2026年のエイジェック硬式野球部は、チーム初となる都市対抗野球大会ベスト4進出と、小野賞の受賞という大きな成果を残した。栃木県勢としても初のベスト4であり、社会人野球の舞台でチームの存在感を強く印象づけたシーズンとなった。一方、第51回社会人野球日本選手権大会の関東代表決定戦では東京ガスに1対2で敗れ、本大会への出場権を逃している。
2026年1月には山中繁新監督が就任し、京橋幸多郎主将を中心とする新体制が始動。谷内隆悟投手や高木大輝内野手の活躍に加え、櫻内俊太捕手と和田泰征内野手の侍ジャパンU-23日本代表選出も注目を集めている。ここでは、チーム公式発表、日本野球連盟、栃木県、小山市、侍ジャパンの公表資料をもとに、最新メンバー、主要試合の結果、今後の日程を整理する。
【2026年最新】山中繁監督と京橋幸多郎主将の新体制

エイジェック硬式野球部は、2026年1月1日付で山中繁氏を新監督に迎えた。就任は2025年12月2日にチームが発表している。山中監督は大阪府枚方市出身で、興國高校、同志社大学を経てトヨタ自動車でプレー。現役引退後は同社野球部のヘッドコーチ、監督を歴任した。
指導者としての実績も豊富だ。チーム公式プロフィールによると、トヨタ自動車の監督時代には第34回、第35回社会人野球日本選手権大会で優勝。社会人野球の全国大会を知り尽くした指導者が、新たなチームの舵取りを担うことになった。
2026年シーズンの主将には京橋幸多郎が就任した。チームが1月27日に発表した新体制では、監督に山中繁、主将に京橋幸多郎を置き、スローガンを「一心 こころをひとつに」としている。都市対抗野球大会と日本選手権大会への出場、そして優勝・日本一を目指す方針も示された。
京橋は外野手として登録され、チーム公式プロフィールでは、粘り強さを生かして勝負を決めるプレーを持ち味としている。なお、栃木県が公表した2026年9月17日の表敬訪問資料では、髙岡佳将が「主将代行」と記載されている。シーズン当初の主将発表と、個別の活動時点での役職表記は分けて確認したい。
もう一つ見逃せないのが、チーム運営の変化だ。エイジェックは2026年シーズンから社内に「ベースボールカンパニー」事業を立ち上げ、従来の支援型から、自ら事業を展開する自立型への移行を目指すと発表した。野球の競技力だけでなく、ビジネス面でも活動の幅を広げる構想である。企業スポーツを競技と事業の両面から発展させようとする点は、新体制を理解するうえで重要な背景だ。
【都市対抗ベスト4】エイジェックは小野賞をどう獲得したのか
2026年の最大のトピックは、第97回都市対抗野球大会での躍進だ。エイジェックは小山市代表、北関東第1代表として東京ドームでの本大会に臨み、沖縄電力、日本生命、東邦ガスを破って準決勝に進出した。
2026年9月7日付のチーム公式結果報告と小山市の公表資料によると、エイジェックは2018年のチーム設立以来、2年ぶり3度目の都市対抗本大会出場でベスト4に到達。大会史上、栃木県勢として初めての快挙を達成し、第3位に贈られる黄獅子旗も獲得した。
大会の流れを振り返ると、接戦をものにする勝負強さが際立つ。1回戦の沖縄電力戦は延長タイブレークの末に8対6で勝利。準々決勝の東邦ガス戦も延長戦にもつれ込み、4対3でサヨナラ勝ちを収めた。チーム公式発表では、こうした粘り強い戦いぶりが小野賞の受賞理由として挙げられている。
| 日付 | 対戦相手 | 結果 | 大会での位置づけ |
|---|---|---|---|
| 2026年8月31日 | 沖縄電力 | 8対6で勝利 | 1回戦。延長タイブレークを制す |
| 2026年9月2日 | 日本生命 | 8対4で勝利 | 2回戦を突破 |
| 2026年9月4日 | 東邦ガス | 4対3で勝利 | 準々決勝。延長戦でサヨナラ勝ち |
| 2026年9月5日 | 西濃運輸 | 2対3で敗戦 | 準決勝で敗退、ベスト4 |
出典:エイジェック硬式野球部公式試合結果、小山市公式ホームページ「第97回都市対抗野球大会ベスト4・黄獅子旗獲得!」
ここで押さえたいのは、小野賞が個人ではなくチームに贈られた賞だという点だ。大会での粘り強い戦いと、タイブレークを含む接戦で勝ち切った姿勢が評価された。ベスト4という結果に加え、チーム全体の戦いぶりが表彰されたことに意味がある。
