2026年現在、てんかんについて自らの経験を公表し、芸能活動やスポーツ、啓発活動を続けている著名人がいます。代表的なのが、元関脇の豊ノ島さん、俳優の間瀬翔太さん、SUPER EIGHTの安田章大さんです。それぞれ発症の経緯や症状、現在の生活は異なり、病気との向き合い方も一様ではありません。日本てんかん協会などの公開情報や、本人の発信を紹介した報道から、その歩みを整理します。
一方、インターネット上では、芸能人の体調不良や突然の休養をきっかけに、てんかんではないかという推測が広がることもあります。しかし、脳の病気を公表した事実と、てんかんの診断を公表した事実は別です。2026年の報道を含め、確認できる情報をもとに、著名人の発症・公表の経緯から発作の症状、光過敏性てんかん、周囲が知っておきたい対応まで解説します。
【2026年最新】てんかん持ちの有名人には誰がいる?公表情報を整理

てんかんを公表した芸能人やスポーツ選手を知るうえで、まず押さえておきたいのは、病気について本人が発信した事実と、第三者が推測した情報を分けることです。日本てんかん協会は、元関脇の豊ノ島さんやラグビー選手の土佐誠さんなど、てんかんの経験を公表している人を紹介しています。
俳優の間瀬翔太さんは、脳動静脈奇形による脳出血と手術、その後のてんかんや記憶障害についてインタビューで語っています。SUPER EIGHTの安田章大さんについても、脳腫瘍の手術後にてんかん発作を経験したことが本人の出演番組などを通じて報じられています。
一方、病気を公表している人がすべての症状や治療内容を明らかにしているわけではありません。診断名を公表していても、発作の頻度や服薬状況、日常生活への影響は人によって異なります。公表された情報から、その人の現在の健康状態を一律に判断することはできません。
【発症・公表の経緯】豊ノ島・間瀬翔太・安田章大を比較
3人の経歴を比較すると、てんかんが発症する時期や背景には大きな違いがあります。子どものころから病気と付き合ってきた豊ノ島さん、脳動静脈奇形の手術後にてんかんが明らかになった間瀬さん、脳腫瘍の手術後に発作を経験した安田さん。それぞれの事例は、てんかんが特定の年齢や一つの原因に限られないことを示しています。
| 人物 | 発症・公表の経緯 | 2026年時点で確認できる活動・状況 |
|---|---|---|
| 豊ノ島さん | 小学生のころに発症。現役力士時代から、てんかんがあることを公表していた。 | 2020年に現役引退。日本相撲協会を退職後、タレントとして活動。てんかんへの理解を広げる活動にも関わっている。 |
| 間瀬翔太さん | 2019年、脳動静脈奇形による脳出血を経験し、開頭手術を受けた。その後、術後のてんかんや記憶障害が明らかになった。 | 俳優・発信者として病気の経験を伝えている。2026年には発作の可能性をめぐる救急搬送報道もあった。 |
| 安田章大さん | 2017年2月に良性の髄膜腫の摘出手術を受け、2018年には入浴中に術後てんかんを経験したことを本人が語っている。 | SUPER EIGHTのメンバーとして活動。2026年9月には闘病経験や医療従事者への思いを語る講演が報じられた。 |
| 土佐誠さん | 日本てんかん協会の紹介によると、2012年に発症。脳外科手術とリハビリを経て競技に復帰した。 | ラグビー選手として活動し、2022-23シーズンをもって選手を引退した。 |
表の内容は、日本てんかん協会や関連団体の公開情報、本人の経験を伝える報道に基づいています。特に間瀬さんの2026年3月の搬送については、当時の医師の見立てが「てんかん発作ではないか」という可能性の段階で報じられており、確定診断が新たに公表されたと読み替えることはできません。
【豊ノ島の現在】子どものころから病気と向き合い、関脇まで上り詰めた力士
豊ノ島大樹さんは1983年6月26日生まれ、高知県出身の元力士です。6歳で相撲を始め、2002年1月場所で初土俵を踏み、最高位は東関脇。三賞を10度受賞するなど、長く大相撲で活躍しました。2020年に現役を引退し、年寄・井筒を襲名。その後、2023年1月に日本相撲協会を退職し、タレントとして相撲の魅力を伝える活動を続けています。
豊ノ島さんは、小学生のころからてんかん発作を経験してきました。日本てんかん協会が紹介したインタビューでは、服薬や規則正しい生活を心がけながら相撲に取り組んできた経緯が伝えられています。発作への不安がありながらも、競技を続けるために周囲の理解や協力を得てきたことが、本人の歩みを知るうえで重要です。
