2026年10月28日現在、広島東洋カープでは、10月1日に4選手、10月24日に6選手が来季の契約を結ばない旨の通告を受け、支配下選手の戦力外通告は計10人となりました。さらに10月26日には、育成選手の杉原望来、M.ラミレス、N.ロベルトの3選手を自由契約とすることが球団から発表されています。
今回の広島カープの戦力外人事で注目されるのは、昨季に打撃タイトルを獲得した小園海斗や、ゴールデングラブ賞の受賞歴がある矢野雅哉も対象となったことです。10月1日の通告では球団との信頼関係が理由として説明され、10月24日の通告では、故障からの復帰や一軍での出場機会が焦点となりました。一方、辻大雅には育成契約を打診する見通しと報じられています。
【2026年最新】広島カープの戦力外通告は10人、育成3人も自由契約に

広島東洋カープの2026年オフの人事は、10月1日、10月24日、10月26日の3段階で発表されました。球団公式サイトの発表と日刊スポーツ、デイリースポーツなどの報道を整理すると、支配下選手10人への戦力外通告と、育成選手3人への自由契約通知を区別して把握する必要があります。
10月1日の第1次通告では、内野手の矢野雅哉、小園海斗、前川誠太と、外野手の田村俊介の4人が対象となりました。続く10月24日の第2次通告では、投手のケムナ誠、長谷部銀次、松本竜也、日髙暖己、辻大雅と、外野手の中村貴浩の6人が対象となっています。
さらに10月26日には、育成選手の杉原望来、M.ラミレス、N.ロベルトについて、球団が自由契約とすることを発表しました。この3人は、10月1日と24日に戦力外通告を受けた支配下選手10人とは契約区分が異なります。
したがって、2026年10月28日時点の広島の動向を確認する際は、支配下選手の戦力外通告10人と、育成選手の自由契約3人を分けて数えることがポイントです。自由契約の発表があったことだけで、全員の現役引退や今後の所属先まで決まったわけではありません。
【一覧表】10月1日・24日に通告を受けた広島の10選手と守備位置
広島東洋カープ公式サイトが発表した背番号とポジションを基に、戦力外通告を受けた10選手を日付順に整理しました。背景については、球団発表と各選手の今季の状況を報じた記事を基にまとめています。
| 通告日 | 選手名 | 守備位置・背番号 | 主な注目点 |
|---|---|---|---|
| 10月1日 | 矢野雅哉 | 内野手・4 | 2024年にゴールデングラブ賞を受賞。エトミデート問題を巡り書類送検されたが、不起訴処分となった。 |
| 10月1日 | 小園海斗 | 内野手・5 | 前年に打率.309、最高出塁率.365を記録し、打撃タイトルを獲得。2026年春にはWBC日本代表にも選出された。 |
| 10月1日 | 前川誠太 | 内野手・93 | 2025年に支配下登録。エトミデート問題を巡り書類送検されたが、不起訴処分となった。 |
| 10月1日 | 田村俊介 | 外野手・60 | 若手外野手として期待され、プロ初本塁打がサヨナラ本塁打となった実績もある。 |
| 10月24日 | ケムナ誠 | 投手・29 | 2020~2022年に3年連続で40試合以上に登板。近年は故障に苦しんだ。 |
| 10月24日 | 長谷部銀次 | 投手・39 | 2026年は一軍登板がなく、ファームでも苦戦した。 |
| 10月24日 | 松本竜也 | 投手・45 | 新人時代に50試合登板を記録。2026年の一軍登板は1試合だった。 |
| 10月24日 | 日髙暖己 | 投手・70 | 2024年に西川龍馬のFA移籍に伴う人的補償でオリックスから加入。一軍登板がないまま通告を受けた。 |
| 10月24日 | 辻大雅 | 投手・98 | 2026年9月11日にトミー・ジョン手術を受けた。育成契約を打診する見通しと報じられた。 |
| 10月24日 | 中村貴浩 | 外野手・97 | 育成入団から支配下登録を勝ち取ったが、ここ2年は一軍出場がなかった。 |
この一覧で押さえたいのは、10人の通告理由を一律に「成績不振」と解釈できない点です。10月1日の4人について球団は信頼関係を理由に挙げました。一方、10月24日の6人については、登板実績、故障、支配下選手枠の運用など、それぞれ異なる事情がありました。
また、小園や矢野のように過去に高い実績を残した選手も対象になっています。戦力外通告は、過去のタイトルや受賞歴だけでなく、球団の将来構想や契約判断にも左右されることを示す人事です。
【10月1日の経緯】小園海斗・矢野雅哉ら4人が戦力外となった理由
10月1日の通告は、広島のオフの人事の中でも特に大きな反響を呼びました。対象となったのは矢野雅哉、小園海斗、前川誠太、田村俊介の4人です。鈴木清明球団本部長は、来季に向けて新井貴浩監督の下で一丸となって戦ううえで、球団との信頼関係を築くことが難しいと判断した旨を説明しました。