個人表彰では、谷内隆悟投手、高木大輝遊撃手、髙橋樹外野手が大会優秀選手に選出された。加えて、補強選手として参加した日立製作所の金原塁外野手も選ばれている。補強選手は大会期間中に他チームから加わる選手であり、金原はエイジェックの通常の登録メンバーとは区別される。
準決勝では西濃運輸に2対3で惜敗し、決勝進出はならなかった。それでも、初のベスト4と小野賞は、チームの競争力を全国に示した成果だ。次の目標は、この一大会の躍進を継続的な実力へと結びつけることになる。
【日本選手権関東代表決定戦】東京ガスに1対2で惜敗
都市対抗での快進撃に続き、エイジェックは第51回社会人野球日本選手権大会の関東代表決定戦に出場した。チーム公式発表では、初戦は2026年10月1日、ゼットエーボールパークでの東京ガス戦。試合開始は午後3時だった。
試合はエイジェックが先制したものの、東京ガスに1対2で逆転負けを喫した。一球速報.comの試合記録によると、エイジェックは9安打、東京ガスは8安打で、両チームとも失策はゼロ。安打数では相手を上回りながら、1点差で敗れる結果となった。
先制点を挙げたのは2回表だ。2死三塁から8番・高木大輝が右翼越えの三塁打を放ち、三塁走者の和田泰征が生還。エイジェックが1対0とリードした。
しかし7回裏、谷内隆悟が東京ガスの中尾勇介にソロ本塁打を浴び、同点に追いつかれる。さらに8回裏には、1死二、三塁の場面で野手選択による出塁の間に勝ち越し点を許した。エイジェックは9回表に得点できず、試合終了となった。
投手陣は神山陽登、谷内隆悟、金城乃亜の継投。都市対抗で優秀選手に選ばれた谷内にとっても、次の大会で経験を積む一戦となった。一方、攻撃面では高木の三塁打などで好機を作りながら、追加点を奪えなかったことが響いた。
この敗戦により、エイジェックは日本選手権の関東代表入りを逃した。日本野球連盟関東地区連盟が10月13日に公表した代表決定結果にも、エイジェックの名前は含まれていない。したがって、10月31日に開幕する第51回社会人野球日本選手権大会の本大会には出場しない。
都市対抗ベスト4という結果だけを見れば大きな飛躍の年だが、秋の代表決定戦では1点差で敗れた。この対照的な結果から見えるのは、全国大会で勝ち上がる力を備えつつも、短期決戦では一つの好機、一球の失投が結果を左右するという社会人野球の厳しさだ。
【2026年メンバー・選手一覧】ポジション別の登録選手
エイジェック硬式野球部の公式メンバー紹介ページでは、2026年10月時点の登録選手とスタッフが掲載されている。以下は、同ページに基づくポジション別の選手一覧だ。大会ごとの出場選手や打順は対戦相手、投手起用、補強選手の合流などによって変わるため、登録メンバーと個々の試合の先発メンバーは分けて見る必要がある。
投手
神山陽登、加藤慶大、金城乃亜、菊地竜雅、床枝魁斗、安藤幸太郎、橋本大昂、田村大也、谷内隆悟、山本翔斗、河北将太、髙清水慧吾。
捕手
岡島颯、野口洋介、鈴木彪我、櫻内俊太。
内野手
浦本大河、井戸本海里、秋山貫太、高木大輝、和田泰征、髙岡佳将、髙橋樹、東鉄心、杉谷慧、坪井洸之介。
外野手
京橋幸多郎、片平吉信、草野里葵、渡辺凌矢、石神悠樹、恋田孝一朗、浜岡陸、小濃塁。
監督・コーチ
監督は山中繁、コーチは和田拓也、山足達也、梅田滉平。スタッフには部長の西詰嘉明、マネージャーの山本航大、山村航大、アナライザーの松永遼介、トレーナーの加賀美達也が名を連ねる。
選手の経歴やプロフィールを調べる際は、チーム公式のメンバー紹介が基本資料になる。試合での打順や守備位置まで知りたい場合は、公式試合結果や大会ごとのスコアブックも併せて確認すると、選手の役割をより具体的に把握できる。
【注目選手と今後の日程】谷内隆悟・高木大輝、侍ジャパンU-23
2026年のエイジェックを語るうえで、谷内隆悟投手と高木大輝内野手は欠かせない存在だ。都市対抗では2人が大会優秀選手に選ばれ、チームのベスト4進出を支えた。
谷内隆悟投手は左投左打。チーム公式プロフィールによると、2000年6月10日生まれで、京都府宇治市出身。鳥羽高校、同志社大学を経てエイジェックに加入し、プロフィール上のアピール要点は「圧倒的ストレート」とされている。都市対抗では投手として優秀選手に選出された。日本選手権関東代表決定戦の東京ガス戦でも救援登板したが、7回に同点本塁打を許した。