引退後の2023年のインタビューでは、最後の発作から17~18年ほど経過しており、服薬もしていないこと、医療機関で運転について確認を受けたことを語っています。ただし、これは当時の本人の説明であり、2026年現在の治療状況を示す最新の診療情報ではありません。
豊ノ島さんの事例から分かるのは、てんかんがあっても、適切な医療管理や生活上の工夫、周囲の協力によって、競技や仕事を続けられる人がいるということです。一方で、すべての人が同じ経過をたどるわけではありません。症状や発作の頻度、治療への反応には個人差があります。
【間瀬翔太の発症経緯】脳動静脈奇形の手術後に明らかになったてんかん
俳優の間瀬翔太さんは、2019年に脳動静脈奇形による脳出血を経験しました。脳動静脈奇形は、脳の動脈と静脈が異常につながる血管の病気です。間瀬さんはレコーディング中に強い頭痛などの異変を感じ、検査を経て病気が判明し、開頭手術を受けたことをインタビューで明かしています。
手術後、しばらくしてから意識を失うなどの症状が現れ、検査によっててんかんと診断されたと本人は説明しています。2026年1月に掲載されたインタビューでは、記憶障害や言葉が出にくいといった高次脳機能障害についても語っています。症状が外見からは分かりにくく、本人が説明して初めて周囲に伝わる困難もあるといいます。
2026年3月には、間瀬さんが自宅で倒れているところを発見され、救急搬送されたとTBS NEWS DIGが報じました。所属事務所のマネージャーによる公式ブログの説明として、医師からストレスや不眠、疲労などが関係したてんかん発作の可能性を伝えられたこと、検査では脳に異常が見つからなかったことが紹介されています。これは当時の説明に基づく報道であり、原因や診断の詳細をそれ以上に断定することはできません。
さらに2026年には、間瀬さんが光に弱くなったことや、発作を誘発するリスクを考えてサングラスを使っていることも報じられました。仕事の場では関係者に事情を説明して着用するなど、活動を続けるための工夫を重ねています。
間瀬さんの経験は、病気や障害が目に見える症状だけで判断できないことを伝えています。発作が起きたときの安全確保だけでなく、記憶や言語の障害、光への過敏さなど、日常生活や仕事に及ぶ影響にも目を向ける必要があります。
【安田章大のてんかん発作】脳腫瘍の手術後に経験した症状と現在
SUPER EIGHTの安田章大さんは、2017年2月に良性の髄膜腫の摘出手術を受けたことが、2018年に所属事務所から公表されました。髄膜腫は脳を包む膜から発生する腫瘍で、安田さんの腫瘍は良性と説明されています。
術後の経過については、安田さん自身が2024年に出演したNHK Eテレの番組で語っています。入浴中に術後てんかんが起きたことがあり、その後の転倒などで背骨と腰の骨を折るけがを経験したと報じられました。また、強い光を避けるためにサングラスが欠かせなくなったことについても、本人の経験として紹介されています。
2026年9月には、森ノ宮医療大学で闘病生活や医療従事者への思いを語った講演が報じられました。毎日新聞の報道によると、安田さんは現在も術後てんかんや光過敏などの後遺症と向き合っているといいます。病気を経験する前にできていたことが難しくなった苦悩を振り返りながら、闘病を通じて人生観が変化したことも語っています。
安田さんの事例では、脳腫瘍そのものと、手術後に生じたてんかんや光への過敏さを区別して理解することが大切です。脳腫瘍の手術を受けた人が全員てんかんを発症するわけではなく、術後の症状や生活上の制約にも個人差があります。
【噂と事実】てんかんを公表した芸能人と、病名が確認できない著名人の違い
「てんかん 有名人」「てんかん 有名人 現在」といった検索では、病気を公表した本人の情報に加え、体調不良や活動休止をめぐる推測が見つかることがあります。しかし、休養、突然の転倒、意識を失ったという情報だけでは、てんかんと診断されたことの証明にはなりません。
たとえば、安田章大さんについては、脳腫瘍の手術後にてんかん発作を経験したことが本人の発言として報じられています。一方、別の芸能人について同じ病気の名前が検索候補やSNSに出てきたとしても、本人の公表や信頼できる報道がなければ、同じように扱うことはできません。
