ディズニー映画『マレフィセント』で、圧倒的な存在感を放つアンジェリーナ・ジョリー。黒い角や鋭い頬骨、神秘的な表情で知られるこのキャラクターは、なぜオーロラ姫に呪いをかける悪役になったのでしょうか。その答えは、2014年公開の第1作で描かれた裏切りと喪失、そして愛情を取り戻していく物語にあります。
2019年には続編『マレフィセント2』が公開され、人間と妖精の対立、オーロラとの絆、マレフィセント自身の出自へと物語が広がりました。さらに2026年は、第3作の制作状況やアンジェリーナ・ジョリーの続投に関心が集まっています。ディズニーの公式情報と報道を区別しながら、あらすじ、キャスト、メイクの秘密、作品の評判まで整理します。
【なぜ悪役になった?】アンジェリーナ・ジョリー版マレフィセントの正体

『マレフィセント』の最大の特徴は、ディズニーの名作アニメーション『眠れる森の美女』に登場する悪役を、主人公として描き直したことです。従来の物語では、マレフィセントはオーロラ姫に呪いをかける恐ろしい魔女でした。しかし、2014年の実写映画では、その行動に至るまでの背景が物語の中心になります。
裏切りと喪失が憎しみを生んだ若き日のマレフィセントは、魔法の力を持つ翼のある妖精で、ムーア国の自然や生き物を守っていました。ところが、人間の王国との対立が深まり、幼い頃から関わりのあったステファンの裏切りによって、彼女は大切な翼を失います。
深い傷を負ったマレフィセントは、人間への憎しみを募らせ、ステファン王の娘として生まれたオーロラに、16歳の誕生日までに永遠の眠りにつくという呪いをかけます。ここまでは悪役としての行動ですが、物語はそこで終わりません。
成長するオーロラを見守るうち、マレフィセントは彼女に愛情を抱くようになります。自ら呪いを解こうとするものの、事態は思いどおりに進みません。最後に描かれるのは、単純な善悪の逆転ではなく、憎しみにとらわれた人物が他者を大切に思う気持ちを取り戻す過程です。ディズニー公式の作品紹介でも、マレフィセントがオーロラへの愛情を深め、両国の平和に関わっていく構図が示されています。
アンジェリーナ・ジョリーが出演を引き受けた理由アンジェリーナ・ジョリーの起用は、キャラクターの印象を決定づける重要な要素でした。彼女は悪役らしい威圧感だけでなく、傷ついた人物の孤独や、オーロラを見守るときの柔らかさも表現しています。
2014年のインタビューでは、ジョリーはマレフィセントの変化について、子どもがいじめや傷つく経験をどう理解し、そこからどう成長していくかという観点から語っています。単に怖い人物を演じるのではなく、傷つけられた人物がその後どう生きるかを表現することが、この役の大きなテーマだったのです。
出演の背景を考えるうえでは、ジョリー自身が作品のプロデューサーにも名を連ねている点も見逃せません。ディズニー公式の作品情報では、主演に加えて製作にも参加したことが記されています。キャラクターの造形から物語の方向性まで、主演俳優の存在感が作品全体に深く結びついています。
【あらすじ比較】マレフィセント2014年公開・マレフィセント2 2019年公開
2作品は同じ世界を舞台にしながら、中心となるテーマが異なります。第1作はマレフィセントが悪役になった理由と、オーロラへの愛情が芽生える過程を描き、第2作はその関係が社会や異なる種族の対立のなかで試される展開です。
第1作『マレフィセント』のあらすじ2014年5月30日に米国で公開された第1作は、マレフィセントの過去から始まります。自然豊かなムーア国を守る彼女は、人間の王国との争いとステファンの裏切りによって、復讐を誓う存在へと変わっていきます。
ステファン王の娘オーロラに呪いをかけた後、マレフィセントは妖精たちに育てられる少女を見守るようになります。やがて、オーロラへの愛情が芽生え、呪いをめぐる運命にも変化が訪れます。監督はロバート・ストロンバーグ、脚本はリンダ・ウールヴァートンです。
本作の見どころは、観客がマレフィセントを恐ろしい敵として見るだけでなく、彼女がなぜそのような行動を取ったのかを理解する構成にあります。悪役の過去を描くことで、同じ出来事でも視点が変われば意味が変わるという、物語の面白さを引き出しています。
