2026-27シーズンの日本バレーボール界では、SVリーグとVリーグの関係が大きく変わりました。トップカテゴリーの「SV.LEAGUE」に加え、下部カテゴリーの「SV.LEAGUE GROWTH」が新設され、さらに日本バレーボール協会(JVA)が主催する新たな「日本バレーボールリーグ(Vリーグ)」も始動します。旧V.LEAGUEが2025-26シーズンをもって終了した一方、2026-27シーズンにもVリーグという名称が登場するため、違いが分かりにくいと感じるファンも少なくありません。
最大の要点は、現在のSVリーグ、SV.LEAGUE GROWTH、新Vリーグが、単純に上から順番に並ぶ3部制ではないことです。運営団体、参加クラブ数、ライセンス制度、昇格・降格の仕組みはそれぞれ異なります。2026年10月28日時点の公式発表をもとに、2026-27シーズンの最新体制、男女別のクラブ数、参加チーム一覧、再編の経緯まで整理します。
【2026-27最新比較】SVリーグとVリーグの違いは運営主体・クラブ数・昇格制度

2026-27シーズンの国内リーグを理解するには、SV.LEAGUE、SV.LEAGUE GROWTH、新Vリーグを分けて考える必要があります。SVリーグを運営する公益社団法人SVリーグ(SVL)は、トップリーグとその下部リーグを運営。一方、新Vリーグは公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)が主催します。
つまり、SV.LEAGUE GROWTHはSV.LEAGUEの下部リーグですが、新VリーグはSV.LEAGUEの直下に自動的に組み込まれるリーグではありません。2026-27シーズンの主要な違いを比較すると、次のようになります。
| 比較項目 | SV.LEAGUE | SV.LEAGUE GROWTH | 日本バレーボールリーグ(新Vリーグ) |
|---|---|---|---|
| 位置付け | 国内トップリーグ | SVリーグの下部リーグ | JVA主催の別リーグ |
| 運営主体 | 公益社団法人SVリーグ | 公益社団法人SVリーグ | 公益財団法人日本バレーボール協会 |
| 男子クラブ数 | 12 | 8 | 16(東西各8) |
| 女子クラブ数 | 14 | 6 | 7 |
| 2026-27シーズンの役割 | トップレベルの競技と興行の強化 | トップ参入を目指すクラブの育成・成長 | 地域に根差した競技機会の提供と普及 |
| レギュラーシーズンの試合数・方式 | 男子44試合、女子38試合 | 大会方式は公式日程・大会要項に基づく | 男子は東西各3回戦総当たり、女子は7クラブによる3回戦総当たり |
| 昇格・降格 | 男子は当面なし。女子はGROWTHとの入れ替え制度あり | 女子は条件を満たせばSV.LEAGUEとの入れ替え対象。男子は当面、入れ替えなし | SV.LEAGUEやGROWTHへの自動昇格制度ではない |
| 参加条件 | クラブSVライセンスが必要 | クラブSVライセンスまたはクラブSVGライセンスが必要 | JVAが定める新Vリーグの参加要件による |
クラブ数と試合方式は、SVリーグが2025年6月19日に公表した2026-27シーズンのリーグ構成変更、同年4月15日に公表したライセンス判定・リーグ編成、JVAが2026年3月11日に発表した新Vリーグの概要などに基づいています。
特に注意したいのは、旧V.LEAGUEが終了したからといって、日本国内のVリーグという名称が完全になくなったわけではないことです。旧リーグの終了と、新しい運営主体によるVリーグの発足は、別の出来事として捉える必要があります。
【再編の経緯】旧V.LEAGUEはなぜ終了し、新Vリーグが誕生したのか
現在の構造に至るまでには、国内リーグの再編が段階的に進められてきました。名称の変化だけでなく、トップリーグの事業モデルと地域における競技普及の役割を分けて考えることが、再編の背景を理解するポイントです。
- 2024-25シーズン:従来のV.LEAGUEのディビジョン制から、SV.LEAGUEとV.LEAGUEの2リーグ体制へ移行。SV.LEAGUEが新たなトップリーグとしてスタートした。
- 2024年7月1日:一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(JVL)が設立された。
- 2025年6月19日:SVリーグが2026-27シーズンの男女別クラブ数、試合数、昇降格方針などを公表した。
- 2025年12月17日:JVLが、旧V.LEAGUEを2025-26シーズンで終了し、2026-27シーズン以降は開催しないと発表した。
- 2026年2月18日:SVリーグが2026-27シーズンの参戦クラブ数を男子12、女子14とする方針を公表した。