情報を見極める際には、次の3点が判断基準になります。
- 本人の発言:公式サイト、本人のブログ、本人が出演した番組やインタビューなどで、診断や経験について説明しているか。
- 報道の根拠:報道機関が本人の発言や所属事務所の発表などを根拠として伝えているか。
- 情報の時点:過去に公表された病歴と、現在の治療状況や活動状況が混同されていないか。
本人が病名を公表していない場合、第三者が見た目や行動から病気を推測し、実名と結び付けて広めることは適切ではありません。病名を公表するかどうかは本人の判断であり、プライバシーへの配慮も欠かせません。
【てんかん発作の症状】全身のけいれんだけではない
厚生労働省によると、てんかんは、脳の神経細胞に生じる異常な電気活動によって発作を繰り返す状態です。日本国内では、てんかんのある人は約60万~100万人と推計されています。乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層で発症する可能性があります。
てんかん発作というと、突然倒れて全身をけいれんさせる姿を想像する人が少なくありません。しかし、発作の症状はさまざまです。厚生労働省が紹介する主な症状には、次のようなものがあります。
- 全身のけいれん:意識を失い、全身が硬くなった後、手足などがガクガクと動く。
- 体の一部のけいれん:顔や片腕など、体の一部分だけが一時的に硬くなったり動いたりする。
- 一時的な反応の消失:数秒間、呼びかけに反応しなくなったり、ぼんやりと一点を見つめたりする。
- 感覚や自律神経の変化:しびれ、耳鳴り、動悸、吐き気などが現れることがある。
- 発作の前兆:特定のにおいを感じるなど、本人だけが気づく感覚の変化が生じる場合がある。
発作の多くは数秒から数分で終わりますが、症状の種類や長さは人によって異なります。また、意識があるかどうか、発作の後に眠気や混乱が生じるかどうかにも違いがあります。けいれんがないからといって、てんかん発作ではないと判断することはできません。
治療では、発作の種類や原因などを踏まえ、抗てんかん発作薬による治療を基本として、必要に応じて手術などが検討されます。薬によって発作を抑えられる人も多く、治療の選択は個々の状態に応じて行われます。病気の経過を一律に「一生治らない」と決めつけるのも、反対に「必ず治る」と考えるのも正確ではありません。
【光過敏性てんかん】光や映像が発作に影響する場合と周囲の対応
光過敏性てんかんは、点滅する光や特定の模様などの視覚刺激が発作の誘因となるタイプです。テレビやゲームの映像、強い光などが影響する場合があります。ただし、光が苦手な人すべてに光過敏性てんかんがあるわけではなく、てんかんのある人全員が光の刺激で発作を起こすわけでもありません。
間瀬翔太さんは、光に弱くなったことや、発作を誘発するリスクへの対策としてサングラスを使用していることを発信しています。安田章大さんについても、手術後に強い光を避ける必要が生じたことが報じられています。こうした事例からも、サングラスはファッションだけでなく、個々の症状に応じた生活上の工夫として使用される場合があると分かります。
一方、サングラスを着用していることだけで、てんかんや光過敏性てんかんと診断することはできません。目の病気やほかの症状への対策など、使用する理由はさまざまです。本人が説明していない事情を外見から推測しないことが大切です。
身近な人がてんかん発作を起こした場合は、慌てずに周囲の危険を取り除き、発作の様子と持続時間を確認してください。日本てんかん協会などが案内する発作時の対応を参考に、次の点を心がけましょう。
- 転倒や衝突によるけがを防ぐため、周囲の危険物を遠ざける。
- 無理に体を押さえつけたり、口の中に物を入れたりしない。
- 発作が治まったら、呼吸や意識の状態を確認し、必要に応じて休めるようにする。
- 発作が長く続く、繰り返す、呼吸に異常がある、けがをしているなどの場合は、救急要請を含めた対応を行う。
初めての発作や、いつもと違う発作が起きた場合も、医療機関への相談が必要です。具体的な対応は状況によって異なるため、本人があらかじめ伝えている対処方法があれば、それを尊重することも重要です。
【てんかん持ちの有名人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:てんかんを公表した有名人には誰がいますか?
