スーパーでキャベツを買おうとしたら、以前より値段が高くて驚いた。そんな状況が2026年10月、全国の店頭で起きています。農林水産省の「食品価格動向調査」によると、10月19日~21日のキャベツの全国平均小売価格は1kg当たり387円。過去5年間の平均価格と比べて94%高い水準となりました。
背景にあるのは、9月の長雨や日照不足、低温による生育の遅れです。特に、夏秋キャベツの主要産地である群馬県と、冬に向けて出荷を増やす千葉県で生育への影響が確認されています。なぜ天候不順がここまで値段を押し上げるのか。2026年10月の最新価格、農林水産省の見通し、産地ごとの状況を整理し、キャベツが安くなる時期や家計を守る買い方まで解説します。
【2026年10月最新】キャベツの値段はいくら?平年の約2倍に

2026年10月28日時点で確認できる最新の全国小売価格データは、農林水産省が公表した10月19日~21日の調査結果です。キャベツの価格は、前週からも上昇し、平年と比べて大幅に高くなっています。
農林水産省の調査は、各都道府県10店舗、全国470店舗の量販店を対象としています。特売価格などを除いた税込み価格を集計しているため、日常的なスーパーの価格動向を把握する目安になります。
| 確認項目 | 2026年10月のデータ |
|---|---|
| 最新の調査期間 | 10月19日~21日 |
| 全国平均小売価格 | 387円/kg |
| 前週比 | 103%(3%上昇) |
| 平年比 | 194%(94%高い) |
| 平年との比較対象 | 2021~2025年度の平均価格 |
| 次回の公表予定 | 2026年11月4日 |
出典:農林水産省「食品価格動向調査(野菜)」令和8年10月19日の週。平年比は過去5年間の平均価格との比較です。
注目すべきなのは、単に前週より値上がりしただけではなく、平年の約1.94倍に達している点です。10月上旬に高値が報じられた後も、店頭価格は高い水準で推移しています。
では、キャベツ1玉の値段はいくらになるのでしょうか。調査結果は1kg当たりの価格なので、1玉の重さによって金額が変わります。仮に1玉を約1.2kgとすると、387円×1.2kgで約464円が計算上の目安です。ただし、これは全国平均の重量換算であり、実際の店頭価格や1玉の重さを示すものではありません。
店舗や地域、商品の大きさ、特売の有無によって、実際の販売価格には差があります。買い物をするときは、1玉の値段だけでなく、重さや100g当たりの価格も確認すると比較しやすくなります。
【なぜ高い?】長雨・日照不足・低温がキャベツの生育を遅らせた
キャベツ価格高騰の直接的な背景として、農林水産省が挙げているのが、9月以降の天候不順です。2026年9月は関東を中心に長雨や曇天が続き、主産地で生育の遅れや品質への影響が発生しました。
天候不順がキャベツの値段に影響する仕組みは、大きく3つに分けられます。
1.日照不足で葉の成長が鈍る
キャベツは葉を大きく育て、葉が重なり合うように結球していく野菜です。日照時間が不足すると光合成が進みにくくなり、葉の成長や結球が遅れる場合があります。十分に大きく育つまで時間がかかれば、予定どおりに収穫できる量も減りやすくなります。
2.低温で生育が遅れ、小玉傾向になる
2026年10月の農林水産省の発表では、群馬県産キャベツについて、9月以降の日照不足と低温による生育の遅れが確認され、やや小玉傾向になっていると説明されています。
小玉傾向とは、通常よりも小さなキャベツが多くなる状態です。同じ面積で栽培していても、収穫できる重量が減る可能性があります。個数が確保できても、出荷できる総重量が少なければ、市場での供給不足につながります。
3.長雨で生育や収穫作業に支障が出る
長雨は、苗の定植やその後の生育を遅らせる原因になります。畑の冠水などによって品質が低下すれば、収穫できる状態に育っていても出荷に回せない場合があります。
農業関連の報道でも、2026年9月の長雨や日照不足による葉物野菜の入荷減少が伝えられました。農林水産省の10月の見通しでも、キャベツは月の後半に出荷数量が平年を下回るとされています。
つまり、今回の値上がりは、単にスーパーが販売価格を引き上げたという話ではありません。生育の遅れや小玉化によって、流通に回せるキャベツの量が減ることが、価格を押し上げる重要な要因になっています。
【産地別に検証】群馬県産・千葉県産キャベツの生育状況
キャベツは年間を通して店頭に並びますが、実際には季節によって主産地が切り替わります。関東の市場向けでは、夏秋は群馬県などの高冷地、冬は千葉県や愛知県などの温暖な地域が供給を支えます。
この仕組みは「産地リレー」と呼ばれます。産地を順番に切り替えることで、年間を通して供給できるようにしています。ただし、ある産地の出荷が減る時期に、次の産地でも天候不順が起きると、供給不足を補いにくくなります。
