2022年カタールワールドカップのグループE最終節で実現したコスタリカ対ドイツは、ドイツが4-2で勝利した一方、両チームともグループリーグ敗退に終わるという劇的な試合でした。セルジュ・ニャブリの先制点、イェルツィン・テヘダの同点弾、フアン・パブロ・バルガスの逆転ゴール、そしてカイ・ハフェルツの2得点。スコアが何度も動いた90分は、同時刻に行われた日本対スペインの結果とも密接に結びついていました。
2026年に改めて振り返る際も、この一戦の要点は単なる2-4という試合結果だけではありません。ドイツはなぜ4得点を挙げながら敗退したのか。コスタリカは一時リードを奪いながら、なぜ突破できなかったのか。公式記録に基づく得点者、スタメン、試合スタッツ、グループEの最終順位、両国の歴代対戦を整理し、試合の全貌を解説します。
【試合結果】コスタリカ対ドイツは2-4!勝ったドイツも敗退した一戦

コスタリカ対ドイツは、2022年12月1日(現地時間)、カタールのアル・バイト・スタジアムで開催されました。試合はドイツが4-2で制し、グループリーグ最終戦を白星で締めくくりました。しかし、同時刻に行われていた日本対スペインの結果によって、ドイツは決勝トーナメント進出を逃しています。
ドイツは過去にワールドカップ優勝4回を誇る強豪でしたが、2018年ロシア大会に続き、2022年カタール大会でもグループリーグ敗退。コスタリカも勝ち点を積み上げられず、グループE最下位で大会を去りました。アジアサッカー連盟(AFC)の試合報道でも、ドイツがコスタリカに勝ちながら敗退した経緯が伝えられています。
試合の舞台となったのは、グループEの最終節。日本、スペイン、ドイツ、コスタリカの4チームが決勝トーナメント進出を争い、他会場のスコアが順位を左右する状況でした。ドイツは勝利が必要だっただけでなく、日本対スペインの結果にも望みを託さなければならなかったのです。
なお、W杯本大会でのコスタリカとドイツの対戦は、2006年ドイツ大会の開幕戦でも実現しています。このときもドイツが4-2で勝利しました。2022年大会は、両国のW杯での対戦が再び同じスコアになった試合としても記憶されています。2006年の結果はドイツサッカー連盟(DFB)の大会記録でも確認できます。
【試合経過】テヘダの同点弾から逆転、ハフェルツの2得点で再逆転
コスタリカ対ドイツの試合経過を理解するには、前半のドイツ優勢から、後半にコスタリカが試合をひっくり返し、最後にドイツが再び突き放した流れを追う必要があります。得点時刻とスコアの変化を時系列で整理すると、試合の劇的な展開が見えてきます。
| 時間(現地) | スコア | 得点者・試合の動き |
|---|---|---|
| 10分 | 0-1 | セルジュ・ニャブリが先制。ドイツが試合の主導権を握る。 |
| 58分 | 1-1 | イェルツィン・テヘダが同点ゴール。コスタリカが反撃する。 |
| 70分 | 2-1 | フアン・パブロ・バルガスが逆転ゴール。コスタリカがリードを奪う。 |
| 73分 | 2-2 | カイ・ハフェルツが同点ゴール。ドイツがすぐさま追いつく。 |
| 85分 | 2-3 | ハフェルツがこの日2点目。ドイツが再びリードする。 |
| 89分 | 2-4 | ニクラス・フュルクルクが追加点。ドイツが勝利を決定づける。 |
※得点時刻は試合記録に基づきます。公式の試合結果はコスタリカ2-4ドイツです。
前半10分、ドイツはダヴィド・ラウムのクロスからニャブリが頭で合わせ、先制しました。攻撃力の高いドイツがこのまま優位に試合を進めるかと思われましたが、コスタリカは守備を崩さず、後半に反撃の機会をうかがいます。
58分にはテヘダが同点弾を決め、試合は振り出しに戻りました。さらに70分、バルガスがゴールを挙げ、コスタリカが2-1と逆転します。ドイツにとっては、勝利が必要な最終戦で敗退の危機に直面する展開でした。