高木大輝内野手は右投左打。2002年4月1日生まれ、千葉県市原市出身で、千葉明徳高校、国際武道大学を経てチームに所属する。都市対抗では遊撃手として大会優秀選手に選ばれ、東邦ガスとの準々決勝では本塁打を記録。日本選手権関東代表決定戦でも先制の三塁打を放ち、打撃面で存在感を示した。チーム公式プロフィールでは、泥臭いプレーと勝負強い打撃が持ち味として紹介されている。
侍ジャパンU-23日本代表にも2選手が選出された。2026年10月6日の侍ジャパン公式発表によると、エイジェックから選ばれたのは櫻内俊太捕手と和田泰征内野手だ。櫻内は市立船橋高校、国際武道大学を経てチームに所属。和田は習志野高校、東京農業大学を経て加入した内野手である。
2人が出場する予定の「ラグザス presents WBSC U-23野球ワールドカップ2026」は、11月7日から16日までニカラグアのマナグアで開催される。侍ジャパン公式発表では、代表チームは10月31日から11月2日まで直前合宿を行う予定とされている。エイジェックから複数の選手が年代別日本代表に選ばれたことは、チームの戦力を考えるうえでも明るい材料だ。
次の試合日程については、2026年10月28日時点で、チーム公式トップページが次戦として掲載しているのは10月31日(土)のオープン戦、帝京平成大学戦だ。試合開始は午前10時30分、会場は帝京平成大学グラウンドとなっている。日本選手権本大会への出場は逃したものの、シーズンの活動は続く。
チーム公式スケジュールでは、ホームゲームは無料で観戦できると案内されている。ただし、日程は変更される場合があり、ビジターゲームは主催者や相手チームの発表を確認する必要がある。観戦を予定する場合は、試合当日の最新案内を確認したい。
【エイジェック硬式野球部】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:エイジェック硬式野球部の2026年の成績は?
A1:第97回都市対抗野球大会でベスト4に進出し、チームとして小野賞を受賞。栃木県勢初のベスト4を達成し、黄獅子旗も獲得した。一方、第51回社会人野球日本選手権大会関東代表決定戦では、10月1日に東京ガスに1対2で敗れ、本大会出場を逃している。
Q2:2026年の監督と主将は誰?
A2:監督は2026年1月1日付で就任した山中繁。シーズン当初に発表された主将は外野手の京橋幸多郎。なお、栃木県の2026年9月17日付の表敬訪問資料では、髙岡佳将が主将代行と記載されている。
Q3:エイジェックから侍ジャパンU-23日本代表に選ばれた選手は?
A3:2026年10月6日の侍ジャパン公式発表で選出されたのは、櫻内俊太捕手と和田泰征内野手の2人。両選手は11月7日から16日までニカラグアで開催予定のWBSC U-23野球ワールドカップ2026に出場する予定だ。
Q4:2026年のメンバー一覧や試合日程はどこで確認できる?
A4:選手のプロフィールと登録メンバーはエイジェック硬式野球部の公式メンバー紹介、試合の予定は公式スケジュール、確定したスコアは公式試合結果で確認できる。大会の組み合わせや代表決定結果については、日本野球連盟の公式発表も参考になる。
2026年のエイジェック硬式野球部は、山中繁監督の新体制で都市対抗野球大会ベスト4と小野賞を獲得し、チームの歴史に残る成果を挙げた。谷内隆悟投手と高木大輝内野手の個人表彰に加え、櫻内俊太捕手と和田泰征内野手の侍ジャパンU-23日本代表選出も、今季の注目ポイントとなっている。
一方で、日本選手権関東代表決定戦では東京ガスに1対2で敗れた。都市対抗での成功を、そのまま別大会での勝利につなげることは簡単ではない。次の段階では、接戦を勝ち切る力、好機での得点力、投手陣の継投を含む試合運びが、さらなる飛躍を占うポイントになる。
【プロの結論】エイジェックの2026年を評価する際は、都市対抗のベスト4という順位だけでなく、チーム賞と個人表彰、秋の代表決定戦の結果、若手選手の日本代表選出を分けて捉えることが重要だ。チーム全体の競争力、選手個々の成長、次の大会での勝負強さという3つの視点を持つことで、現在地と今後の課題が見えてくる。
試合結果を追うなら公式スコア、選手の役割を知るなら最新メンバー表、大会の出場資格や代表状況を調べるなら日本野球連盟の発表を基準にしたい。都市対抗でつかんだ自信を次のシーズンへどうつなげるのか。エイジェック硬式野球部の今後は、2026年の成果を一過性の快挙で終わらせないための挑戦にかかっている。