背景には、指定薬物エトミデート、いわゆる「ゾンビたばこ」を巡る問題がありました。矢野と前川は2026年9月25日付で書類送検されたことが報じられています。ただし、書類送検は有罪判決を意味するものではありません。
重要なのは、球団本部長が10月1日の説明で、対象となった4選手についてエトミデートの使用事実は確認できていないと述べている点です。戦力外通告の理由として球団が示したのは、来季のチーム運営に向けた信頼関係の問題でした。薬物の使用が確認されたことを理由に通告した、と断定するのは正確ではありません。
加えて、テレビ朝日ニュースなどの報道によると、広島地検は10月16日、矢野と前川を不起訴処分としました。報道された不起訴理由は、送致事実を認定するに足りる十分な証拠がないというものです。不起訴処分は刑事裁判で有罪が確定したという意味ではありません。
それでも球団は、刑事手続きとは別に契約更新の判断を行いました。この点は、プロ野球の選手契約において、競技能力だけでなく、球団が求める行動規範や組織としての信頼をどう判断するかという問題を浮き彫りにしています。
小園については、前年に打率.309、最高出塁率.365を記録し、打撃タイトルを獲得したうえ、2026年春のWBC日本代表にも選ばれていました。矢野も2024年にゴールデングラブ賞を受賞しています。こうした実績のある選手が同時に対象となったことからも、今回の第1次通告は通常の成績評価だけでは説明できない性格を持っていました。
なお、4人の今後については、他球団が獲得を検討する可能性と、本人が現役続行を目指すかどうかが焦点になります。戦力外通告を受けたことと、現役生活が終わったことは同義ではありません。
【10月24日の6人】故障・登板機会と辻大雅の育成契約の見通し
10月24日に通告を受けた6人については、主に投手陣の故障や登板機会、若手選手の一軍定着という課題が注目されます。日刊スポーツなどの報道では、ケムナ誠、長谷部銀次、松本竜也、日髙暖己、辻大雅、中村貴浩の6人が来季の契約を結ばない旨を伝えられました。
ケムナは2020年から3年連続で40試合以上に登板し、リリーフ陣を支えた投手です。しかし、2023年に右肘の手術を受け、2024年の一軍登板は5試合にとどまり、2025年と2026年は一軍登板がありませんでした。過去の貢献と、直近の稼働状況の差が大きかった選手の一人です。
長谷部は2022年のドラフト6位で入団し、社会人野球を経た左腕として期待されました。しかし、2026年は一軍登板がなく、ファームでも21試合登板で0勝3敗、防御率9.86という成績でした。松本は新人時代に50試合に登板した実績を持つ一方、2026年の一軍登板は1試合。日髙も広島加入後に一軍登板を果たせないまま、今回の通告を受けています。
中村貴浩は2022年の育成ドラフト2位で入団し、1年目から支配下登録を勝ち取った選手です。2024年にも一軍出場がありましたが、直近2年間は一軍出場がありませんでした。育成から支配下へ昇格することと、その後も一軍で出場機会を確保し続けることの難しさが表れています。
一方、今回の6人の中で特に今後の契約形態が注目されるのが辻大雅です。辻は2026年9月11日にトミー・ジョン手術を受けました。RCCの報道では、2026年は中継ぎとしてキャリアハイとなる36試合に登板していましたが、手術後のリハビリを考えると、来季の一軍戦力として計算することが難しい状況でした。
日刊スポーツやスポーツ報知などは、球団が辻に育成選手契約を打診する見通しと報じています。つまり、支配下選手としての契約は更新しない一方、育成選手として復帰を目指す道が想定されています。ただし、2026年10月28日時点では、再契約が正式に成立したと確認できる球団発表はありません。
辻のケースは、戦力外通告が必ずしも球団との関係の完全な終了を意味しないことを示しています。故障からの復帰を待つ選手に対し、育成契約という形で再び機会を設けることは、選手の回復状況と球団の選手枠運用を両立させる選択肢となります。
【自由契約との違い】杉原望来・M.ラミレス・N.ロベルトの今後
広島は10月26日、育成選手の杉原望来、M.ラミレス、N.ロベルトを自由契約とすることを発表しました。この3人は、10月1日と24日に戦力外通告を受けた支配下選手10人とは、発表の背景が異なります。
杉原は2023年度の育成ドラフト3位で京都国際高校から入団した左腕です。2026年はファームで28試合に登板し、3勝1敗1セーブ、防御率2.34を記録しました。デイリースポーツなどは、育成契約から3年が経過することを背景に自由契約となり、球団が育成での再契約を打診する見通しと報じています。
M.ラミレスはドミニカのカープアカデミー出身の内野手で、2026年のファームでは77試合に出場し、打率.279、7本塁打、35打点を記録しました。9月度のファーム月間MVPにも選ばれています。N.ロベルトも同じくカープアカデミー出身の外野手で、2026年のファームでは53試合に出場し、打率.235を記録しました。