- 2026年3月11日:JVAが新たな日本バレーボールリーグ(Vリーグ)の発足を発表した。
- 2026年4月15日:SVリーグが2026-27シーズンのクラブライセンス判定結果とリーグ編成を発表した。
- 2026年11月7日:JVA主催の新Vリーグが開幕予定。男子16クラブ、女子7クラブが参加する。
ここで押さえたいのが、旧V.LEAGUEを運営していたJVLと、新Vリーグを主催するJVAの違いです。
旧V.LEAGUEは、2024-25シーズンからSV.LEAGUEと並行する形で運営されていました。しかし、SVリーグ側がトップリーグの成長と下部カテゴリーの整備を進める一方、JVAは2026年度から新しいVリーグを主催する体制を打ち出しました。名称は共通していても、旧リーグから新リーグへそのまま運営が引き継がれたわけではありません。
運営主体を整理すると、公益社団法人SVリーグはSV.LEAGUEとSV.LEAGUE GROWTHを担当します。新VリーグはJVAが主催し、事務局もJVA内に設置。JVAの発表では、各チームに主管権を譲渡し、チームから都道府県協会へ再譲渡することも可能とされています。
この仕組みは、地域のチームや競技団体が大会運営に関わりやすくする方向性と整合します。ただし、地域密着を重視することと、プロクラブとして大規模な興行を展開することは同じではありません。各リーグがどのような競技環境と運営基盤を整えるかによって、その役割は変わります。
【昇格・降格の仕組み】SVライセンスとSVGライセンスは何が違う?
SVリーグとVリーグの違いを調べる際、最も誤解が生まれやすいのが昇格・降格です。一般的なスポーツリーグでは、下位カテゴリーで優勝すれば上位へ昇格できると思われがちですが、SVリーグの制度は成績だけで決まる仕組みではありません。
SVリーグへの参加には、クラブの経営や施設、組織運営などを審査するクラブライセンス制度があります。2026-27シーズンの制度では、SV.LEAGUEとSV.LEAGUE GROWTHの双方に参加できる「クラブSVライセンス」と、SV.LEAGUE GROWTHへの参加資格となる「クラブSVGライセンス」が設けられています。
SVリーグの公式発表によると、審査は競技、施設、法務、財務、人事体制・組織運営の5基準で構成されます。SVライセンスは57項目、SVGライセンスは59項目が審査対象です。
- 競技基準:育成部門の整備や選手との契約など、競技力を継続的に高めるための体制。
- 施設基準:ホームアリーナや練習施設の確保、観客席数、観戦環境など。
- 法務基準:法人格や規約・規程の遵守など、クラブ運営の適法性。
- 財務基準:適切な決算や監査を含む、継続的な運営に必要な財務基盤。
- 人事体制・組織運営基準:部門別の担当者や指導者など、組織を維持するための体制。
ライセンスは対象シーズンごとに審査され、翌シーズン以降も継続して参加するには、改めて申請して交付を受ける必要があります。競技成績が優秀でも、ライセンスを取得できなければ、希望するカテゴリーへの参入が認められるとは限りません。
男子と女子で昇格・降格のルールが異なる2026-27シーズンのSV.LEAGUE MENは12クラブ体制です。SVリーグはさらなる拡張を検討しているものの、男子では当面、SV.LEAGUEとGROWTHの入れ替えを実施しない方針を示しています。将来的にはトップリーグを16クラブまで拡張する考え方が示されており、男子の昇格・降格制度は今後のリーグ編成と合わせて見る必要があります。
一方、女子はSV.LEAGUEが14クラブで固定される方針のため、SV.LEAGUE GROWTHとの間で入れ替え戦を行う制度が設けられています。ただし、GROWTH側のクラブがSV.LEAGUEへの昇格を目指す場合には、SVライセンスの保有が必須です。条件を満たすクラブが存在しない場合、入れ替え戦や昇降格が行われないケースもあります。
つまり、昇格・降格の有無は、リーグ全体で一律ではありません。男子は当面入れ替えなし、女子はライセンスなどの条件を満たしたうえで入れ替え制度の対象となります。新Vリーグについても、SVリーグの下部カテゴリーとして自動的に昇格できるわけではなく、別の参加制度として理解が必要です。
【2026-27参加クラブ一覧】SVリーグ・GROWTH・新Vリーグの男女別チーム
2026-27シーズンの参加クラブは、SV.LEAGUEが男子12・女子14、SV.LEAGUE GROWTHが男子8・女子6、新Vリーグが男子16・女子7です。以下は、各リーグの公式発表に基づく参加クラブの一覧です。チーム名は発表時の表記を基本としています。
SV.LEAGUE MEN:12クラブ- ヴォレアス北海道
- 東京グレートベアーズ
- VC長野トライデンツ
- 東レアローズ静岡
- ジェイテクトSTINGS愛知
- ウルフドッグス名古屋
- 大阪ブルテオン
- サントリーサンバーズ大阪