しかし、ドイツはここから立て直します。73分にハフェルツがニクラス・フュルクルクとの連係から同点ゴールを決めると、85分にも追加点。89分にはフュルクルクが4点目を挙げ、最終スコアは2-4となりました。ハフェルツの2得点は、ドイツが逆転勝利を手にするうえで決定的な働きでした。
この試合では、コスタリカがリードした時間帯にも、日本対スペインのスコアがグループEの順位を変え続けていました。ドイツは目の前の試合に勝つだけでは十分ではなく、他会場の結果にも左右される難しい状況に置かれていたのです。
【得点者・スタメン】ハフェルツ2得点を生んだドイツの交代策
コスタリカ対ドイツのスタメンを見ると、ドイツはマヌエル・ノイアーをゴールキーパーに置き、トーマス・ミュラー、ニャブリ、ジャマル・ムシアラらを攻撃陣に起用しました。コスタリカは守護神ケイロル・ナバスを中心とする守備陣を組み、ジョエル・キャンベルらを前線に配置。守備を固めながら攻撃の機会をうかがう構成でした。
コスタリカの先発メンバー(5-4-1)
GK:ケイロル・ナバス。DF:ケイシェル・フレール、オスカル・ドゥアルテ、ケンダル・ワストン、フアン・パブロ・バルガス、ブライアン・オビエド。MF:セルソ・ボルヘス、イェルツィン・テヘダ、ブランドン・アギレラ。FW:ジョエル・キャンベル、ヨハン・ベネガス。
ドイツの先発メンバー(4-2-3-1)
GK:マヌエル・ノイアー。DF:ヨシュア・キミッヒ、ニクラス・ズーレ、アントニオ・リュディガー、ダヴィド・ラウム。MF:レオン・ゴレツカ、イルカイ・ギュンドアン、レロイ・ザネ、ジャマル・ムシアラ、セルジュ・ニャブリ。FW:トーマス・ミュラー。
ドイツは後半、ルーカス・クロスターマンやフュルクルクを投入し、攻撃の形を変えました。さらにミュラーに代えてハフェルツを送り出したことも、得点力を引き出す重要な交代となりました。ハフェルツは73分と85分にゴールを決め、途中出場から試合の流れを変えています。
一方、コスタリカも後半にユーシティン・サラスらを投入し、同点から逆転へと持ち込みました。先発メンバーだけでなく、試合中の交代策が得点の流れに直結した一戦だったといえます。
得点者を改めて整理すると、コスタリカはテヘダとバルガスが各1得点。ドイツはニャブリが1得点、ハフェルツが2得点、フュルクルクが1得点でした。とくにハフェルツの2得点は、ドイツが2-1の劣勢から立ち直る過程を象徴するものです。
【試合スタッツ】ボール支配率68%、シュート32本でも敗退したドイツ
試合スタッツでは、ドイツが攻撃面で大きく上回っていました。FBrefなどの試合記録によると、ボール支配率はコスタリカ32%に対してドイツ68%。シュート数はコスタリカ7本、ドイツ32本で、枠内シュートもコスタリカ5本、ドイツ11本でした。
コーナーキックはコスタリカ1本に対してドイツ14本。ドイツがボールを保持し、相手陣内で攻撃を続けていたことが数字から読み取れます。それでも、コスタリカは少ないチャンスを得点につなげ、後半には一時逆転まで実現しました。
この数字から分かるのは、ボール支配率やシュート数が多いことと、試合を安定して支配することは同じではないという点です。ドイツは多くのシュートを放ちながら、コスタリカに2得点を許しました。攻撃の量では優位でも、相手の反撃を抑えきれず、試合中に守備の不安定さを露呈したのです。
ただし、スタッツだけで敗退の原因を説明することもできません。ドイツはこの試合に勝っています。決勝トーナメント進出を左右したのは、コスタリカ戦の攻撃成績だけではなく、グループリーグ3試合の積み重ねと、日本対スペインの最終結果でした。
【敗退理由と歴代対戦成績】日本対スペイン2-1が運命を変えた
ドイツ代表がグループリーグ敗退に終わった最大の理由は、最終順位でスペインを上回れなかったことです。日本サッカー協会(JFA)の2022年カタール大会公式記録によると、グループEの最終順位は日本が勝ち点6で1位、スペインが勝ち点4で2位、ドイツが勝ち点4で3位、コスタリカが勝ち点3で4位でした。
