要があります。2027年度の新規受験については、2026年10月28日時点ですでに受付が終了しています。これから受験を検討する人は、次年度の公式要領が公表された段階で、書類や提出期限を確認してください。
【試験内容を徹底整理】筆記・口頭・騎乗技術・身体検査・人物考査
JRA騎手免許試験の特徴は、学力だけでも騎乗技術だけでも合否が決まるわけではないことです。競馬に関する法規や知識、実際の騎乗能力、身体面の条件、騎手としての適性が審査されます。
ただし、すべての受験者が同一の試験項目を受けるわけではありません。2027年度の公式要領に基づく主な内容を、受験区分ごとに整理すると次のとおりです。
| 受験区分 | 主な試験内容 | 2027年度の日程・基準 |
|---|---|---|
| 競馬学校騎手課程生徒 | 学力・技術に関する口頭試験、身体検査、人物考査 | 2027年1月27日。口頭試験は100点満点で概ね60点以上 |
| NARの騎手免許を持つ人 | 筆記試験、身体検査、口頭試験、騎乗技術試験、人物考査など | 第一次試験は2026年9月15日、第二次試験は2027年1月27日 |
| その他の新規受験者 | 筆記試験、身体検査、体力測定、騎乗技術試験、口頭試験、人物考査 | 第一次試験は2026年9月15日、騎乗技術試験は同月30日、第二次試験は2027年1月27日 |
筆記試験では、競馬関係法規や、馬学、衛生学、基本馬術、競馬に関する知識、一般常識などが審査対象になります。一般の新規受験者向けの第一次試験では、競馬関係法規と、馬学・衛生学・基本馬術などに関する科目がそれぞれ100点満点で設定されています。英語による受験が認められる区分もあります。
口頭試験では、競馬関係法規、中央競馬の騎手として必要な知識、競走騎乗に関する専門的知識、一般常識などが問われます。単に知識を暗記しているかどうかだけでなく、競走に関わる知識を理解し、説明できるかが審査の対象になります。
騎乗技術試験は、受験区分や競走の種類に応じて内容が変わります。一般の新規受験者向けには、第一次試験の段階で基本馬術の部班運動や角馬場障害飛越などが設けられています。第二次試験では、発走、走路騎乗、角馬場障害飛越、走路障害飛越などが試験項目となり、平地競走と障害競走では実施項目が異なります。所定の実績を持つ騎手など、公式要領に定められた条件に該当する場合は、一部の試験が省略されることもあります。
身体検査では、騎手としての業務に特に支障をきたすような障害がないことなどが確認されます。競馬学校騎手課程生徒に対する2027年度の試験では、体重は50kg以下、視力は矯正した状態でも両眼で0.8以上、左右それぞれ0.5以上という条件が示されています。矯正器具を使用する場合は、ソフトコンタクトレンズのみ認められています。
人物考査では、騎手としての業務を遂行するうえで、人格や識見の面に特に支障がないことなどが審査されます。身体的な条件や騎乗技術を満たしていても、それだけで免許取得が決まるわけではありません。
これらの項目は、競走中の安全確保と競馬の公正な運営を支えるためのものです。試験内容を調べる際は、一般的な説明だけでなく、自分が該当する区分の試験要領を確認する必要があります。
【合格基準と合格率】60点以上が目安でも、単純な平均点では判断できない
2027年度の公式要領では、複数の筆記・口頭試験や騎乗技術試験について、各項目で概ね60点以上という合格基準が定められています。ただし、すべての区分に同じ配点や条件が適用されるわけではありません。
競馬学校騎手課程生徒に対する口頭試験は100点満点で概ね60点以上が基準です。身体検査と人物考査についても、それぞれ所定の要件を満たす必要があります。一方、一般の新規受験者では、第一次試験の筆記科目や体力測定、騎乗技術試験、第二次試験の口頭試験などについて、各項目に基準が設定されています。
つまり、ある科目で高得点を取ったとしても、別の科目の基準に届かなければ合格できない場合があります。公式要領にある「概ね60点以上」は、全科目の平均点さえ60点を超えればよいという意味ではありません。
では、JRA騎手免許試験の合格率は何%なのでしょうか。
合格率を一律の数字で示すことには注意が必要です。競馬学校の卒業見込み者、地方競馬の騎手、その他の受験者では試験区分が異なり、受験者数も少ないためです。2027年度については、申請者12人のうち8人が競馬学校騎手課程生徒で、学校生徒以外を対象とする第一次試験では合格者2人が発表されています。しかし、この数字だけでは最終的な合格率は算出できません。
また、JRA競馬学校の入学試験と、騎手免許試験を混同しないことも重要です。2027年度競馬学校騎手課程の入学試験では、応募者237人に対して合格者9人だったと報じられています。これは競馬学校への入学選考の数字であり、騎手免許試験の合格率ではありません。
合格率を調べる際は、必ず「競馬学校入学試験なのか」「JRA騎手免許試験なのか」「第一次試験なのか」「最終合格なのか」を区別しましょう。
【競馬学校卒業後も免許が必要】JRAと地方競馬の騎手免許試験を比較
