2026年10月28日時点、NHK連続テレビ小説『風、薫る』の視聴率は、最終回後に公表されたデータによって全130回の実績が明らかになっています。ビデオリサーチの調査によると、関東地区の期間平均視聴率は世帯13.8%、個人7.6%。前作『ばけばけ』の世帯15.2%を1.4ポイント下回りました。
一方、リアルタイム視聴に録画視聴などを加えた期間平均の総合視聴率は、世帯17.8%、個人10.1%です。見上愛と上坂樹里のダブル主演で描かれた本作は、テレビのリアルタイム視聴率だけでは捉えきれない視聴実態も残しました。初回から最終回までの推移、最高視聴率16.9%を記録した回、前作や歴代朝ドラとの比較を整理します。
【最新データ】『風、薫る』の視聴率は最終的に何%だった?

『風、薫る』は2026年3月30日にスタートし、9月25日に第130回の最終回を迎えました。見上愛と上坂樹里がダブル主演を務めた2026年度前期の連続テレビ小説第114作です。
ビデオリサーチの関東地区のデータによると、期間平均世帯視聴率は13.8%、期間平均個人視聴率は7.6%でした。初回は世帯14.9%・個人8.3%、最終回は世帯14.5%・個人8.0%です。
最終回の数字は初回を世帯で0.4ポイント、個人で0.3ポイント下回りました。初回から大きく視聴率を伸ばして終わった作品ではありませんが、最終回には世帯14%台を記録しています。
なお、ここでいう視聴率は関東地区のリアルタイム視聴を基準にした数値です。NHKのBS放送や録画視聴、見逃し配信などを含めた数字とは集計方法が異なります。日刊スポーツやデイリースポーツも、9月28日にビデオリサーチの調査結果として期間平均13.8%を報じています。
【比較表】『ばけばけ』や『あんぱん』と視聴率を比較
『風、薫る』の視聴率を評価するには、前作『ばけばけ』だけでなく、近年の朝ドラの数字と並べて見る必要があります。ビデオリサーチの「NHK朝の連続テレビ小説」歴代データを基に、関東地区の期間平均世帯視聴率と個人視聴率を比較しました。
| 作品名 | 初回世帯視聴率 | 最高世帯視聴率 | 期間平均世帯視聴率 | 期間平均個人視聴率 |
|---|---|---|---|---|
| 風、薫る(2026年前期) | 14.9% | 16.9% | 13.8% | 7.6% |
| ばけばけ(2025年後期) | 16.0% | 16.5% | 15.2% | 8.4% |
| あんぱん(2025年前期) | 15.4% | 18.1% | 16.1% | 9.0% |
| おむすび(2024年後期) | 16.8% | 16.8% | 13.1% | 7.4% |
| 虎に翼(2024年前期) | 16.4% | 18.9% | 16.8% | 9.4% |
出典:ビデオリサーチ「NHK朝の連続テレビ小説」歴代視聴率データ。関東地区のリアルタイム視聴率。数値は%。
比較から見えてくるのは、『風、薫る』が前作『ばけばけ』を下回っただけでなく、近年の朝ドラの中でも期間平均が低い水準にとどまったことです。『ばけばけ』との差は世帯で1.4ポイント、個人で0.8ポイント。『あんぱん』との差はそれぞれ2.3ポイント、1.4ポイントです。
一方、『おむすび』の世帯13.1%、個人7.4%と比べると、『風、薫る』は世帯で0.7ポイント、個人で0.2ポイント上回っています。したがって、近年の作品の中で一律に最低だったわけではありません。
2009年前期の『つばさ』も期間平均世帯視聴率13.8%を記録しています。『風、薫る』は『おむすび』『ウェルかめ』に次ぐ低水準で、『つばさ』と同率のワースト3位タイとする報道もありました。ただし、これは比較対象とする歴代作品の範囲や集計条件を踏まえて読む必要があります。
【視聴率の推移】初回・最高・最終回から見える実態
『風、薫る』の初回世帯視聴率は14.9%。前作『ばけばけ』の初回16.0%に届かず、スタート時点から1.1ポイントの差がありました。個人視聴率も『風、薫る』が8.3%、『ばけばけ』が8.7%と、前作が上回っています。