続編『マレフィセント2』のあらすじ2019年公開の『マレフィセント2』では、第1作から数年が経過しています。オーロラは成長し、ムーア国の女王として歩み始めます。フィリップ王子との結婚話が持ち上がる一方、マレフィセントと人間社会の距離は依然として縮まりません。
オーロラの結婚をめぐって人間の王国ウルステッドとの関係が深まるなか、イングリス王妃の思惑や、妖精たちを取り巻く新たな脅威が浮上します。マレフィセントとオーロラは異なる立場に追い込まれ、互いを家族と呼べるのかが問われます。
第2作は、第1作のように個人の裏切りと再生だけに焦点を当てるのではなく、人間と妖精の歴史的な対立、偏見、異なる文化が共存する難しさを描いています。マレフィセント自身の種族に関する設定も加わり、物語の世界観が拡張されました。
2作品の基本情報と主要キャスト| 項目 | 第1作『マレフィセント』 | 第2作『マレフィセント2』 |
|---|---|---|
| 公開年 | 2014年 | 2019年 |
| 監督 | ロバート・ストロンバーグ | ヨアヒム・ローニング |
| マレフィセント | アンジェリーナ・ジョリー | アンジェリーナ・ジョリー |
| オーロラ | エル・ファニング | エル・ファニング |
| 物語の中心 | 裏切り、呪い、愛情の再生 | 家族の絆、種族間の対立、共存 |
| 追加の主要人物 | ステファン王、ディアヴァルなど | イングリス王妃、コナル、ボーラなど |
| 上映時間 | 約97分 | 約119分 |
第2作ではミシェル・ファイファーがイングリス王妃を演じ、キウェテル・イジョフォーらも新たに参加しています。ジョリーとエル・ファニングが続投したことで、マレフィセントとオーロラの関係がシリーズを通じた軸として保たれています。
【メイクの秘密】アンジェリーナ・ジョリーの角と頬骨はどう作られた?
マレフィセントのビジュアルは、作品を象徴する大きな魅力です。黒い角、鋭く張り出した頬骨、細長い目、立体的なシルエット。アニメーション版の印象的なデザインを受け継ぎながら、実写ならではの質感と俳優本人の顔立ちを融合させています。
角は単なる飾りではない映画の特殊メイクについて紹介した米美容誌『Allure』の取材によると、ジョリーはマレフィセントを演じるにあたり、 prosthetics(特殊メイク用の人工造形物)を積極的に取り入れることを希望していました。特殊メイク担当のリック・ベイカーらが、角や尖った耳、頬骨などをデザインしています。
角は髪や頭部の造形と一体化するよう工夫され、頬や鼻にはシリコン製のパーツが使われました。目元の印象を変えるコンタクトレンズも含め、単に黒い衣装を着るだけでは生まれない異世界の存在感が作り込まれています。
また、頬骨のデザインには、ジョリーがレディー・ガガのミュージックビデオで見せた骨格表現から着想を得た経緯も、同誌の取材で紹介されています。アニメーションの輪郭をそのまま再現するのではなく、ジョリーの顔立ちに合わせて独自の造形を作ったことが特徴です。
自分でマレフィセントのメイクを再現するならハロウィーンやコスプレでアンジェリーナ・ジョリー版のマレフィセントを再現する場合、重要なのは角だけではありません。顔全体の陰影と、衣装を含めたシルエットをそろえることで、キャラクターらしさが出ます。
- 角:黒い角付きヘッドピースを使い、頭の中心に対して左右のバランスを整える。
- 頬骨:グレーやブラウン系のシェーディングで頬の下に影を作り、輪郭をシャープに見せる。
- 目元:アイラインを長めに引き、眉の角度を整えて意志の強い表情を作る。
- 唇:赤や深いローズ系のリップで、顔の中に明確なアクセントを置く。
- 衣装:黒を基調に、襟や肩にボリュームのあるアイテムを合わせる。
本格的な特殊メイクでは、皮膚に接着する人工パーツやコンタクトレンズを使用します。家庭で再現する場合は、肌に使用できる化粧品や専用のコスプレ用品を選び、通常の接着剤を皮膚に使わないことが大切です。角付きのヘッドピースとメイクだけでも、特徴的なシルエットは十分に表現できます。
【オーロラとの関係】エル・ファニングが支える物語の核心