- 日本製鉄堺ブレイザーズ
- 広島サンダーズ
- 北海道イエロースターズ
- フラーゴラッド鹿児島
- アランマーレ山形
- デンソーエアリービーズ
- Astemoリヴァーレ茨城
- 群馬グリーンウイングス
- 埼玉上尾メディックス
- NECレッドロケッツ川崎
- KUROBEアクアフェアリーズ
- PFUブルーキャッツ石川かほく
- クインシーズ刈谷
- 東レアローズ滋賀
- 大阪マーヴェラス
- ヴィクトリーナ姫路
- 岡山シーガルズ
- SAGA久光スプリングス
- つくばユナイテッドSun GAIA
- レーヴィス栃木
- 千葉ドット
- 富士通カワサキレッドスピリッツ
- アイシンティルマーレ碧南
- ヴィアティン三重
- クボタスピアーズ大阪
- きんでんトリニティーブリッツ
- リガーレ仙台
- 信州ブリリアントアリーズ
- JAぎふリオレーナ
- ブレス浜松
- カノアラウレアーズ福岡
- フォレストリーヴズ熊本
男子は東西の2カンファレンスに分かれ、それぞれ8クラブが参加します。
東地区
- OWLS岩手
- スカイロケッツ秋田
- 埼玉アザレア
- トヨタモビリティ東京スパークル
- 警視庁フォートファイターズ
- 東京ヴェルディ
- SHIZUKA Vikings厚木
- VC山梨
西地区
- 長野GaRons
- トヨタ自動車サンホークス愛知
- 大同特殊鋼知多レッドスター
- 奈良ドリーマーズ
- 近畿クラブスフィーダ
- BALLENA倉敷
- GRiNSHĀMO KAGAWA
- 熊本Virex
- アルテミス北海道
- CHIBA BELLS
- 東京サンビームズ
- GOLDSTARS八王子
- 山梨中央銀行Blue Airlina YAMANASHI
- ヴィアティン三重
- 福岡ギラソール
JVAが2026年8月5日に公表した大会日程によると、新Vリーグは2026年11月7日に開幕し、2027年3月まで全国各地で開催される予定です。男子は東西それぞれ3回戦総当たりを行い、各地区の上位2クラブがセミファイナルとファイナルに進出します。女子は7クラブによる3回戦総当たりで順位を決定します。
このように、SV.LEAGUEとGROWTHの計40クラブに対し、新Vリーグは男子16クラブ・女子7クラブの計23クラブで構成されます。新Vリーグの参加クラブが、SV.LEAGUE GROWTHの参加クラブと同じ枠組みで扱われるわけではない点が、2026-27シーズンの大きな特徴です。
【プロ化と地域密着】SV.LEAGUE GROWTHと新Vリーグは何を目指すのか
SVリーグが目指すのは、競技力だけでなく、クラブの経営力、集客力、発信力、運営体制を高め、世界水準のリーグを形成することです。試合を開催するだけでなく、安定した事業基盤をつくり、選手やスタッフが継続的に活動できる環境を整えることが大切です。
SV.LEAGUE GROWTHは、そのための中間層を厚くする役割を担います。トップリーグへの参入を目指すクラブに競技機会を提供し、育成と事業成長の両面からリーグ全体の競争力を底上げする構想です。SVGライセンスでは、ホームアリーナ、入場者数、財務基盤、組織運営などについて基準が設けられており、参加するだけでなく、段階的に成長していくことが求められています。
ただし、SVリーグへの参加が、そのまま全クラブの完全なプロ化を意味するわけではありません。SVリーグのライセンス制度には、法人運営、財務、施設、競技、組織体制など複数の基準があり、プロフェッショナルな事業運営を目指しながら、それぞれのクラブが条件を満たしていく仕組みです。競技成績だけでなく、観客を迎える施設や安定した経営体制も審査の対象になります。
一方、新Vリーグでは、地域のクラブが大会を開催し、地元のファンや競技団体とつながる仕組みが特徴です。JVAが主管権を各チームに譲渡できる制度を設けていることからも、地域側が大会運営に関わる余地を持たせていることが分かります。
この違いを理解すると、「どちらのリーグが上か」という単純な比較では見えない部分が浮かび上がります。SV.LEAGUEはトップレベルの競技と興行の強化、GROWTHはトップを目指すクラブの成長、新VリーグはJVAの主催による競技機会の提供と地域での普及という、それぞれ異なる役割を担っています。
観戦する側にとっては、応援するチームの所属リーグだけでなく、ホームタウン、試合会場、シーズン日程、配信やチケットの案内を確認することが大切です。チーム名が似ていたり、過去のV.LEAGUE時代の情報が残っていたりする場合でも、2026-27シーズンの所属リーグを基準にすれば混同を避けやすくなります。
【SVリーグとVリーグの違い】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:SVリーグとVリーグは、2026-27シーズンではどちらが上ですか?
