お笑いコンビ・アンジャッシュのツッコミおよびボケ担当として、かつては情報番組やグルメ特番で絶大な人気を誇っていた渡部建。2020年6月のスキャンダル報道による無期限の活動自粛から、2022年の千葉テレビ『白黒アンジャッシュ』での現場復帰を経て、現在は配信メディアやYouTube、イベント出演などへ活躍の場を広げています。華々しいテレビタレントから一転、世間からの厳しい批判と向き合い続けた歩みの裏には、妻である女優・佐々木希との家族としての葛藤と絆がありました。
報道直後の混乱や世間のバッシング、一時は芸能界引退を真剣に考えた日々から、いかにして家族とともに再起への道を選択したのか。本記事では、公式発表や一次報道データに基づき、渡部建の基本プロフィールから活動自粛の真相、夫婦関係と家庭環境、そして2026年現在の活動状況に至るまでを客観的に検証します。
【基本プロフィール】八王子市出身・アンジャッシュ結成からトップMCへ

渡部建は1972年9月23日生まれ、東京都八王子市出身(出生は府中市)。プロダクション人力舎に所属し、高校の同級生であった児嶋一哉と1993年にお笑いコンビ「アンジャッシュ」を結成しました。巧妙に張り巡らされた伏線と勘違いを軸にした「すれ違いコント」で頭角を現し、数々のバラエティ番組で実力派コント師としての地位を確立します。
単独での活動においては、持ち前の軽快なトーク力と徹底したリサーチ力を武器に、食通・グルメ芸人、高校野球マニア、心理誘導テクニックの解説者など多彩なキャラクターを開拓。『王様のブランチ』の総合司会や『ヒルナンデス!』のレギュラーなど、多数の看板番組を抱える売れっ子MCへと上り詰めました。
家族の背景を紐解くと、技術者であった父は東芝グループ企業の常務取締役を務め、母方の親族にも財界要人が名を連ねる名家であることが知られています。私生活では倹約家の一面を持ちながら、芸能界きっての情報通としてスマートな立ち振る舞いを徹底していました。
【活動自粛の真相】2020年6月のスキャンダルと12月記者会見の経緯
順風満帆に見えたキャリアが暗転したのは2020年6月9日のことでした。複数の女性との不倫関係、とりわけ六本木ヒルズの多目的トイレを利用した不適切な関係が週刊誌に報道される直前、渡部建は各テレビ局に対して番組出演の全面自粛を申し入れました。直後に発売された『週刊文春』2020年6月18日号は実売41万部超を記録し、世間に大きな衝撃を与えました。
所属事務所のプロダクション人力舎は当面の活動自粛を発表し、渡部建本人も「家族を深く傷つけ、応援してくださる皆様に対し多大なご迷惑をおかけした」と謝罪コメントを発表。出演していた全レギュラー番組からの降板、CMの契約解除など、影響は極めて甚大なものとなりました。
騒動から約半年が経過した2020年12月3日、渡部建は単独で記者会見を開きました。しかし、年末特番での復帰計画が事前に一部報道で取り沙汰されていた直後だったこともあり、集まった芸能報道陣からの追及は苛烈を極めました。1時間40分以上に及ぶ会見では具体的な経緯についての明言を避けざるを得ない場面も多く、世間の反発を払拭するには至りませんでした。
【時系列年表】渡部建の歩みと活動再開への軌跡
結婚からスキャンダル発覚、そして活動自粛を経て再始動に至るまでの客観的なタイムラインを以下の表に整理しました。
| 時期 | 主な出来事・活動内容 | 公式発表・報道データ |
|---|---|---|
| 2017年4月 | 女優・佐々木希との結婚を発表 | 『行列のできる法律相談所』『ヒルナンデス!』で生報告。連名FAXを発表。 |
| 2018年9月 | 第1子(男児)の誕生 | 夫婦連名で第一子男児の誕生を公表。 |
| 2020年6月 | スキャンダル発覚と芸能活動の全面自粛 | 週刊誌報道を受け、テレビ各局に出演自粛を申し入れ。全レギュラーを降板。 |
| 2020年12月 | 謝罪記者会見の開催 | 都内で単独記者会見を実施。約100分間にわたり釈明と謝罪を行う。 |
| 2022年2月 | 芸能活動の正式再開 | 千葉テレビ『白黒アンジャッシュ』にて約1年8カ月ぶりにメディア復帰。 |
| 2023年4月 | 第2子の誕生 | 佐々木希が自身のSNS等で第2子出産を無事に終えたことを報告。 |
| 2024年〜2026年 | 配信プラットフォームでの活動本格化 | ABEMAバラエティや単独配信番組、YouTube、書籍執筆、トークイベントへ展開。 |
【妻・佐々木希との関係】離婚を選ばず「2児の父」として再起を決断した理由