マレフィセントを理解するうえで欠かせないのが、エル・ファニング演じるオーロラとの関係です。オーロラは単に呪いをかけられた姫ではありません。マレフィセントが過去の傷と向き合い、他者への信頼を取り戻していくきっかけとなる人物です。
呪いをかけた相手が、かけがえのない存在になる第1作でマレフィセントは、オーロラの運命を呪いによって縛ります。しかし、少女の成長を見守るうちに、彼女の純粋さや優しさに心を動かされていきます。マレフィセントはオーロラを守りたいと願うようになり、物語は復讐から愛情へと重心を移します。
この関係が印象的なのは、血縁関係だけで愛情を説明していない点です。マレフィセントはオーロラの実母ではありませんが、彼女を守るために行動し、オーロラもまたマレフィセントを信頼するようになります。第1作で描かれる愛情は、単なるロマンチックな恋愛とは異なり、傷ついた者同士が築いていく関係として描かれています。
第2作では「家族であること」が試される『マレフィセント2』では、オーロラの結婚をきっかけに、マレフィセントとオーロラの間にすれ違いが生まれます。オーロラが人間の王国との関係を築こうとする一方、マレフィセントは人間への不信感を簡単には捨てられません。
この対立は、単なる親子げんかではありません。異なる価値観を持つ相手を信頼することができるのか、そして相手が自分と違う選択をしても大切に思い続けられるのかという問いにつながります。オーロラはマレフィセントを変えるだけの存在ではなく、自らの意思で判断し、二つの世界をつなごうとする人物として成長していきます。
なお、第1作には幼いオーロラ役としてジョリーの娘ヴィヴィアン・ジョリー=ピットが出演しています。2014年の米ABCの報道によると、特殊メイク姿のジョリーを怖がらずに近づけた幼い子役が見つからず、ヴィヴィアンが起用されました。これは幼少期のオーロラ役に関するエピソードであり、成長後のオーロラを演じるエル・ファニングとは役柄も出演経緯も異なります。
【マレフィセントの評判】興行成績と評価から見るシリーズの魅力
シリーズの成功を考えるうえでは、観客を引きつけたビジュアルと、批評家の評価を分けて見る必要があります。マレフィセントというキャラクターの人気が高いことと、映画の脚本や物語構成がすべての観客に評価されたことは、必ずしも同じではありません。
第1作は世界興行収入約7億5,900万ドル映画興行データを扱うBox Office Mojoによると、2014年の『マレフィセント』の世界興行収入は約7億5,985万ドルです。2019年の『マレフィセント2』は約4億9,173万ドルでした。第2作も世界規模で大きな興行収入を記録しましたが、興行規模では第1作を下回っています。
第1作は、誰もが知る『眠れる森の美女』を題材にしながら、物語の中心を王子と姫から悪役へと移した点が特徴です。見慣れた物語を別の人物の視点から描き直す手法は、既存のディズニー作品を知る観客にも新しい発見をもたらしました。
批評家と観客では評価のポイントが異なる映画レビュー集計サイトのRotten Tomatoesでは、第1作の批評家スコアは54%、観客スコアは70%と掲載されています。これは同サイトの集計時点における数値であり、映画全体に対する普遍的な評価を意味するものではありません。
批評家の評価では、ジョリーの存在感や映像美が魅力として認められる一方、ストーリーの組み立てには賛否が見られます。観客にとっては、角や衣装を含む独特のビジュアル、マレフィセントとオーロラの関係、善悪が単純には分けられない物語が大きな見どころです。
作品を選ぶ基準としては、壮大なファンタジー映像やキャラクターの心理変化を楽しみたい人には第1作が向いています。異種族の対立や世界観の広がりを重視する人は第2作も見る価値があります。一方、原作アニメーションの展開を忠実に再現した映画を求める場合は、物語の改変が気になる可能性があります。
【2026年最新情報】マレフィセント3は制作中?公式発表と報道を整理
2026年10月28日時点で、第3作『マレフィセント3』について、ディズニーから公開日、撮影開始日、正式なキャスト一覧などを確定情報として示す公式発表は確認できません。したがって、2026年公開が決まっている作品として扱うことはできず、公開時期も未定です。