その後、世帯視聴率の最高値は6月3日放送の第48回で記録されました。世帯16.9%、個人9.4%です。期間平均の13.8%と比べると、世帯では3.1ポイント高く、放送回によって視聴状況に差があったことが分かります。
ただし、最高値だけで作品全体の人気を判断することはできません。単回の最高視聴率は特定の日の視聴状況を示す一方、期間平均は半年間にわたる視聴状況を反映します。作品の評価を比較する際には、最高値と平均値を区別することが欠かせません。
最終回は世帯14.5%、個人8.0%でした。初回と最終回がともに世帯14%台だったことから、少なくとも両端の数字だけを見る限り、最終盤に初回を大きく上回る水準まで上昇したとはいえません。一方で、最終回の数字は期間平均を上回っており、最終回当日の視聴状況と全期間の実績には違いがあります。
なお、初回・最高・最終回の3点だけでは、全130回の細かな上昇・下降や、特定のエピソードが視聴率に与えた影響までは判断できません。週間推移や個別回の内容を照らし合わせることで、より具体的な分析が可能になります。
【見逃し視聴も検証】総合視聴率17.8%とタイムシフトの意味
『風、薫る』の視聴率を考えるうえで見落とせないのが、2026年10月に公表された総合視聴率です。NHKの発表を基にした10月5日のMANTANWEB報道や、10月6日のScreensの報道によると、関東地区の期間平均は世帯17.8%、個人10.1%でした。
内訳は次のとおりです。
- リアルタイム視聴率:世帯13.8%、個人7.6%
- タイムシフト視聴率:世帯4.9%、個人2.7%
- 総合視聴率:世帯17.8%、個人10.1%
タイムシフト視聴率は、録画などによって放送後に視聴した割合を示します。総合視聴率はリアルタイム視聴とタイムシフト視聴を合わせた指標ですが、両方で見た人の重複を調整するため、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率を単純に足した数値とは一致しません。
また、NHK ONEでの全130回の平均再生回数は57.6万回でした。電波タイムズなどの報道によると、最も再生回数が多かったのは6月25日放送の第64回で、116.9万回を記録しています。これは放送当日から見逃し配信の7日間までの、同時・見逃し配信を合わせた延べ再生回数です。
この数字は、リアルタイムの世帯視聴率だけでは作品の視聴状況を十分に把握できないことを示しています。ただし、再生回数はユニーク視聴者数とは異なり、総合視聴率とも集計方法が違います。57.6万回をそのまま視聴者57.6万人と読み替えることはできません。
視聴人数の推計にも注目すべきデータがあります。ビデオリサーチの調査を基にした報道では、NHK総合とBSの重複を除いた期間平均視聴人数は1640.6万人、番組最高は1858.6万人でした。視聴率、視聴人数、配信再生回数はそれぞれ異なる尺度であり、数字を並べる際には対象と定義をそろえる必要があります。
【なぜ視聴率が伸び悩んだ?】作品の構成と視聴環境を分けて考える
『風、薫る』の期間平均世帯視聴率13.8%は、前作『ばけばけ』の15.2%を下回りました。では、視聴率低迷の理由は何だったのでしょうか。公表された数字だけから特定の原因を断定することはできませんが、作品構成とテレビ視聴環境の両面から考える必要があります。
1つ目は、ダブル主人公という構成です。本作は見上愛が演じる一ノ瀬りんと、上坂樹里が演じる大家直美の2人を中心に、明治期に看護師として道を切り開いた女性たちの姿を描きました。週刊女性PRIMEは放送中の分析記事で、Wヒロインによる展開の忙しさや、物語の進行、主人公への共感のしやすさを論点として取り上げています。2人の物語を並行して描く構成は作品の特徴である一方、視聴者によっては人物関係や展開を追う負担につながった可能性があります。
2つ目は、朝ドラ全体を取り巻く視聴環境の変化です。朝8時の放送時間にテレビを見ることが難しい人にとって、録画や見逃し配信は重要な視聴手段です。共働き世帯の増加や通勤・勤務形態の変化などにより、放送時間に合わせてテレビを見る習慣が弱まっているという見方も報道されています。ただし、こうした社会的背景だけで『風、薫る』固有の視聴率を説明することはできません。