この3選手に共通するのは、いずれも育成選手としての契約期間が3年目を迎えていたことです。報道では、育成契約を継続する場合でも、一定期間経過後に自由契約とする手続きが必要になると説明されています。そのため、今回の自由契約は、支配下選手に対する戦力外通告と同じ意味で受け止めるべきではありません。
「戦力外通告」と「自由契約」は、関連するものの同じ言葉ではありません。 戦力外通告は、球団が選手に来季の契約を結ばない旨を伝えることを指します。自由契約は、選手が特定球団との契約に拘束されず、他球団などと契約交渉できる状態を示す言葉です。戦力外通告を受けた選手も、その後の手続きを経て自由契約となり、現役続行の道を探すことがあります。
また、自由契約になったからといって、必ず他球団に移籍できるわけではありません。再契約や他球団からの獲得が正式に発表されるまでは、今後の所属先は確定していないと考える必要があります。杉原の育成再契約についても、報道された打診の見通しと、球団が正式に契約を発表した事実は区別しておきたいところです。
【プロの結論】広島戦力外2026から読み取れる編成の判断基準
2026年の広島の戦力外人事から読み取れるのは、球団の契約判断には複数の軸があるということです。10月1日の4人は、球団が信頼関係を理由に挙げたケースでした。10月24日の6人は、登板実績や故障、支配下選手としての出場機会など、個々の競技面の事情が目立ちました。そして10月26日の育成3人は、育成契約の期間に関わる手続きが背景にあります。
この3つを同じ「戦力外」という言葉だけで特に小園や矢野のような実績ある選手の通告は、球団の判断が単純な成績順ではないことを示しています。一方で、故障からの復帰を目指す辻や、ファームで一定の数字を残した杉原のように、育成契約を通じて再び機会を得る可能性が報じられた選手もいます。
今後の動向を確認する際には、次の3点が重要です。
- 球団の正式発表:再契約や退団が決まったかどうかは、報道された見通しではなく正式発表で確認する。
- 選手本人の進路:現役続行、他球団への移籍、育成契約など、選手ごとに異なる可能性を分けて見る。
- 通告の背景:成績や故障、育成契約の期間、球団との信頼関係など、何が理由として説明されたのかを区別する。
戦力外通告は、選手にとって厳しい節目であると同時に、他球団での再出発や育成契約による復帰につながる場合もあります。今回の広島の人事は、契約の終了と現役生活の終了を混同せず、選手ごとの事情を丁寧に追う必要性を示しています。
【広島戦力外】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年に広島カープから戦力外通告を受けた選手は誰ですか?
A1:10月1日に矢野雅哉、小園海斗、前川誠太、田村俊介の4人、10月24日にケムナ誠、長谷部銀次、松本竜也、日髙暖己、辻大雅、中村貴浩の6人が通告を受けました。支配下選手の戦力外通告は計10人です。
Q2:小園海斗と矢野雅哉が戦力外になった理由は何ですか?
A2:球団は10月1日、来季に向けて信頼関係を築くことが難しいと判断した旨を説明しました。背景にはエトミデート問題を巡る内部調査がありましたが、球団本部長は対象4選手の使用事実を確認できていないと説明しています。また、矢野と前川は10月16日付で不起訴処分となったと報じられています。
Q3:辻大雅は広島と育成契約を結ぶのですか?
A3:2026年9月11日にトミー・ジョン手術を受けたことから、球団が育成契約を打診する見通しと報じられています。ただし、10月28日時点では再契約が正式に成立したとの球団発表は確認できません。
Q4:杉原望来、M.ラミレス、N.ロベルトも戦力外ですか?
A4:3選手について球団が発表したのは、育成選手としての自由契約です。育成契約の期間が3年目を迎えたことが背景にあり、支配下選手10人への戦力外通告とは区別する必要があります。自由契約後の再契約や他球団への移籍が決まったかどうかは、正式発表で確認する必要があります。
Q5:戦力外通告を受けた選手は現役を引退するのですか?
A5:必ずしもそうではありません。本人が現役続行を希望すれば、他球団への移籍やトライアウトなどを通じて次の所属先を探すことができます。育成契約を打診されるケースもあり、戦力外通告だけで引退が決まるわけではありません。
2026年10月28日時点で、広島東洋カープは支配下選手10人に戦力外通告を行い、育成選手3人を自由契約とすることを発表しています。10月1日の4人は球団との信頼関係が焦点となり、10月24日の6人は登板実績や故障、出場機会などが注目されました。10月26日の育成3人については、育成契約の期間に関わる手続きが背景にあります。
今後は、辻大雅の育成再契約、杉原望来の再契約の可能性、そして戦力外となった10選手の現役続行や他球団への移籍が注目点です。報道された見通しと球団が正式に発表した事実を区別しながら、選手それぞれの次の動向を追うことが、広島の2026年オフを正しく理解するための判断基準になります。