JRA競馬学校では、騎手課程の生徒が約3年間にわたり、基礎的な馬術から実践的な騎乗技術までを学びます。JRAの公式案内によると、基礎課程では乗馬や走路騎乗、フィジカルトレーニング、関係法規、馬学などを学び、その後の実践課程ではトレーニング・センターでの実習や模擬レースなどを通じて技術を磨きます。
ただし、競馬学校を修了することと、騎手免許を取得することは別です。JRAは、中央競馬の騎手になるためには、同会が実施する騎手免許試験に合格し、免許を取得する必要があると説明しています。2027年度の要領でも、卒業見込み者に対する試験が独立した区分として設けられています。
地方競馬の騎手を目指す場合は、地方競馬全国協会(NAR)が実施する騎手免許試験が関係します。地方競馬教養センターでは、2年間の養成課程で基本馬術、競馬に関する法規や知識などを学びます。JRAとNARでは免許を管轄する組織や養成ルートが異なり、地方競馬の騎手免許を持っていることだけで、JRAの騎手免許が自動的に取得できるわけではありません。
一方、JRAの2027年度要領には、NARの騎手免許を受けている人を対象とした試験区分が設けられています。地方競馬での経験を持つ騎手が中央競馬の免許を目指す道はありますが、指定された試験と合格基準を満たす必要があります。
また、外国の競馬統括機関で騎手免許を受けている人にも、所定の区分に基づく受験ルートがあります。海外での騎乗実績がある場合でも、JRAの通年免許を取得するには、対象となる試験要領に沿った審査を受けなければなりません。
このように、騎手になるまでの道筋は一つではありません。競馬学校からの新規取得、地方競馬からの移行、海外での経験を生かした受験など、自分の経歴に合った区分を確認することが出発点になります。
【受験前に確認したいポイント】誤解しやすい3つの注意点
JRA騎手免許試験を調べる際は、検索結果の見出しや断片的な情報だけで判断せず、次の3点を確認しておきましょう。
1.第一次試験の合格は、免許取得を意味しない
2027年度の新規騎手免許試験では、競馬学校生徒以外を対象とした第一次試験の合格者2人が2026年10月8日に発表されました。しかし、第二次試験は2027年1月27日に予定されており、最終合格発表は同年2月9日の予定です。途中段階の合格者数と、最終的に免許を取得する人数は区別する必要があります。
2.競馬学校の入学試験と騎手免許試験は別の選考
競馬学校の入学試験は、騎手を目指す人が養成課程に入るための選考です。一方、騎手免許試験は、騎手として業務を行うための免許取得に関わる審査です。入学試験の合格者数や合格率を、そのまま騎手免許試験の数字として扱うことはできません。
3.過去年度の日程や基準をそのまま使わない
受験資格や試験項目、申請期間、合格基準は、年度ごとの公式要領を基準に確認する必要があります。2027年度については、申請期間が終了しているため、今後受験を目指す人は次年度の要領が公表された際に、必要書類、年齢条件、身体検査、試験区分を確認することが大切です。
受験準備では、学科の知識だけでなく、基本馬術や騎乗技術、体重・視力などの身体条件、競馬関係法規への理解を総合的に確認することが欠かせません。受験者の経歴によって必要な準備が異なるため、まず自分の区分を正確に把握することが、効率的な対策につながります。
【JRA騎手免許試験】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:JRA騎手免許試験の受験資格は何歳からですか?
A1:競馬法施行規則では、騎手免許試験は原則として受験日に16歳以上であることが条件です。ただし、年齢以外にも受験区分や免許取得に関する要件があるため、該当年度の公式要領を確認してください。
Q2:競馬学校を卒業すれば、自動的にJRAの騎手になれますか?
A2:自動的には騎手になれません。JRA競馬学校の騎手課程を修了するだけでなく、JRAの騎手免許試験に合格し、免許を取得する必要があります。
Q3:2027年度の騎手免許試験の合格発表はいつですか?
A3:JRAの2027年度公式要領では、新規騎手免許試験の合格発表は2027年2月9日の予定です。2026年度の合格者発表は2026年2月10日に行われており、年度によって日程が異なります。
JRA騎手免許試験は、競馬に関する学力、口頭での知識確認、騎乗技術、身体検査、人物考査などを通じて、騎手として必要な適性を審査する制度です。2027年度の公式要領は2026年7月29日に公表され、競馬学校騎手課程生徒以外を対象とする第一次試験では、10月8日に合格者2人が発表されました。新規騎手免許試験の最終合格発表は、2027年2月9日の予定です。
受験資格は16歳以上という年齢条件だけでは判断できず、競馬学校生徒、地方競馬の騎手、その他の受験者で試験区分や内容が異なります。合格基準についても、概ね60点以上という基準だけを見るのではなく、各試験項目の要件や身体検査、人物考査を含めて確認する必要があります。
これから騎手を目指す人にとって最も大切なのは、競馬学校の入学選考と騎手免許試験を混同せず、自分がどの区分で受験するのかを把握することです。2027年度の受験申請はすでに締め切られているため、次年度の受験を考えている場合は、JRAが公表する最新の試験要領を基準に、必要な書類と試験内容を早めに確認しておきましょう。