アンジェリーナ・ジョリーの続投に関する報道2023年12月には、米エンターテインメントメディアのThe DisInsiderが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの取材をもとに、ジョリーがシリーズ第3作への出演契約を結んだと報じました。この情報は続編への期待を高める材料ですが、出演契約に関する報道と、ディズニーが作品の制作開始や公開日を正式に発表することは別です。
また、2025年9月のComingSoonによる報道では、第2作を監督したヨアヒム・ローニングが第3作への復帰について質問を受け、良い物語が重要だという趣旨の回答をしています。監督の復帰が正式決定したことを示す発言ではありません。脚本作業に関する報道があっても、撮影スケジュールや公開日まで確定したと判断することはできません。
スピンオフ企画の情報はどう見るべきか2026年2月には、The DisInsiderが「Fey Island」というマレフィセントの世界観を広げるスピンオフ企画について報じました。記事では、妖精の世界を探る作品構想や、ジョリーらがプロデューサーとして関与する可能性が伝えられています。ただし、これは同メディアによる報道であり、ディズニーが正式に発表した制作決定情報ではありません。
第3作を待つファンにとって、今後注目すべきなのは、単なる「制作中」という見出しよりも、ディズニーによる正式発表、脚本家・監督の確定、主要キャストの発表、撮影開始、公開日の決定という具体的な進展です。これらが公表されれば、公開時期を見通すための材料がそろってきます。
現状では、第3作への期待が続いていることと、作品の制作スケジュールが正式に確定していることを区別する必要があります。ネット上で「2026年公開決定」「撮影開始」といった情報を見かけた場合は、公式発表に基づく内容なのか、関係者情報をもとにした報道なのかを確認するのが確実です。
【マレフィセントアンジェリーナジョリー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:マレフィセントはなぜオーロラに呪いをかけたのですか?
A1:第1作では、ステファンの裏切りによって深く傷ついたマレフィセントが復讐心から呪いをかけます。しかし、オーロラを見守るうちに愛情が芽生え、彼女を守ろうとするようになります。物語の中心は、憎しみから愛情へと変わるマレフィセントの心理です。
Q2:マレフィセントとオーロラを演じているのは誰ですか?
A2:マレフィセント役はアンジェリーナ・ジョリー、成長後のオーロラ役はエル・ファニングです。2人は2014年の第1作と2019年の第2作で同じ役を演じています。
Q3:マレフィセント3は2026年に公開されますか?
A3:2026年10月28日時点で、ディズニーによる正式な公開日の発表は確認できません。ジョリーの続投や企画の進展に関する報道はありますが、公開年や撮影開始日が確定したとする公式情報はありません。
アンジェリーナ・ジョリーが演じるマレフィセントは、単なる悪役ではありません。2014年の第1作では裏切りによって傷ついた妖精がオーロラへの愛情を取り戻す姿を描き、2019年の第2作では、人間と妖精の対立を通じて、信頼や共存の難しさを掘り下げました。ジョリーの表現力と特殊メイクによる印象的な造形が、キャラクターの魅力を支えています。
シリーズを初めて見るなら、まずは第1作でマレフィセントが悪役になった理由を知り、その後に第2作でオーロラとの関係がどう変化するかを追うのがおすすめです。『眠れる森の美女』との違いに注目すると、悪役の視点から物語を再構成するディズニー作品の面白さも見えてきます。
そして第3作については、ジョリーの続投や企画に関する報道を期待材料として受け止めつつ、正式な制作発表、キャスト、撮影開始日、公開日が明らかになるのを待ちたいところです。マレフィセントの物語が次に描くのは、オーロラとの絆の続きなのか、それとも妖精たちの世界のさらなる広がりなのか。今後の公式発表がシリーズの行方を占う鍵になります。