A1:SV.LEAGUEは国内トップリーグです。SV.LEAGUE GROWTHはその下部リーグですが、新VリーグはJVAが主催する別のリーグであり、SV.LEAGUEの直下に位置するカテゴリーではありません。
Q2:Vリーグは2025-26シーズンで終了したのではありませんか?
A2:旧V.LEAGUEは2025-26シーズンをもって終了しました。一方、2026-27シーズンからはJVA主催の新しい日本バレーボールリーグ(Vリーグ)が始まります。旧リーグの終了と新リーグの発足を区別する必要があります。
Q3:SV.LEAGUE GROWTHで優勝すれば、SVリーグに自動昇格できますか?
A3:自動昇格ではありません。SVリーグへの参入にはSVライセンスが必要です。加えて、男子は当面入れ替え制度がなく、女子はGROWTHとの入れ替え制度が設けられているため、男女で条件が異なります。
Q4:2026-27シーズンのSVリーグは男子・女子それぞれ何クラブですか?
A4:SV.LEAGUEは男子12クラブ、女子14クラブです。下部のSV.LEAGUE GROWTHは男子8クラブ、女子6クラブとなっています。
Q5:SVライセンスとSVGライセンスの違いは何ですか?
A5:SVライセンスはSV.LEAGUEとSV.LEAGUE GROWTHのどちらにも参加できる資格です。SVGライセンスはSV.LEAGUE GROWTHへの参加資格であり、SV.LEAGUEへの参入にはSVライセンスが必要です。
Q6:新Vリーグはいつ開幕し、何チームが参加しますか?
A6:JVAの2026年8月5日の発表では、2026年11月7日に開幕予定です。男子16クラブが東西各8クラブで参加し、女子は7クラブで開催されます。シーズンは2027年3月までの予定です。
SVリーグとVリーグの違いを2026-27シーズンの新体制で整理すると、重要なのはリーグ名だけで判断しないことです。SV.LEAGUEは男子12クラブ・女子14クラブのトップリーグ、SV.LEAGUE GROWTHは男子8クラブ・女子6クラブの下部リーグ、そして新VリーグはJVA主催の別リーグという構造になっています。
旧V.LEAGUEは2025-26シーズンで終了しましたが、2026-27シーズンには新たな日本バレーボールリーグ(Vリーグ)が始まります。この名称の連続性が混乱を招きやすいものの、運営主体とリーグの位置付けを確認すれば、違いは明確になります。
昇格・降格についても、順位だけで決まるわけではありません。SVライセンスやSVGライセンス、施設・財務・組織運営などの基準があり、男子と女子では入れ替え制度も異なります。SVリーグの将来的な拡張やライセンス審査の変更によって、今後のクラブ編成が変わる可能性もあります。
2026-27シーズンの国内バレーボールを楽しむなら、応援するクラブの最新所属リーグを確認し、試合日程やホーム会場、昇格制度まで把握することが近道です。SV.LEAGUE、GROWTH、新Vリーグの役割を理解することで、各クラブの現在地と、日本バレーボール界が目指す新しいリーグ構造をより立体的に捉えられます。