農林水産省が2026年9月30日に公表した「野菜の生育状況及び価格見通し(令和8年10月)」では、キャベツの主要産地について次の状況が示されています。
| 産地 | 2025年10月の入荷シェア | 2026年10月の生育状況 | 価格への影響 |
|---|---|---|---|
| 群馬県 | 69% | 9月以降の日照不足と低温で生育が遅れ、小玉傾向 | 夏秋キャベツの供給が弱まる要因 |
| 岩手県 | 12% | 生育はおおむね順調 | 供給を支える産地の一つ |
| 千葉県 | 7% | 9月の長雨で生育不良や生育の遅れが発生 | 後続産地の供給が伸びにくい要因 |
出典:農林水産省「野菜の生育状況及び価格見通し(令和8年10月)」。シェアは2025年10月の入荷実績であり、2026年10月の実績値ではありません。
群馬県産キャベツの生育遅れは、特に注目すべきポイントです。群馬県は夏秋キャベツの主要産地で、関東向けの供給を支えています。ここで生育が遅れたり、十分な大きさまで育たないキャベツが増えたりすると、出荷量や市場への入荷に影響します。
一方、冬に向けた後続産地である千葉県でも、9月の長雨による生育不良や遅れが確認されています。岩手県産はおおむね順調だったものの、主要産地すべてが同じように供給を増やせる状況ではありません。
このように、群馬県産の出荷が弱まるタイミングで千葉県産の生育も遅れると、産地の切り替えによって供給を補う効果が小さくなります。2026年10月のキャベツ高騰は、こうした産地ごとの生育状況が重なった結果と考えられます。
【平年比と価格推移】10月のキャベツはどれほど高い?
キャベツの値段を判断するときは、現在の価格だけでなく、過去の同時期と比べてどの程度高いのかを見る必要があります。野菜は季節によって出荷量が変わるため、単純に前月や前週と比べるだけでは、価格の異常な上昇を判断しにくいからです。
2026年10月19日の週のキャベツは、農林水産省の食品価格動向調査で1kg当たり387円、平年比194%でした。つまり、過去5年間の平均価格に比べて約94%高い水準です。
加えて、フジテレビ系の報道では、農林水産省が発表した9月下旬の平均小売価格について、キャベツが平年より4割高くなったと伝えられています。10月後半の全国小売価格では平年比がさらに高い水準となっており、値上がりが続いていることがうかがえます。
ここで注意したいのが、「平年比」の数字の読み方です。農林水産省の価格見通しと、スーパーの店頭価格調査は、同じ価格を同じ方法で測定しているわけではありません。
- 食品価格動向調査:全国470店舗の量販店における税込み小売価格を調査。
- 野菜の生育状況及び価格見通し:東京都中央卸売市場に出荷される野菜について、主産地や卸売会社などへの聞き取りを基に予測。
調査対象や価格の段階が異なるため、卸売市場向けの見通しと全国の小売価格の平年比を、そのまま同じ尺度で比較することはできません。それでも、全国の店頭価格が平年の約1.94倍に達しているという数字は、家計にとって大きな負担になっていることを示しています。
なお、農林水産省の見通しでは「平年並み」とは、過去5か年平均との比率がおおむね90~110%の範囲にあることを指します。平年比194%という今回の小売価格は、この水準を大きく上回っています。
【今後の見通し】キャベツはいつ安くなる?11月以降の注目点
キャベツの値段がいつ下がるのかは、買い物をする人にとって最も気になる点でしょう。2026年10月時点の農林水産省の見通しでは、月の前半は出荷数量・価格とも平年並み、後半は出荷数量が平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移すると予測されていました。
この見通しから分かるのは、10月後半に供給が弱まる可能性があるということです。実際、10月19日の週の小売価格は平年比194%となっており、店頭では高値が続いています。
ただし、これだけで11月以降も値上がりが続くと断定することはできません。今後の価格を左右するのは、主に次の3点です。
1.天候が回復し、生育が持ち直すか
日照時間や気温が生育に適した状態に戻れば、遅れていたキャベツの成長が進み、出荷量の回復につながる可能性があります。一方、生育の遅れが長引けば、収穫時期も後ろにずれ、供給が十分に戻るまで時間がかかります。
2.千葉県産など冬向け産地の出荷が増えるか
11月以降は、夏秋キャベツから冬キャベツへの切り替えが進みます。千葉県や愛知県などの温暖な地域が冬場の供給を支えますが、産地の切り替え時期には市場への入荷量が減少することもあります。冬キャベツの出荷が増え始めれば価格安定の材料になりますが、切り替え直後から必ず安くなるわけではありません。