日本対スペインは2-1で日本が勝利しました。スペインは前半にアルバロ・モラタのゴールで先制したものの、後半に堂安律、田中碧が得点し、日本が逆転。これにより日本は勝ち点6で首位通過を決め、スペインは勝ち点4のままグループリーグを終えました。
ドイツもコスタリカに勝って勝ち点を4まで伸ばしましたが、得失点差はスペインがプラス6、ドイツがプラス1。勝ち点が同じでも得失点差で大きく差がつき、ドイツは3位にとどまりました。つまり、ドイツはコスタリカに勝利しただけでは突破条件を満たせず、日本がスペインに勝ったことが敗退を決定づけたのです。
グループE最終順位
- 1位・日本:勝ち点6、得失点差+1
- 2位・スペイン:勝ち点4、得失点差+6
- 3位・ドイツ:勝ち点4、得失点差+1
- 4位・コスタリカ:勝ち点3、得失点差-8
ドイツの敗退理由を最終戦だけに求めるのは適切ではありません。大会初戦で日本に1-2で敗れ、第2戦ではスペインと1-1で引き分けていました。初戦で勝ち点を獲得できなかったことが、最終節で勝利しても他会場の結果に頼らざるを得ない状況を生んでいました。
コスタリカ代表の敗退経緯も対照的です。初戦でスペインに0-7と大敗した後、日本に1-0で勝利して立て直しました。しかし最終戦ではドイツに2-4で敗れ、勝ち点3のまま4位に。スペイン戦の大量失点も響き、得失点差はマイナス8となりました。日本戦での勝利だけでは、グループ突破に必要な勝ち点を確保できなかったのです。
歴代対戦成績をW杯本大会に限って見ると、コスタリカ対ドイツは2006年と2022年の2試合で、いずれもドイツが4-2で勝利しています。2006年大会ではドイツが開催国として開幕戦を制し、2022年大会では逆転勝利を収めながらも敗退。スコアは同じでも、大会の状況と結果の意味は大きく異なりました。
【プロの結論】この試合から学べるのは、サッカーの勝敗と大会突破は別の条件で決まるということです。試合単体ではドイツが勝者でしたが、グループリーグ全体では日本とスペインが上回りました。試合結果を正しく理解するには、得点者やスタッツだけでなく、他会場の結果、勝ち点、得失点差まで確認する必要があります。2026年に過去の試合を振り返る際も、スコアだけを見て「勝ったから突破した」「負けたから敗退した」と判断しないことが大切です。
【コスタリカ対ドイツ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:コスタリカ対ドイツの試合結果とスコアは?
A1:2022年カタールワールドカップのグループE最終節は、コスタリカ2-4ドイツでした。ドイツはニャブリ、ハフェルツ(2得点)、フュルクルクが得点し、コスタリカはテヘダとバルガスがゴールを決めました。
Q2:なぜドイツは4-2で勝ったのにグループリーグ敗退したのですか?
A2:日本がスペインに2-1で勝利した結果、ドイツはスペインと勝ち点4で並びました。しかし、得失点差がスペインのプラス6に対してドイツはプラス1だったため、ドイツは3位となり敗退しました。
Q3:コスタリカ代表が敗退した理由は何ですか?
A3:コスタリカはスペインに0-7で敗れた後、日本に1-0で勝利しましたが、最終戦でドイツに2-4で敗れました。最終勝ち点は3で、グループEの4位となり、決勝トーナメント進出を逃しました。
コスタリカ対ドイツは、2022年カタールワールドカップの中でも、試合展開とグループリーグの順位争いが強く結びついた一戦でした。ドイツは2-4で勝利し、ハフェルツの2得点を含む攻撃力を示しましたが、日本対スペインの2-1という結果によって敗退。コスタリカも一時逆転に成功しながら、最後は勝ち点3で大会を終えました。
この試合を振り返るときは、得点者と試合経過、スタメンと交代策、支配率やシュート数などのスタッツ、そしてグループEの最終順位を合わせて見ることが重要です。2026年時点でも、コスタリカ対ドイツの2-4は、目の前の試合に勝つことと大会を勝ち抜くことの違いを示す、象徴的なワールドカップの一戦として振り返る価値があります。