A1:本人の経験や信頼できる報道を確認できる人物として、元関脇の豊ノ島さん、俳優の間瀬翔太さん、SUPER EIGHTの安田章大さん、ラグビー選手の土佐誠さんなどが挙げられます。それぞれ発症の経緯や病気との向き合い方は異なります。
Q2:豊ノ島さんは現在もてんかんの治療を受けていますか?
A2:豊ノ島さんは2023年のインタビューで、最後の発作から17~18年ほど経過し、薬も飲んでいないと説明しています。ただし、これは当時の本人の発言です。2026年現在の治療状況について、最新の医療情報が公表されていると確認できるわけではありません。
Q3:安田章大さんのてんかんは脳腫瘍が原因ですか?
A3:安田さんは2017年に良性の髄膜腫の摘出手術を受け、2018年に術後てんかんを経験したことを本人が語っています。本人の説明では手術後に生じた発作ですが、この経過を、ほかの脳腫瘍患者にも当てはまる一般的な説明として扱うことはできません。
Q4:てんかんがあると、芸能活動やスポーツはできませんか?
A4:てんかんがあることだけを理由に、芸能活動やスポーツが一律に不可能になるわけではありません。豊ノ島さんは現役力士として関脇まで昇進し、土佐さんも治療とリハビリを経てラグビーに復帰しています。ただし、安全に活動できる条件は、発作の種類や頻度、競技の特性、医師の判断などによって異なります。
Q5:サングラスをかけている有名人は、光過敏性てんかんなのでしょうか?
A5:サングラスを使用しているという事実だけでは判断できません。光過敏性てんかんは、特定の光刺激などが発作の誘因になるタイプですが、サングラスを着用する理由は人によって異なります。本人が公表していない病名を外見から推測しないことが大切です。
2026年現在、豊ノ島さん、間瀬翔太さん、安田章大さんなど、てんかんに関する経験を公表し、仕事や啓発活動を続けている著名人がいます。豊ノ島さんは子どものころから発作と向き合いながら相撲界で活躍し、間瀬さんは脳動静脈奇形の手術後に生じた症状を発信しています。安田さんも脳腫瘍の手術後に経験したてんかんや光過敏について語り、闘病経験を社会に伝えています。
3人に共通するのは、病気の経験がそれぞれの生活や仕事に影響している一方、その経過や必要な配慮は異なるという点です。てんかん発作は必ずしも全身のけいれんを伴うわけではなく、治療や生活上の工夫によって活動を続けられる人もいます。
てんかんを正しく理解するための判断基準は、病名の知名度や見た目ではなく、本人が公表した情報、信頼できる報道、医学的な説明を区別して受け取ることです。日本てんかん協会などの情報も参考にしながら、病気への偏見を減らし、本人が必要とする支援や配慮を尊重する姿勢が大切です。