3つ目は、作品ごとの比較における前提条件です。『ばけばけ』と『風、薫る』は放送時期が異なり、物語の題材や出演者、視聴者の関心も同一ではありません。期間平均の差は明確ですが、1.4ポイントの差をそのまま作品の完成度の差と解釈することは適切ではありません。
また、SNS上の反応や批評記事で指摘された問題点は、視聴者の感想やメディア側の分析を理解する材料になります。しかし、それらは視聴率の変動との因果関係を直接証明するものではありません。視聴率の数字と作品への評価は、関連することがあっても別の指標として扱うべきです。
【プロの結論】『風、薫る』の数字をどう評価すべきか
『風、薫る』の視聴率を評価する際、最も大切なのは、リアルタイムの期間平均13.8%と、総合視聴率17.8%を対立する数字として扱わないことです。前者は放送時間中の視聴状況、後者はタイムシフト視聴を含めた視聴状況を示しています。
リアルタイムの期間平均は前作『ばけばけ』を下回り、近年の朝ドラの中でも低い水準でした。これは、放送枠での視聴実績を評価するうえで無視できない結果です。一方、総合視聴率は世帯17.8%、個人10.1%となり、NHK ONEでも全130回を通じて一定の再生実績が確認されています。
したがって、評価の基準は目的によって分けるべきです。テレビ放送の到達度を比較するなら、同じ地区・同じ集計条件の期間平均視聴率を使う。録画視聴を含む接触状況を知りたいなら、総合視聴率を見る。配信での利用状況を調べるなら、再生回数や集計期間を確認する。それぞれの数字が答える問いは異なります。
朝ドラの歴代視聴率を調べる読者にとっては、ビデオリサーチが公表する歴代一覧を基準にするのが有効です。作品の評価を知りたい読者は、さらに脚本・演出・人物描写への批評や、放送後の視聴動向を組み合わせて判断すると、単一の数字に引きずられずに実態を把握できます。
【風薫る視聴率最新】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『風、薫る』の期間平均視聴率は何%ですか?
A1:ビデオリサーチの関東地区の調査では、世帯13.8%、個人7.6%です。初回から最終回までの全130回を対象としたリアルタイム視聴率です。
Q2:『風、薫る』の最高視聴率は何%でしたか?
A2:6月3日放送の第48回で、世帯16.9%、個人9.4%を記録しました。期間平均ではなく、特定の放送回の番組平均視聴率です。
Q3:総合視聴率17.8%は何を意味しますか?
A3:関東地区の世帯について、リアルタイム視聴とタイムシフト視聴を合わせた期間平均です。個人の総合視聴率は10.1%でした。リアルタイム視聴率13.8%とは集計範囲が異なります。
Q4:前作『ばけばけ』より視聴率は低かったのですか?
A4:はい。期間平均世帯視聴率は『風、薫る』が13.8%、『ばけばけ』が15.2%で、1.4ポイントの差がありました。個人視聴率も7.6%対8.4%で、『風、薫る』が下回っています。
Q5:『風、薫る』の視聴率が伸び悩んだ理由は何ですか?
A5:Wヒロイン構成やストーリー展開への評価、朝のリアルタイム視聴を取り巻く環境の変化などが論点として挙げられています。ただし、視聴率のデータだけで特定の原因を確定することはできません。
2026年10月時点で確認できる『風、薫る』の主な視聴率は、期間平均世帯13.8%、個人7.6%、最高世帯16.9%、総合視聴率は世帯17.8%・個人10.1%です。最終回は世帯14.5%、個人8.0%で、全130回の放送を終えました。
前作『ばけばけ』の期間平均世帯15.2%には届かず、近年の朝ドラの中でも低い水準にとどまりました。一方で、タイムシフト視聴を含めた総合視聴率やNHK ONEの再生実績からは、リアルタイム視聴率だけでは見えない視聴状況も確認できます。
視聴率は作品の到達度を測る重要な指標ですが、物語の評価や視聴者の満足度を単独で決めるものではありません。『風、薫る』の実態を知るには、期間平均、初回・最高・最終回の推移、前作との比較、タイムシフトを含む総合視聴率を分けて読み解くことが重要です。