スキャンダル発覚当時、世間では即座の離婚が有力視されていましたが、妻の佐々木希が下した決断は「離婚せず家族として向き合う」ことでした。佐々木希は報道直後に自身のSNSで夫の不始末を詫びるとともに、家庭を支えるために女優・モデル業を精力的にこなしていきました。
謹慎期間中、渡部建は一時期、芸能界からの完全引退を真剣に模索していました。しかし、夫婦間で幾度も重ねられた対話の中で、ひとつの共通認識が導き出されます。このまま逃げるように芸能界を去るのではなく、育ちゆく息子に見せる背中として「お父さんは一度大きな失敗をしたが、逃げずにもう一度チャレンジした」と胸を張れる生き方を選ぶべきだという結論でした。
自宅での謹慎中、渡部建は毎朝の子供の保育園送迎や家事全般を引き受け、外で働く妻を裏方として支え続けました。2023年春には第2子が誕生し、現在は2児の父として家庭内の役割を分担。お互いのプライベートに関する過度な露出は避けつつも、夫婦で困難を乗り越えた生活基盤を維持しています。
【相方・児嶋一哉と人力舎】コンビとしての葛藤とコンテクストの再構築
渡部建の不祥事は、コンビ「アンジャッシュ」の屋台骨を揺るがす危機でもありました。報道直後、相方の児嶋一哉は渡部建が担当していたラジオ番組で代打パーソナリティを務め、涙ながらにリスナーへ謝罪。相方の慢心や人間関係における課題について厳しい言葉を述べつつも、コンビ解散の選択肢は取らずにピンでの活動を続けて看板を守り抜きました。
所属事務所であるプロダクション人力舎も、渡部建を契約解除にすることなく見守る姿勢を堅持しました。復帰の舞台となった2022年2月放送の『白黒アンジャッシュ』では、冒頭で渡部建が深々と頭を下げ、児嶋一哉が怒りと情の入り混じった本音をぶつける形式でリスタートが切られました。かつてのすれ違いコントのような虚構ではなく、生身の人間同士のリアルな対話からコンビ関係を再定義する作業が進められたのです。
【現在の活動状況】ネット配信・YouTube・イベントへのシフトと世論の現在地
復帰から年月を経た2026年現在、渡部建の主戦場は地上波民放キー局ではなく、インターネット配信メディアやYouTube、飲食業界に特化した講演活動へと移行しています。
特にABEMAのバラエティ番組『チャンスの時間』などでは、自身の不祥事や過去の謝罪会見の顛末を自虐や反省のトークテーマとして昇華させる企画に出演し、独自の笑いと存在感を取り戻しつつあります。コンプライアンス基準が厳格な民放キー局の全国ネット番組への出演には依然としてスポンサーの意向や視聴者感情の壁が存在するものの、制約の少ないネットメディアやクローズドな有料サロン・イベントでは、かつて培ったトークスキルと知識量が高く評価されています。
【渡部建】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:渡部建と佐々木希は現在も離婚していませんか?
A1:離婚していません。騒動後も夫婦で話し合いを重ね、2023年には第2子が誕生しており、現在は2児の両親として協力しながら家庭生活を送っています。
Q2:民放キー局のゴールデン番組への地上波復帰は済んでいますか?
A2:全日帯やゴールデンタイムの民放全国ネット番組への完全な復帰は果たしていません。復帰作となった千葉テレビのローカル冠番組『白黒アンジャッシュ』やネット配信番組を中心に出演を続けています。
Q3:アンジャッシュとしてのコンビ活動は行われていますか?
A3:コンビは解散しておらず、プロダクション人力舎に所属したままです。千葉テレビのレギュラー番組『白黒アンジャッシュ』において、相方の児嶋一哉とともに2人での番組進行を行っています。
渡部建の歩みは、トップタレントの栄光から一瞬にして転落したスキャンダルの重大さと、そこからゼロベースで社会的信用を回復することの難しさを浮き彫りにしています。全盛期のような華やかな全国放送の司会者席には戻れていないものの、逃げずに現場へ立ち続ける決断を下した背景には、家族と子供に対する責任がありました。
世間の厳しい視線を受け止めながら、ネット配信や地域密着の番組、飲食関連の専門性を活かした独自のフィールドで実績を積み重ねる現在の姿勢は、再起を目指すひとりの表現者としての現実的な選択といえます。今後、視聴者やスポンサーとの距離感がどのように変化していくのか、地道な活動の推移が引き続き注目されます。
Sources:
1. 渡部建がテレビに復帰 『白黒アンジャッシュ』“笑いも起こった”番組 —