3.市場への入荷量が平年水準に戻るか
小売価格は、天候だけでなく市場への入荷量や需要の強さにも左右されます。出荷量が増えても、需要が強ければ価格がすぐに下がらない場合があります。反対に、入荷量の回復と需要の落ち着きが重なれば、値下がりが進む可能性があります。
したがって、キャベツが安くなる時期を日付だけで予測するのは困難です。今後は農林水産省の食品価格動向調査や、毎月公表される生育状況・価格見通しを確認し、出荷量が回復しているかを判断材料にするとよいでしょう。
【家計を守る方法】キャベツが高いときの買い方と選び方
キャベツの値段が高いときは、安売りを探すだけでなく、必要な量を無駄なく購入することが大切です。価格が落ち着くまで待つ方法もありますが、日々の食事で必要な場合は、購入方法や調理方法を工夫することで出費を抑えられます。
1玉ではなく、半玉・4分の1玉も比較する
丸ごと1玉の値段が高い場合は、半玉や4分の1玉の価格を確認しましょう。少量だけ使いたい家庭では、必要な量を購入するほうが食品ロスを防ぎやすくなります。ただし、カット商品のほうが重量当たりの価格が高いこともあるため、使い切れる量と価格の両方で判断してください。
1玉当たりの価格だけでなく、重量当たりの価格を見る
キャベツは個体によって大きさや重さが異なります。小玉のキャベツが多い時期には、同じ1玉でも食べられる量が少なくなる場合があります。値札に重量表示があれば、100g当たりや1kg当たりの価格を比べると、どの商品がお得なのか判断しやすくなります。
安い野菜を組み合わせ、献立を調整する
キャベツを大量に使う料理は、価格が高い時期には使用量を減らし、にんじんやたまねぎなど、比較的値ごろな野菜を組み合わせる方法があります。農林水産省が2026年10月23日に更新した「今週のお手頃野菜」でも、にんじんやたまねぎがお買い得な品目として紹介されていました。
ただし、代替野菜の価格も日々変わります。白菜やレタスなど、同じ葉物野菜であっても、必ずしもキャベツより安いとは限りません。購入前に店頭価格を確認し、その週に値ごろな野菜を選ぶことが現実的です。
保存方法を工夫し、使い切る
丸ごとのキャベツは、芯をくり抜いた部分に湿らせたキッチンペーパーを詰め、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する方法があります。カットしたものは切り口を覆い、早めに使い切るようにしましょう。高値の時期ほど、購入後に傷ませてしまうことによる無駄を減らす効果が大きくなります。
【キャベツ高いなぜ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年10月、キャベツが高いのはなぜですか?
A1:主な原因は、9月の長雨や日照不足、低温による生育の遅れです。群馬県産では小玉傾向がみられ、千葉県産でも生育不良や遅れが確認されています。出荷量が平年を下回る見込みとなり、店頭価格を押し上げています。
Q2:2026年10月のキャベツ1玉の値段はいくらですか?
A2:農林水産省の10月19日の週の全国平均小売価格は1kg当たり387円です。仮に1玉を1.2kgとすると約464円になりますが、これは重量を仮定した計算上の目安です。実際の価格は店舗や地域、商品の重さによって異なります。
Q3:キャベツはいつ安くなりますか?
A3:明確な値下がり日を予測することはできません。天候の回復によって生育が進み、出荷量が増えることが値下がりの条件になります。11月以降は冬キャベツへの産地切り替えが進みますが、切り替え時期には入荷量が減る場合もあるため、最新の価格と出荷状況を確認することが大切です。
2026年10月にキャベツが高い理由は、9月の長雨や日照不足、低温によって生育が遅れ、出荷量が減少する見込みとなったためです。農林水産省の食品価格動向調査では、10月19日の週の全国平均小売価格が1kg当たり387円となり、平年比194%に達しました。
群馬県産の生育遅れに加え、後続産地の千葉県産でも長雨の影響が確認されています。産地を切り替えながら年間供給を維持するキャベツは、複数の産地で生育不良が重なると、供給不足を補いにくくなります。
【プロの結論】キャベツの値段を見極めるうえで重要なのは、店頭価格だけでなく、平年比と産地の出荷状況を合わせて確認することです。2026年10月後半は出荷量が平年を下回る見込みであり、すぐに値下がりするとは限りません。一方、天候が回復し、冬キャベツの出荷が安定すれば、価格が落ち着く可能性もあります。
当面は、半玉や4分の1玉を含めて重量当たりの価格を比較し、その週に値ごろな野菜を取り入れるのが現実的な対策です。農林水産省の最新調査を定期的に確認しながら、価格の変化と家計のバランスを見て購入量を調整しましょう。